京都サンガF.C. 営業・ホームタウン推進本部 普及部 池上正部長 インタビュー

スポーツを「楽しむ」ことを通じて社会を豊かにする 地域密着型のサッカースクール/京都サンガF.C. 営業・ホームタウン推進本部 普及部長 池上正さん

京都にはサッカーの歴史があります。1922(大正11)年に発足したクラブチームが、時代とともにスタイルを変えながら発展を遂げ、Jリーグが本格的な盛り上がりを見せ始めた1996(平成8)年には「京都パープルサンガ」として昇格参戦しました。現在も「京都サンガF.C.」としてJ2リーグで奮闘中です。そんな歴史あるチームは地域貢献やスポーツの普及を目的に、スクールを積極的に展開しています。今回は西京極の「ハンナリーズアリーナ」での練習に見学させていただき、サンガF.C.の普及部長としてご活躍中の池上正さんに、お話しを伺いました。

スクールの主旨は地域貢献

スクールの統括をする傍ら、自ら子どもたちの指導に当たることも
スクールの統括をする傍ら、自ら子どもたちの指導に当たることも

――まず池上さんの簡単な経歴と現在のお仕事をお聞かせください。

池上さん:私は高校時代にサッカーを始め、その後も大学、社会人でプレーをしました。そして、関東の他チームで仕事をしていた時に、サンガから「サンガが地域貢献に力を入れるから」と呼んでいただき、約5年前に京都に来ました。現在はサッカースクールの統括責任者として働いています。スクールはJリーグの理念に基づいた地域に根差す活動のひとつという位置づけで、年を追うごとにスケールも大きくなり、現在では府内14ヵ所で約1,300人のスクール生が通っています。私自身がスクールにおいては事業計画を立てたり、指導者を指導する立場にあるのですが、コーチの欠員などが出た場合には、スクールのコーチとして動くこともあります。

スポーツの苦手な子どもも、楽しく活動できる
スポーツの苦手な子どもも、楽しく活動できる

――Jリーグが直接運営するスクールということで、レベルも高そうですね

池上さん:それは少し違いますね。私たちが用意しているのは、サッカーが上手な子もスポーツが苦手な子も、楽しく練習をする環境です。子どもたちの6割以上は地域のサッカーチームに所属しており、彼らにとってはスクールがプラスアルファの上達の機会という位置づけです。

一方でスポーツが得意でない子どもが入ってくる例も少なくなく、そういう人もサッカーを通じて体を動かす楽しさや、スポーツを通じて仲間ができる喜びを感じてもらっています。なお、スクールにはSP(スペシャルクラス)というのがあり、これはセレクションに合格した子どもだけが参加できるもので、府下と滋賀県の計4ヵ所で行っていて、先の1,300人とは別で300人強の子どもたちが参加しています。

人に迷惑をかけない、それ以外は自由

楽しむことを前提にした指導。子どもたちの自由も重んじる
楽しむことを前提にした指導。子どもたちの自由も重んじる

――練習を拝見しましたが、本当に楽しそうですね。

池上さん:「楽しむ」ことを前提にしたスクールですから、プログラムを考える指導者も楽しさに重きを置いています。そして、スクールは「自由」も大切にします。例えば「この練習は参加したくない」という子どもの意思は自由の範囲内で、私たちは強要することはしません。しかし、ほかの人に迷惑がかかる行為は自由とは言いません。本当の自由はみんなが楽しい。これがキーワードでもあります。そして全員が楽しければ、全員が同じことをします。時代が変わり、世の中が変わったので、私たちの対応も異なることが求められるケースも増えましたが、誰もが楽しめる練習ができれば解決できますね。

サンガのホームスタジアムは西京極

「西京極スタジアム」©KYOTO.P.S.
「西京極スタジアム」©KYOTO.P.S.

――スクールの中で西京極のカラーとか特徴はありますか?

池上さん:地域貢献というチームのテーマに沿ったもので、スクール生は全員がサンガのホームゲームを無料で観戦できるという特典もあります。この点は西京極は地元なので特に行きやすいというメリットもあるでしょう。またほかのスクールと大きく異なる点としては、体育館という室内の練習なので、天候による中止等もなく、安定して練習ができることも特長に挙げられます。

サッカーで社会貢献という意識

テクニックの指導をする池上さん
テクニックの指導をする池上さん

――ホームタウン活動について教えてください。

池上さん:私たちはスクール以外にも地域と連携したさまざまな活動を行っています。たとえば「チアリーダースクール」では西京極を拠点に7、8年前からチアリーダーの育成を行っていて、こちらもサンガFCを応援するだけでなく、各種地元のイベントなど地域貢献活動にも参加してもらっています。最近は西京極以外でも活動が始まっています。また「サンガつながり隊」という、京都市内の小学校をまわって、現状で抱えている問題をスポーツで解決しましょう、という活動も行っています。年間で2万人くらいの小学生と出会って、やはり楽しみながらコミュニケーションスキルを身につけたり、自発性や社会性を高めるような知識や技術を指導しています。

目指すのは欧州クラブチームのスタイル

スポーツが社会に貢献できる好循環の確立を目指す
スポーツが社会に貢献できる好循環の確立を目指す

――今後の展望や抱負をお願いします。

池上さん:私たちが目指しているのは、ヨーロッパのクラブチームのようなスタイルになることです。これはJリーグが目指すところでもあり、また私たちがこれまで行っていることも同じです。ヨーロッパのように地域に貢献するクラブチーム運営を実現しようと尽力しています。たとえば、スクールで各会場の施設が稼働することも、地域貢献のひとつと捉えることができます。

円陣を組む京都サンガF.C. の選手たち©KYOTO.P.S.
円陣を組む京都サンガF.C. の選手たち©KYOTO.P.S.

この先、サンガの試合がずっと満席になるような状況にしていきたいです。子どもたちから高齢者の方々まで地域全体が健康で楽しく暮らせる街。そんなスポーツと社会の好循環の確立が、私たちに課せられた使命ではないかと思います。

池上正さん
池上正さん

京都サンガF.C.

営業・ホームタウン推進本部 普及部長
池上正さん
練習場所:ハンナリーズアリーナ
所在地:京都市右京区西京極新明町1
TEL:075-212-0635
URL:http://www.sanga-fc.jp/
※この情報は2016(平成28)年2月時点のものです。

スポーツを「楽しむ」ことを通じて社会を豊かにする 地域密着型のサッカースクール/京都サンガF.C. 営業・ホームタウン推進本部 普及部長 池上正さん
所在地:京都府京都市右京区西京極新明町1 
電話番号:075-212-0635
http://www.sanga-fc.jp/