宝塚市国際観光協会がつくる魅力あふれる街・宝塚のこれから
宝塚市役所の観光企画課内にある「宝塚市国際観光協会」。ここでは観光スポットとしての宝塚の街をPRする部署として、協賛の会員企業、団体との協力のもと、宝塚の魅力を企画・発信している。今回は事務局長の川上恵美子さんにお話を伺った。
――「宝塚市国際観光協会」の目的や活動の概要を教えてください。
川上さん:宝塚の観光振興と国内外からの誘客を目的として、宝塚の魅力の発信を行っています。国際観光となっていますが、インバウンドのみに限っての活動ではなく、国内外ともに広く宝塚の魅力を知っていただきたい、そして、それが地元宝塚の発展に寄与できれば、というのが大きな目的となっています。
――観光協会のホームページに「宝塚観光プロムナード」というものがありましたが、詳しく教えていただけますか
川上さん:JRと阪急の「宝塚」駅から「花のみち」、宝塚大橋を渡り、対岸の宝塚ホテルから宝来橋一帯を、宝塚市の観光の中心「観光プロムナード」として、人の集うおしゃれな街並みとなっています。
宝塚市は阪急電鉄創始者である小林一三氏が、明治時代に梅田〜宝塚を結ぶ路線(箕面有馬電気軌道)を開通し、住宅地および温泉リゾート地として開発したことで発展してきました。現在の「花のみち」周辺には、後の「宝塚ファミリーランド」となる宝塚新温泉の建設と現在の宝塚歌劇の前身となる宝塚少女歌劇の創設により発展して、現在の賑わいにつながっています。
現在の「花のみち」には、年間100万人が訪れる「宝塚大劇場・宝塚バウホール」や、「宝塚市立手塚治虫記念館」「宝塚文化創造館(宝塚音楽学校旧校舎)」という文化施設が建ち並び、対岸には宝塚温泉「ホテル若水」「ナチュールスパ宝塚」があります。こうした宝塚の観光施設が集中する一帯を「宝塚観光プロムナード」として、宝塚観光の窓口の役割を果たす魅力的な街づくりを行っています。
――「宝塚観光プロムナード」の人気スポットやアトラクション的なものがあれば教えてください
川上さん:桜の時期の「花のみち」の景観は特に素晴らしく、たいへん人気のスポットとなっています。アトラクションとして好評を得ているのが、宝塚歌劇団OGによる街歩きガイドツアーです。伝統的な洋風建築である「宝塚ホテル」から宝塚大橋、「花のみち」を歩きます。 今年の大きなイベントとしては10月18日から11月3日まで「宝塚アニメフェスタ2016×ハロウィン」を開催します。手塚治虫氏ゆかりの地として「手塚治虫記念館」のある宝塚ではアニメによる街づくりを進めており、その一環ととして2014(平成26)年より「宝塚アニメフェスタ」を開催しています。今年は花火大会が中止になったこともあり、4回目となる「宝塚アニメフェスタ」を拡充して開催します。
――「宝塚アニメフェスタ」を詳しく教えていただけますか
川上さん:ハロウィンの時期に合わせ、2週間にわたる「花のみち」のイルミネーションや、アピアホールで、名作『火の鳥』をはじめとしたマンガなどのキャラクターと、日本が誇る美である”琳派(りんぱ)”をコラボレーションさせた作品の展示や限定グッズの販売を行う「琳派オマージュ展」、創刊30周年を迎えたアニメ雑誌『ニュータイプ』の表紙パネル展など、アニメコンテンツを中心とした展示やキャラクターショーなどを開催します。イルミネーションは音楽とバルーンアートを組み合わせて他イベントのイルミネーションとの差別化を図り、10月29日(土)30日(日)には仮装イベントや楽しいイベントを計画していますので、ぜひ多くの皆様に来ていただきたいと思っています。
――「宝塚観光プロムナード」のエリア外で何か魅力的なスポットはありますか
川上さん:宝塚は緑が豊かで日本有数の植木の産地としても有名です。安産の神様「中山寺」や台所の神様「清荒神清澄寺」など歴史のある寺社仏閣がたくさんあり、そういう部分も宝塚市の大きな魅力のひとつです。宝塚の住宅街は南部地区に集中していますが、北部には西谷地区と呼ばれる大変美しい田園風景を臨める里山があります。「宝塚西谷の森公園」や、地域産野菜の直売所でもある「西谷夢市場」や観光農園など、四季折々の自然を楽しめます。JR「宝塚」駅から10分ほどの「武田尾」駅には武田尾温泉もあり、特に紅葉の時期にはハイキングに人気です。阪神間とは思えない自然豊かな風情を満喫できます。またこのハイキングコースで皆さんが見当てにされる旧福知山線の廃線ウォークですが、ハイキングコースとして新たに整備される計画があると聞いています。
――今後の展望や、新たな取り組みがあれば教えてください
川上さん:現在、「宝塚ホテル」の「花のみち」への移転が計画されており、また2019(平成31)年度中に「手塚治虫記念館」と隣接している「宝塚ガーデンフィールズ」の跡地は一部を宝塚市が購入し、新たに文化芸術施設や庭園を「市民の庭」として整備を行う予定になっています。現在ある施設と新しい施設が連携し、子どもや家族で楽しめる魅力的なスポットになるように現在、計画を進めているようです。宝塚市および当協会ではJR・阪急「宝塚」駅から「宝塚南口」駅間を回遊する観光プロムナードの賑わいづくりに取り組んでいます。
参考リンク:宝塚ガーデンフィールズ跡地利活用方針(案)(宝塚市)
――最後に川上さんから見た宝塚の魅力について教えてください
川上さん:大阪、神戸に30分というアクセスの良い宝塚市は南部市街地と北部田園地域という2つの魅力がある街です。南部の「観光プロムナード」は「歌劇の街」であり、武庫川から臨む景観は、日本では珍しい洋のエレガントな雰囲気が漂っていて、「花のみち」の裏側になる武庫川河川敷の遊歩道は、私が大好きな散策場所です。私自身が宝塚に住んでいますが、そんな街の散策途中にタカラジェンヌに出逢えたりできるのも宝塚ならではの素敵な環境だと思っています。
宝塚歌劇とアニメという2つのエンターテイメントがある一方で、西谷地区のようなのどかな田園風景を楽しめるオアシスや、鎌倉時代から続く温泉もあり、あらためて魅力の宝庫としての宝塚の良さを、これからもっと多くの人に伝えていきたいと思っています。
宝塚市国際観光協会
事務局長 川上恵美子さん
所在地:兵庫県宝塚市東洋町1-1 宝塚市役所
観光企画課内
TEL:0797-77-2012
URL:http://www.kanko-takarazuka.jp/
※この情報は2016(平成28)年8月時点のものです。
宝塚市国際観光協会がつくる魅力あふれる街・宝塚のこれから
所在地:兵庫県宝塚市東洋町1−1 宝塚市役所 観光企画課内
電話番号:0797-77-9120
http://www.kanko-takarazuka.jp/