充実の教育環境のなか地域と連携し、防災対策にも力を入れる「浦安市立高洲北小学校」/校長 森泉良一先生
「浦安市立高洲北小学校」は、2006(平成18)年に開校した比較的新しい小学校だ。地域の人々との連携にも積極的で、地域の学校として親しまれているという。今回は校長を務める森泉良一先生に、教育方針や地域との連携、そして街の魅力についてお話を伺った。
10年前に誕生、充実した設備が揃う
――浦安市内でも新しい小学校ですが、特徴的な設備はありますか?
森泉先生:本校は2006(平成18)年に設立され、2016(平成28)年で10周年を迎えました。校舎はピンク色の外壁で、子どもたちからは「ピンクの学校」とも呼ばれています。
森泉先生:校舎の特徴としては、学年ごとに教室をまとめて配置しオープンスペースを設けています。また、調理室には机と分離されたガスコンロが置かれているなど、新しい校舎ならではの設備もあります。
森泉先生:浦安市の全小学校が対象ですが、すでに教室と体育館にはエアコンが設置され、快適な環境で学習することができるようになっています。来年度はさらに理科室や図工室など特別教室にもエアコンが付く予定です。これは全国的にも珍しいのではないでしょうか。
――教育面ではどのようなことを重視していますか?
森泉先生:本校では『豊かな情操 知性を身につけた児童の育成』を教育目標に掲げ、子どもたちには『あいさつ せいとん 身だしなみ いつも きちんと できる子に』をあいことばとして教え、より良い生活習慣が身に付くよう促しています。学習面では基礎学力の向上と定着に力を入れています。本校では算数などで習熟度別教育や少人数教育を取り入れ、きめ細やかな指導を行っています。
森泉先生:また、本校周辺には「浦安市漁業記念公園」など地域の歴史を学べるスポットにも恵まれていますので、今後は地域を学ぶ教育にも力を入れていきたいと考えています。
――校長先生として、先生方にどのような教育をしてほしいと考えていますか?
森泉先生:先生が子どもたちに愛情を注げば、子どもたちは心を開いて話せるようになります。ですから、先生方には子どもたちを好きでいてほしいし、子どもたちを愛してほしいと思っています。私は、子どもたち自身がわかるようになった、できるようになったなど成長を実感する瞬間に立ち会うとき、喜びを感じます。本校の先生にもそのような体験をしてもらえれば、校長としてこの上ない喜びです。
周辺の教育施設や地域の方々と連携して子どもたちを育てる
――小中連携にも力を入れているとお聞きしました
森泉先生:浦安市では小中連携教育に取り組んでいます。本校では「浦安市立高洲中学校」と「浦安市立高洲小学校」の3校で連携し、中学校の先生が6年生に英語の授業を行うなど小学校から中学校へ進学する際に不適応を起こさないように、さまざまな取り組みを行っています。中学校入学前には、中学校の各部活の練習風景を見学し、体験できる部活動交流会もあります。また、中学校の生徒が本校に来て、登校する子どもたちにあいさつをしてくれたり、陸上部の生徒が、本校の陸上大会の練習の指導をしてくれたりもしています。
――近隣には幼稚園や保育園もありますが、何か連携はされていますか?
森泉先生:本校に隣接して「渋谷教育学園浦安幼稚園」と「浦安市立高洲保育園」があります。本校からは5年生が幼稚園や保育園に行き、いっしょにお弁当や給食を食べたり、本校を案内したりしています。本校は「東京学館浦安中学校・高等学校」も隣接していますが、こちらとも吹奏楽部の指導をして頂くなどの交流があります。
――地域の方々との連携ではどのようなことが行われていますか?
森泉先生:中学校の部活動交流会では、地域の方々も大勢参加してくださり、餅つきなどをしてくれます。浦安の伝統食に“ふうがし”と呼ばれるあさりの味噌汁がありますが、これを地域の婦人会の方々に作って頂いて、子どもたちが体験する行事もあります。本校からも教員が地域の夏祭りに参加し、輪投げなどの出し物を担当していますし、公民館の文化祭では本校の吹奏楽部や合唱部が演奏を披露しました。本校には「おやじの会」という組織があり、毎週土曜日のドッチボール大会を企画してくださるなど、大変お世話になっています。夏には校内で1泊する『学校に泊まろう防災キャンプ』というイベントがあり、バーベキューをしたり、花火をしたり、とても盛り上がります。この行事も「おやじの会」の方々に企画運営をして頂いています。
東日本大震災前から防災マニュアルを整備
――防災対策はどのようなことをされていますか?
森泉先生:本校は2009(平成21)年に『学校と地域の防災教育モデル校』に指定され、浦安市の小学校の中でも早くから防災マニュアルを作成していました。その2年後に東日本大震災が発生した際、この防災マニュアルが大きな力になりました。もちろん現在も防災マニュアルは常備していますし、本校の廊下には地域の方々が避難してきた際に利用する各教室を示す掲示をするなど、防災対策を整えています。また、学校としても地震が発生した際に、まずは耐震性の高い体育館に避難し、その後保護者の方に引き渡す避難訓練も定期的に行っています。
新旧の魅力が融合した子育てしやすい街
――最後に、新浦安・高洲エリアの魅力を教えてください
森泉先生:本校周辺は浦安に古くから住んでいた方を両親や祖父母に持つ方が多く暮らしていますし、新しく浦安に越してこられた方もたくさん住んでいます。ですから、新旧の魅力が融合していることが特徴です。地域の人々はまちづくりに対する意欲が高く、地域全体で子どもたちを育てるという意識が強いエリアでもあります。「うらっこ広場」など子どもの遊び場もありますし、生活利便施設にも恵まれていますから、子育てしやすい街だと思います。
浦安市立高洲北小学校
校長 森泉 良一 先生
住所:千葉県浦安市高洲2-2-1
電話番号:047-381-8303
URL:http://www.city-urayasu.ed.jp/takki-es/
※この情報は2017(平成29)年2月時点のものです。
充実の教育環境のなか地域と連携し、防災対策にも力を入れる「浦安市立高洲北小学校」/校長 森泉良一先生
所在地:千葉県浦安市高洲2-2-1
電話番号:047-381-8303
http://www.city-urayasu.ed.jp/takki-es/