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校長 三田村慎一先生インタビュー

地域と協力しながら児童の心を育む教育を実践/東村山市立萩山小学校(東京都)

西武拝島線・西武多摩湖線「萩山」駅から徒歩5分程の距離にある、東村山市立萩山小学校。東京で唯一の国立ハンセン病療養所がある東村山市は、以前から人権教育の推進に積極的に取り組んできたエリア。そんなエリアで約50年の歴史を歩んできた当校の特長や教育環境、そして注力している取り組みなどについて、当校に赴任して2年目の三田村慎一校長先生にお話を伺った。

三田村慎一校長先生

地域との連携で人権教育に力を入れる市内有数のモデル校

東村山市立萩山小学校正門
東村山市立萩山小学校正門

――まず、「東村山市立萩山小学校」の概要を教えていただけますか。

三田村校長: 1958(昭和33)年に東村山八坂小学校から萩山分校として分かれ、1960(昭和35)年4月に創立され、昨年60周年を迎えた小学校です。児童は391名、そして教員が25名、12の普通学級の他、市内で唯一の特別支援教室(言語障害)「ことばの教室」、さらに今年から設置された特別支援学級(自閉症・情緒障害)「あじさい学級」があります。

各取り組みで市内のモデル校になっている萩山小学校
各取り組みで市内のモデル校になっている萩山小学校

各取り組みで市内のモデル校になっている萩山小学校。ここ数年、東京都は人権教育に力を入れており、各教育現場ではいじめや差別をなくす取り組みを行っていますが、当校には以前から国立ハンセン病療養所「全生園」にいらっしゃるハンセン病回復者の方々と交流を持ってきた歴史があります。児童達や保護者の方々も人権教育を受けて育ってきた環境が根付いた学校ということが、今回の「あじさい学級」の開設にもつながりました。

――貴校の特徴は、どんな所でしょうか。

三田村校長: 市内でも1、2を争うくらい校庭が広く、遊具がたくさんある所です。当校には、学童保育所「萩山児童クラブ」がありますが、校庭を開放しているので、放課後などはクラブの児童達がのびのびと遊んでいます。

萩山小学校の広々とした校庭
萩山小学校の広々とした校庭

 また、昔から地域の方々との結びつきが強いというのも大きな特長です。一昨年は、各避難所運営連絡会と当校で、地域の方と児童合わせて1,000人規模の地域総合防災訓練を行いました。昨年は大勢では集まれないため、形式を変えて実施しました。日本で1台しかないVR防災体験車も呼んでいただき、直下型地震を体験する貴重な機会をいただくなど、地域の方々の協力によって実現させることができました。私は昨年赴任してきたばかりですが、当校がこうした地域との協力体制を持てることに驚きました。

――実践されている教育の中でも、特に注力しているのはどんなことですか。

三田村校長: 当校の特色でもある、人権教育です。教員は人権教育に関する研修を受け、また児童達は全生園を訪れる機会などがあります。さらに、ゲストの方が来て講演をしてくださったり、児童が差別のことを調べて発表する「命と心の教育習慣」を設けており、児童、教員ともに人権を学ぶことができる教育環境が構築されています。こうした学びを通し、児童達は差別やいじめはいけないことだと深く学んでいるようです。

児童や教員の身近にある人権教育
児童や教員の身近にある人権教育

それから、今年3月に、東村山市の教育委員会委員が発足した「東村山夢と希望プロジェクト」において、ハンセン病回復者である、故・平沢範子さんの体験を語った書籍『のりこおかあさん』が刊行されました。市内全校に配布されたこの本には、当校が登場しています。また、表紙と裏表紙のイラストは本校の児童が、さらに中面の挿絵は図工の教員が描きました。こうした取り組みも、学校だけではなく、地域全体で人権教育を通して子ども達を育てていこうということで行っています。

地域との絆を大事に、子どもの学びを深める取り組みを

――貴校で毎年開催されている、萩山フェスタ、萩山まつりはどんなイベントですか。

三田村校長: 萩山フェスタは、隔年で行う展覧会と音楽会です。例年、その日にあわせて図工の授業を行ったり、校内に児童の美術作品を飾って内覧をしていたのですが、コロナ禍の昨年は、体育館だけに作品を飾りました。今年はどんな形で行うかは検討中ですが、展覧会も音楽会も情操教育によいとされる取り組みですし、何より音楽が好きな子達のためにやらせてあげたいと思っています。

体育館
体育館

また、12月に行われる萩山まつりは、児童達が自ら計画していろいろなものを手作りし、縦割りで遊ぶという文化祭のようなイベントです。このイベントも昨年は体育館のみで行うなど縮小せざるを得ませんでしたが、今年はGoogle MeetなどのIT技術を駆使して、各学年の発表会などを検討しています。

――地域の方達など外部と連携して行っている行事はありますか。

三田村校長: 「萩山ファンクラブ」と称する土曜講座を開講しています。こちらも昨年からは実施していませんが、例年は土曜日にゲストティーチャーが来て太鼓や琴などを教えてくださるなど、文化、スポーツ、レクリェーション関連の活動を活発に行いました。
他にも、運動会の時は第三中学校の生徒さん達がボランティアで来てくれたりもします。今はイベントが中止になり、大勢で集まれない状況下にありますが、こうしたつながりが途絶えないでほしいと願うばかりです。

――今後、新たに検討されている取り組みや活動がありましたら教えてください。

三田村校長: GIGAスクール構想の下、ITを活用した授業を積極的に行っています。ほとんどのクラスがタブレットを使って授業をしていますが、今年から全校児童が授業後20分間の補習時間をとり、東村山市が開発したドリルに取り組んでいます。5月末からは毎日、全員がタブレットを持ち帰ることを習慣化し、一人ひとりが使いこなしていけるようにしたいと思っています。

目指すのは、一人ひとりが夢を持ち、多様性を認め合える学校

――校長先生が、「こんな子どもに育ってほしい」といった想い、そして目指す学校づくりについてお聞かせください。

三田村校長: 児童には、夢を持ってほしいと思っています。たとえ叶わなくてもいい、持つことが重要なんです。もちろん失敗することもありますが、夢を持っていろいろなことにチャレンジすることを大事にして育ってほしいですね。

大切にしたいのは一人ひとりの個性
大切にしたいのは一人ひとりの個性

学校づくりについては、教員と児童、みんなで創り上げていく学校を目指しています。共生社会といわれる今日ですが、お互いを認め合いながら高め合える学校にしていきたいです。そのためにも教員には、児童に寄り添って話をよく聞いてあげてほしいと伝えています。特にコロナ禍でいろいろなストレスを抱えている日々の中で、一人ひとりをしっかり見取ってほしいと思っています。

――東村山、久米川エリアの地域で、おすすめのイベントを教えてください。

三田村校長: おすすめは、萩山八幡神社の例大祭です。毎年9月の第一土曜・日曜に開催されるお祭りで、「赤ちゃん泣き相撲大会」やゲーム大会などが行われ、非常に盛り上がる地元のお祭りです。当校の児童も参加しますし、管理職も街を練り歩く大役があるんです。昨年は中止でしたが、今年の開催はまだ検討中のようです。

――最後に、久米川を中心としたエリアの街の魅力についてお聞かせください。

三田村校長: やはり魅力は、地域の方があたたかいことですね。防犯連絡協議会の方々が朝、通学路に立って見守りをしてくださるのですが、児童達だけではなく、通る人全員に挨拶をしてくださるんですよ。
また、萩山駅と久米川駅の2駅を使えて便利ですし、教育機関も充実しています。さらに、中央公園をはじめとする公園が複数あり、自然にふれる機会にあふれた、非常に子育てのしやすい環境だと思います。

子供たちが大切に育てているうさぎの小屋
子供たちが大切に育てているうさぎの小屋

東村山市立萩山小学校

校長 三田村慎一先生
所在地 :東京都東村山市萩山町4丁目16番地1
電話番号:042-391-8116
URL:http://higashimurayama.ed.jp/e06-hagiyama/
※この情報は2021(令和3)年5月時点のものです。

地域と協力しながら児童の心を育む教育を実践/東村山市立萩山小学校(東京都)
所在地:東京都東村山市萩山町4丁目16番地1 
電話番号:042-391-8116
http://higashimurayama.ed.jp/e06-hagiyam..

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