JAZZ喫茶 映画館

落ち着きのあるまち、白山。地下鉄「白山」駅のすぐ近くに見える、“映画館”というシンプルな看板が気になる人も多いのではないだろうか。

小道に続く階段の下に、ひっそりとたたずむ「JAZZ喫茶 映画館」。都内外のジャズ通に名を知られる映画館は、1978(昭和53)年、この白山上交差点近くにオープンした。

JAZZ喫茶 映画館

静かな語り口のマスターは、この店を開く前は記録映画の監督をしており、自主映画の上映会を目的にこの店を作ったのだそうだ。「映画館」という名はここから来ているとのこと。現在でも上映会はごくたまに開催することがあるそうで、訪れた2010(平成22)年6月も、「いつ開催するかはまだ決まっていませんが」という作品のポスターが貼ってあった。

グランドピアノを模した、黒光りするテーブル前のポスターは、50年ほど前の日仏合作映画のもの。このポスターで着想を得た常連客が1冊の小説を書き上げ、それが賞を獲得したなどという話を聞くと、こうした興味深いエピソードをまとうアイテムがほかにもあるかも、と、あたりを見回してしまう。

JAZZ喫茶 映画館

その様子を見たマスターは、カウンター上に貼られているレコードジャケットが書籍の表紙になっていることを教えてくれた。日本文学を教える大学教授であり、ジャズピアニストでもある著者は、ときおり店に訪れるという。

映画館は、ときに朗読会の舞台にもなる。この催しは、ジャズとのセッションになる場合もあるなど自由な形で続き、かれこれ20年の歴史を持つ。そして、映画館はイラストや写真作品の展示場にもなる。ジャズライブは、いわずもがな。多くの芸術の発表を受け入れる、フレキシブルな空間なのだ。

JAZZ喫茶 映画館

1 2 3 4 
読み込み中


PAGE
TOP