文京区立第六中学校 不破校長先生 インタビュー

教職員が一丸となって取り組む 生徒一人ひとりが“通って良かった”と思える学校づくり/文京区立第六中学校 校長 不破裕子先生


1947(昭和 22)年の開校より、「文(ふみ)の京(みやこ)」の中学校として地域とともに歩み続けて来た「文京区立第六中学校」。2014(平成 26)年に全面改修を経て生まれ変わった新校舎が誕生し、安全かつ充実した学習環境は、生徒たちにより良い学びの機会を提供しています。今回は「文京区立第六中学校」の不破裕子校長先生に学校の概要や特色、地域の魅力についてお話を伺いました。

文京区第六中学校 不破裕子校長先生
文京区第六中学校 不破裕子校長先生

まず「文京区立第六中学校」の概要、教育目標について教えてください。

「文京区立第六中学校」は 1947(昭和 22)年 4 月 1 日の開校より今年度 70 周年を迎えた歴史ある学校です。東京メトロ南北線「東大前」駅の地上出口から徒歩十数メートルの本郷通り沿いに立地し、現在の校舎は全面改修を経て 2014(平成 26)年に完成しました。各学年 3 学級の計 9 学級、340 名の生徒がともに学校生活を送っています。

充実した設備が揃う新校舎
充実した設備が揃う新校舎

教育目標には「責任を重んじる」「学習に励む」「健康なからだをつくる」「美しい生活を求める」の4つを掲げ、一人ひとりの生徒が“六中に通って良かった”と思える学校づくりを目指して、教職員が一丸となって学校運営に取り組んでいます。

教育目標
教育目標

教育目標に掲げられている「美しい生活を求める」とは、どのような内容を指しているのでしょうか。

“美しい生活”というのは、校内の美化に努めることや、外見だけを対象にしているのではなく、日々の言葉遣いや挨拶なども含めた学校生活を送るうえでの基本的なあり方を指しています。

木のぬくもり溢れる広々とした校内
木のぬくもり溢れる広々とした校内

本校には勉強はもちろん、スポーツや部活動に取り組む“文武両道”の精神が伝統として受け継がれ、生徒会活動や学校行事への取り組みも熱心で、生徒たちが自ら学校生活を豊かにしようとする校風が育まれています。本校の二大行事である運動会と学習発表会では、生徒が主体となって応援団や実行委員会を組織し、始業前や放課後の練習にも熱心に取り組んでいる様子を目にします。

表彰盾
表彰盾

人は置かれた環境によっておのずと人間性が高められることもあり、「美しい生活を求める」ことは充実した学校生活を送るうえでも大切なことだと思います。

「文京区立第六中学校」ならではの取り組み、特色について教えてください。

本校ならではの特色ある取り組みのひとつに、定期考査前の放課後や夏季休業期間に行われる「六中応援塾」があります。「東京大学」の学生や大学院生の協力を得て実施される地域とのつながりも感じられる取り組みで、生徒の自主学習をサポートすることを目的にしています。

十分な日差しが入る明るい教室
十分な日差しが入る明るい教室

ホームページには写真とともに参加した生徒たちの声も掲載しており、「丁寧に教えてくれるので、とても勉強になりました。」、「質問すると分かるまで親切に教えてくれてよかったです。」など、貴重な学びの機会になっているようです。

また1年生の1学期には、「東京大学」の大学院生による「学び方講座」も開催され、自らの中学生時代を振り返って具体的なエピソードも交えながら定期考査に向けた学習方法や「六中応援塾」の活用の仕方などについてガイダンスを行っていただいています。さらに今年度からは地域未来塾事業として卒業生を講師に招き、「放課後学習教室」、「夏休み学習教室」と開室し、連日多くの生徒が自学自習に励んでいます。

新校舎の設備や、タブレット端末などのICT 機器を活用した取り組みについて教えてください。

学校の設備や学習環境という点でも、校舎を改修したことにより、生徒たちの学びの機会はますます充実したものになっていると思います。大会などでも使用できる広々としたアリーナ(体育館)をはじめ、地下1階には格技室、また7階の屋上には25m×6コースの快適なプールが設けられ、充実した環境が整っています。全面改修による安全への対策は、生徒たちの健康づくりにも役立っています。

運動場
運動場

また2〜4階の普通教室にはホワイトボードの奥に電子黒板が設置され、ICT機器を活用することで生徒の学習意欲、関心を高めることに役立てています。さらに、特別教室にも移動型の電子黒板が配備されています。

各分野の専門家を招いて開催している講演や講座についても教えてください。

本校では卒業生や地域の職人の方、学校や研究所、企業など各分野の専門家との連携も強く、キャリア教育や学校行事などさまざまな場面で協力をいただいています。

具体的な例としては、2017(平成29)年には開校70周年記念講演として本校の卒業生であり、東京大学名誉教授の御厨貴(みくりや たかし)さんに学校にて講演をしていただきました。

また3年間を通じたキャリア教育において、1年生には「職場訪問」に備えてアナウンサーの大橋照子さんを講師にお招きして「インタビュー講座」を開いたり、2年生には「職場体験」の前に専門家による「マナー講座」を行ったり、3年生には卒業期に複数講座を開設する「六中アカデミー講座」を行ったりと、各分野の専門家による講演、講座の機会を積極的に設けています。

大会にも使用されているアリーナ
大会にも使用されているアリーナ

2014(平成26)年より文京区の取り組みとしてはじまった、「生きる力」実現・学校力パワーアップ事業について教えてください。

学校のホームページにも記載しておりますが、文京区では2014(平成26)年より『「生きる力」実現・学校力パワーアップ事業』と名づけて、学校の特色に応じた教育活動の推進に取り組んでいます。

本校では「確かな学力の向上」「総合的な学習の時間の充実」「教師の指導力の向上」「特色ある学校づくり」と4つの柱を立てており、「確かな学力の向上」では「六中応援塾」と、1年生を対象とした「数学フォローアップ講座」を具体的な取り組みとして掲げています。

また「総合的な学習の時間の充実」や「教師の指導力の向上」においても、キャリア教育やICT環境の充実など、本校の特色としてお話した取り組みを事業として実践する予定で、代々受け継がれて来た“伝統”を大切にしていきたいと思います。

最後に地域の魅力について教えてください。

文京区はその名の通り「文(ふみ)の京(みやこ)」としての歴史があり、教育に対する関心も高く、自然環境や落ち着いた生活環境も整い、“学びの地”に相応しい魅力的な地域だと思います。

「文京ふるさと歴史館」
「文京ふるさと歴史館」

また教科書にも載っているような近代文学の代表的な作家にちなんだ名所、旧跡もあり、“歴史と文化のある街”というのもこの地域ならではの特徴だと思います。本郷にある「文京ふるさと歴史館」や目白台の「永青文庫」、西方には樋口一葉の終焉の地とされる場所に記念碑があったり、小石川には石川啄木の終焉の地に歌碑が設置されていたりと、名所、旧跡を辿りながら散策してみるのもおすすめです。

 

文京区第六中学校 不破校長先生
文京区第六中学校 不破校長先生

文京区立第六中学校

校長 不破裕子先生
所在地:東京都文京区向丘1-2-15
電話番号:03-3814-6666
URL:http://www.bunkyo-tky.ed.jp/dairoku-jh/
※2016(平成28)年2月実施の取材に基づき、2017(平成29)年12月に加筆修正した内容です。 記載している情報については、今後変わる場合がございます。

教職員が一丸となって取り組む 生徒一人ひとりが“通って良かった”と思える学校づくり/文京区立第六中学校 校長 不破裕子先生
所在地:東京都文京区向丘1-2-2 
電話番号:03-3814-6666
http://www.bunkyo-tky.ed.jp/dairoku-jh/