これから大きく変わる西武鉄道新宿線 沿線の魅力と将来像/西武鉄道株式会社(東京都)
西武鉄道新宿線は、「西武新宿」駅から「所沢」駅を経由し、「本川越」駅まで至る路線です。今でも「踏切のある風景」が残る、どこかレトロでなつかしさのある路線というイメージですが、そんな西武鉄道新宿線ではいよいよ連続立体交差事業に着手しはじめており、大規模な工事が行われていきます。
そこで今回は、西武鉄道本社で広報を担当されている森川颯太さんを訪ね、西武鉄道新宿線「上石神井」駅を中心とした街の魅力、西武新宿線の魅力、連続立体交差事業の概要などについて、お話を聞いてきました。
西武鉄道新宿線の“2つ”の魅力
——まずは、西武鉄道新宿線の概要と特徴を教えてください。
森川さん:西武鉄道新宿線は、「西武新宿」駅から「本川越」駅までの約47.5キロメートルを結ぶ、全29駅の路線です。
列車の種類は色々ありますが、「特急レッドアロー号」という特急列車に乗車しますと、「西武新宿」駅から「本川越」駅間は約44分で到着します。また、新宿エリアから所沢・川越エリアだけでなく、拝島線や多摩湖線にも直通しておりますので、東大和市や立川市など、東京西部へのアクセスも良好です。
森川さん:魅力については主に2点あります。ひとつは、“バラエティに富んだ沿線”です。終点の「本川越」駅は、蔵造りの街並みや、「時の鐘」などの歴史的な建造物のあるエリアに一番近い駅です。小江戸川越の観光にたいへん便利な駅です。
森川さん:また、所沢市内には「航空公園」駅があります。ここは、日本の航空発祥の地を記念した、「航空記念公園」がある場所です。
森川さん:「所沢」駅については、西武鉄道池袋線と交差している大きな駅で、駅前はにぎわい、駅直結の「グランエミオ所沢」などの商業施設などが点在しています。2024(令和6)年秋には西口側に新しい大型商業施設もオープン予定です。
森川さん:東京23区側の駅、たとえば「上石神井」駅、「鷺宮」駅といった地区に関しては、都心に近いことはもちろんですが、並行して西武鉄道池袋線、JR中央線が走っているエリアですので、それぞれの路線を縦につなぐように、西武バスをはじめ各社のバスが運行しており、交通の便が良いという点も魅力です。
森川さん:そして、西武鉄道新宿線のもうひとつの魅力は、「将来性」です。現在、「次世代新宿線」に向けて連続立体交差事業を各地で進めており、今後、利便性の向上や街の変化が楽しめる路線です。
地下化、高架化による沿線の発展性
——「次世代新宿線」に向けた連続立体交差事業について、詳しい状況、完成予定時期などを教えてください。
森川さん:現在事業中となっているのは2区間で、ひとつは、「中井」駅から「野方」駅の間、2.4キロ区間の地下化を行っております。もうひとつは、「東村山」駅周辺、4.5キロ区間の高架化事業です。
「井荻」駅~「西武柳沢」駅間および「野方」駅~「井荻」駅間の連続立体交差事業は準備中ですが、今回のテーマの「上石神井」駅も含む「井荻」駅から「西武柳沢」駅間は、2021(令和3)年11月、東京都により高架方式での都市計画決定がされ、現状では測量などを行っている段階です。さらにその後には、「野方」駅から「井荻」駅の間でも早期事業化に向けて東京都や地元自治体と協力し、準備を進めています。
森川さん:なお、「井荻」駅から「西武柳沢」駅間の事業では、「上井草」駅、「上石神井」駅、「武蔵関」駅、「東伏見」駅の4駅が高架化され、駅舎も新しくなる予定です。
これらの連続立体交差事業に関しては、どの事業においても、踏切の除却やそれにともなう渋滞の解消、鉄道で分断されていた地域の一体化、地域の安全性や快適性の向上といった点で、沿線価値の向上に寄与します。
緑豊かな公園が点在している暮らしやすい環境
——「上石神井」駅の周辺エリアについて、住環境として魅力的な点、おすすめの場所などを教えてください。
森川さん:実は私も以前、駅員として西武鉄道池袋線「石神井公園」駅で、車掌として西武鉄道新宿線で働いていた時期があったのですが、「上石神井」駅は、駅を中心に多様なお店が広がっています。また、少し足を伸ばせば「石神井公園」や、南のほうには「善福寺公園」などもあり、魅力的な街と、自然豊かな公園が近くにあるという環境は、素晴らしいと思っています。23区内にありながら、これほど緑豊かなエリアというのも珍しいと思います。
——西武鉄道新宿線において、「上石神井」駅の立ち位置、個性について、どのように感じられていますか?
森川さん:「上石神井」駅は、急行・準急の停車駅になっており、都心へのアクセスが良好です。「西武新宿」駅方面への始発電車もありますので、座って都心に通うこともできます。
「西武新宿」駅発の終電車は上石神井行きなので、朝早く、夜は遅くまで電車をご利用いただけます。 座りたい時には各駅停車に、お急ぎであれば急行や準急にといった風に、使い分けができるという点も魅力です。
「西武新宿」駅から「新宿」駅への地下アクセスの改善
——現在、「西武新宿」駅と「新宿」駅を結ぶ新たな地下通路を整備検討中ということですが、詳しく教えてください。
森川さん:現在、「西武新宿」駅から「新宿」駅のほかの路線に乗り換えるための地下ルートは、「新宿サブナード」という地下街と「メトロプロムナード」を経由します。この「新宿サブナード」と「メトロプロムナード」を結ぶ新たな地下通路(以下、本通路)の整備に向けて関係者との協議を進めています。
これによって、西武新宿駅(地下階出入口)からメトロプロムナード(本通路接続予定部)までの移動時間が現在の「約11分」から「約5分」になりますので、短い時間で乗り換えが可能になります。
リンク先:file.jsp (seiburailway.jp)
——最後に、今後の西武鉄道、西武グループの取り組みで、注目してほしいポイントがありましたら教えてください。
森川さん:これは新宿線に限った話ではありませんが、当社では「Smooz」(スムーズ)というチケットレスサービスがあり、「拝島ライナー」などの座席指定列車や特急列車に、チケットレスで乗れるようになっています。2022年12月にフルリニューアルをし、西武線アプリを経由してご購入いただけるようになったりと、より便利になりました。
それ以外にも、「乗車ポイントサービス」も実施しておりますので、この機会にぜひ西武線アプリをご活用ください。
参考:乗車ポイントサービス
また、西武グループ全体として、「SEIBU PRINCE CLUB」という、ポイントが貯まっていく会員組織があり、おトクなサービスもありますので、ぜひ、ご活用いただければと思います。
西武鉄道新宿線については、これらの連続立体交差事業によって利便性、快適性が大きく向上していくと思います。次世代に向けて、どんどん便利に進化する路線ですので、これからの西武鉄道新宿線にぜひ、ご期待いただければと思います。
西武鉄道株式会社
広報部 森川颯太さん
所在地 :埼玉県所沢市くすのき台1-11-1
URL:https://www.seiburailway.jp/
※この情報は2023(令和5)年8月時点のものです。
これから大きく変わる西武鉄道新宿線 沿線の魅力と将来像/西武鉄道株式会社(東京都)
所在地:東京都練馬区