保育とスポーツを融合し、子どもたちの能力を引き出すスポーツ幼児園/キッズ大陸 さいたま与野園 大澤太一さん・羽裕矢さん・松本寿子さん
2013(平成25)年の開園より、保育とスポーツを融合した特色ある取り組みに注目が集まっている「キッズ大陸 さいたま与野園」。全国に61の専門学校と、大学、専門学校、保育施設を持つ「学校法人三幸学園」の運営で、近年は海外からも視察が訪れているようだ。今回は、「さいたま与野園」の設立当初から子どもたちの保育に奮闘してきた大澤施設長、保育主任の二羽先生、事務・経理として園の運営を担う松本さんにお話を伺いました。
INDEX
■国内でも珍しいスポーツ幼児園として開園
■体操・サッカー・水泳の3つのスポーツを軸にした、独自の教育プログラム
■年に2回のビッグイベント「サマーキャンプ」&「スノーキャンプ」
■教育への関心は文教地区ならでは
■スポーツをきっかけにお父さんの子育て参加を促す
■地域のイベントや夏まつりを通して地域とのつながりを育む
■海外からの視察も訪れる特色ある幼児園
国内でも珍しいスポーツ幼児園として開園
――まず、「キッズ大陸 さいたま与野園」の概要について教えてください。
大澤施設長:「キッズ大陸 さいたま与野園」は、2013(平成25)年に開園したスポーツ幼児園で、2歳児から小学校6年生までを対象に、体操・サッカー・水泳という3つのスポーツを軸に独自の教育プログラムを実践しています。 「やればできる? やったらできた!」を合言葉に、子どもたち自身が持っている能力を100%出し切り達成することで、何事にも前向きな気持ちを持って取り組む姿勢を育てています。
園児の数は未就学児がおよそ300名、小学生の学童保育は登録数だけで言えば170名で、実際には毎日100名前後の子どもたちが通っています。そのほかにも、この施設を生かした習い事も行っているのですが、習い事のみのご利用も100名前後となっております。通っているお子さんは、「与野」駅を中心に「浦和」駅から「大宮」駅ほどまでの方が多く、近隣の地域の方がほとんどです。
体操・サッカー・水泳の3つのスポーツを軸にした、
独自の教育プログラム
――特色ある取り組みについて教えてください。
二羽先生:広々としたアリーナで行う体操や、敷地内にあるドームでのサッカー、3レーンある室内プールでの水泳など独自の教育プログラムが設けられているのが特色だと思います。
大澤施設長:また、英語も開園当初からプログラムのひとつとして行っていて、外国人の先生に来ていただいて英語の歌を歌ったり、まずは英語に慣れ親しんで抵抗感をなくすということを目標に取り組んでいます。
年に2回のビッグイベント
「サマーキャンプ」&「スノーキャンプ」
――特色ある年間行事について教えてください。
松本さん:「サマーキャンプ」と「スノーキャンプ」という宿泊行事は3歳児と4・5歳児に分かれて実施しています。「サマーキャンプ」については、3歳児は1泊2日で那須高原、4・5歳児は2泊3日で富士山に登ります。一方、「スノーキャンプ」は3歳児が1泊2日で越後湯沢へ、4・5歳児は3泊4日で群馬県の水上に向かいます。今年度の「スノーキャンプ」の詳細は未定ですが、例年現地のインストラクターの方にお願いをしてスキー体験もしています。また学童に通う小学生を対象とした「サマーキャンプ」もあり、今年は3泊4日で福島と仙台に行く予定です。
ほかにも、上尾市にあるキッズ大陸専用の畑で農業体験をすることもあります。収穫したさつまいもやじゃがいもをお弁当にしてもらってみんなでいただいています。
教育への関心は文教地区ならでは
――「さいたま与野園」ならではの特徴は何でしょうか。
大澤施設長:「キッズ大陸」は、「さいたま与野園」のほかに横浜、辻堂、北千住に計5園あります。職員のキャリアアップや交流を目的に定期的な配置転換を行っているのですが、「さいたま与野園」の特徴として感じるのは保護者の方々がとても熱心で、積極的にいろいろな質問やご要望をいただくことだと思います。
二羽先生:たとえば、「体操では具体的にどんなことをしているんですか?」「跳び箱ってどうやったら飛べるようになるんですか?」「家で自主練するにはどうしたら良いですか」など。また「跳び箱を飛べるようになってほしい」という声や、「小学校に入学するまでに4泳法を身につけてほしい」といったご要望も多くいただきます。
スポーツをきっかけにお父さんの子育て参加を促す
――お父さんの子育て、保育への関わりはいかがでしょうか。
二羽先生:あくまで個人的な印象ですが、通常の保育だけであれば「今日はどんなご飯を食べているのかな」「お昼寝はちゃんとできているのかな」などお母さん目線のやりとりが中心で、お父さんの出番というのはなかなか少なくなってきます。ですが、「スポーツ」というひとつのきっかけがあることで、お父さんが興味を持って子育てに関わってくださるというのはあるかも知れませんね。
地域のイベントや夏まつりを通して地域とのつながりを育む
――地域との関わりについてお聞かせください。
大澤施設長:地域の方と連携して、一緒にお正月会をさせてもらったり、園の夏祭りに来てもらったりと、地域とのつながりをとても感じています。また近隣の小中学校との連携は具体的な取り組みとしてはまだないのですが、小学校に入学する際に必要な情報提供をしたり、本園には学童保育があるので放課後のお子さんたちのサポートをするというかたちでつながっています。
――「与野」という街の魅力を教えてください!
大澤施設長:この地域は、特にお子さんの教育にとても力を入れている地域で、スポーツも学習の面でもご家庭の意識が高く、文教地区ならではの良さを感じますね。
おすすめスポットは、さいたま新都心にある「コクーンさいたま新都心」です。子どもたちとの会話でもよく出るんですが、映画館もあるのでこの辺りに住まれている方はよく行かれるのではないでしょうか。
海外からの視察も訪れる特色ある幼児園
――今後の目標や取り組みについて教えてください。
大澤施設長:開園当初はスポーツ幼児園というものについての認知度が低く、園児も少ない人数で運営されてきたんですが、ありがたいことに昨年度になってようやく定員に達したような状況です。 今は募集に対して応募が超過しているような状況で、学童も年長組がそのまま継続して利用するため、定員がいっぱいで一般の募集は行っていません。
今後、少子化が進み保育園数が子どもの数を超過すると言われていますが、そういったときにも選ばれる幼児園でありたいと思います。 先日中国からの視察があったのですが、日本の特色ある幼児園を見学したいということで、「さいたま与野園」で見学を受け入れました。国の保育方針との違いであるとか、私たちがどういう想いで子どもたちを教育しているかといった部分についてもお話しさせていただきました。
松本さん:その前はドイツからも視察に来ましたね。保育とスポーツを一緒にやるところって珍しいじゃないですか。もっと全国にも広がってくれたら嬉しいなと思います。
――最後に、保護者ならびに地域の皆さまへメッセージをお願いします。
松本さん:保護者の皆さまにおかれましては、日々いろいろと園の運営にご理解いただきありがとうございます。入園に際しての手続き等も時間をお守りいただき、スムーズに実施することができました。
今年度からの新しい取り組みとしては、インストラクターはこれまで各園の所属だったのですが、法人としてインストラクター部門が立ち上がったので、より質の高いサービスが提供できるようになりました。インストラクターのレベルを上げるとともに、保育の質はもちろん、そのさらに上を目指していきたいと思っています。
また、インストラクターとしてお子さまたちと接してきたなかで気づいたことは、今日はどんなことがあったのか、お子さまの話を聞いてあげたりとか、褒めるというのもすごく大事ですし、お家でもたくさん褒めてあげてお子さまの可能性を伸ばしてあげてほしいと思います。園での様子は、職員が写真で撮影して保護者の皆さまにもご覧いただけるようにしていますので、ぜひご覧ください。
キッズ大陸 さいたま与野園
施設長 大澤太一さん
保育主任 二羽裕矢さん
事務・経理 松本寿子さん
所在地 :埼玉県さいたま市中央区新中里5丁目14番19号
電話番号:048-823-7111
URL:http://www.kidstairiku.jp/school/yono/
※この情報は2018(平成30)年7月時点のものです。
保育とスポーツを融合し、子どもたちの能力を引き出すスポーツ幼児園/キッズ大陸 さいたま与野園 大澤太一さん・羽裕矢さん・松本寿子さん
所在地:埼玉県さいたま市中央区新中里5-14-19
電話番号:048-823-7111
入園対象:2歳~5歳
開園時間:7:30~21:00
https://www.kidstairiku.jp/yono/