いなかそば 田(でん)

いなかそば 田(でん)
いなかそば 田(でん)

JR「八幡宿」駅からほど近い、住宅街と田んぼの境目。そんな、ほのぼのとした景色の中に「いなかそば 田」はある。趣のある店構えに、芝生の庭。入口の脇には古ぼけた農機具などが置いてあり、“古民家”を演出している。

目の前には田園風景が広がり、その向こうにはフットパーク、そして右手の先にはサッカーの絵を描いたタンクの球形が見える。千葉市の中心街にもほど近いというのに、なんと気持ちいい場所なのだろうか。ここに来た目的も忘れて、しばらく安楽な日なたぼっこでもしていたくなる。

いなかそば 田(でん)8
いなかそば 田(でん)8

店内は手前に大きなテーブルと小さなテーブルが各1、奥に小上がりが6人×1卓、4人×2卓。芝生の庭にも席がある。店内にはいたるところに見事なトピアリー(植物を立体的に形作った造形物)があるが、なんとこれらはお店のご主人の手作りだそうだ。

席に着くとすぐに、オーナー高沢さんの奥様が満面の笑顔とともに香りのよい韃靼蕎麦茶を持ってきてくれた。品書きと一緒に書いてある口上を読むと、蕎麦をはじめとする全ての素材、そして調味料にいたるまでが無農薬や有機栽培といったものを使用しており、すべて安心していただけると説明されている。もちろん店内が完全禁煙なのは当然。そう、ここは“本物”を突き詰めた蕎麦を食べさせてくれるお店なのだ。

いなかそば 田(でん)3
いなかそば 田(でん)3

オーナーの高沢さんは、元印刷会社の経営者。この地で30年にわたり経営してきたが体を壊して廃業し、何かゆっくりとできる商売をということで蕎麦屋に注目。今まで育てた弟子は600人を超えるという、群馬に住む名人のところへ弟子入りしたのだとか。

しかしそれからが凄い。それまで包丁一本握ったことがなかったという高沢さんだが、元来の生真面目で凝り性な性格からメキメキと腕を上げ、それまで名人が誰一人として教えたことがなかった秘伝の田舎蕎麦のレシピまで教えてもらうことに。

いなかそば 田(でん)4
いなかそば 田(でん)4

そして卒業の時に「料理は最終的にセンス。だからあとは自分で味を作らなければならない」と言われ、普段の食生活を全て薄味にして微妙な味の違いまで分かるように鍛え上げたという。そのお陰で、当時90キロあった体重は70キロまで減った。

さらに全国で“名店”と言われる蕎麦の店を160軒以上食べ歩き、それと平行して義父さんの元で、天ぷらの揚げ方の修行も行った。実は奥様方の義父様は、プロに天ぷらの揚げ方を教えるほどの名人だそうで、その方に付きっ切りで20年分の修行を1カ月で教わったそうだ。さらに「あとは数をこなすだけ」と言われると、600人を超える兄弟弟子の所を訪問し、天ぷらを揚げまくったのだというから驚く。

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