子どもたちひとりひとりと向き合う/学校法人村井学園 立川幼稚園園長 畔田世紀子さん
立川幼稚園
子どもたちひとりひとりと向き合う「立川幼稚園」
「立川」駅の北口側、高松町の住宅地の中に静かに佇んでいる「立川幼稚園」は、隣接する「村井学園立川女子高等学校」とともに「学校法人村井学園」が設立した幼稚園である。正式名は「立川女子高等学校附属 立川幼稚園」。立川で最初に誕生し、すでに80年以上の歴史を重ねている伝統ある幼稚園である。今回はこちらを訪ね、園長先生にお話をうかがった。
たいへん歴史のある園ということですが、園の沿革について教えてください
「立川幼稚園」は「学校法人村井学園」が1926(大正15)年3月にこの場所に創立した幼稚園です。もともと高校がベースになって作られた学園です。昔は幼稚園、中学、高校と3つの学校がありました。時代の流れと共に中学は閉鎖することになり、高校と幼稚園を残す現在の形になりました。
立川市内には11の私立幼稚園があります。当園は園児数100名ほどの小規模な園です。毎年、入園者の人数に応じて各学年のクラス編成は変わります。
教育目標や園の特色についてお聞かせください
教育方針は、「友だちとの関わりを深める中で、社会生活のルールや、良いことや悪いことがあることを気づかせ、思いやりの心を育てる」「専門の講師の指導による絵画、体操、リトミック等の体験的な活動を楽しく経験する中で情操を高め、意欲的に物事に取り組む幼児を育てる」を掲げています。
最近の子どもたちは「主体的に活動する姿」が少ないと感じています。「自分で考えて、自分で行動する」という子どもたちに育てたいと願い、日々保育に努めています。「目標のために活動をする」のではなく、生活の中に教育目標につながる要素を取り入れた保育を行っています。
特に、温かい家庭的な雰囲気をとても大切にしています。幼稚園は子どもにとって初めての集団生活です。家庭の雰囲気をそのまま園に引き継げるように努めています。職員全員が全園児の顔と名前はもちろん、保護者のお顔までしっかり把握していないといけません。その点に関しては、私たちも常に意識を持って対応しています。
建物や園内の設備について、特徴的な点はありますか?
1階建ての平屋の建物です。耐震検査の際には、学園全体の中で、一番耐震性が高いと言われました。その点はご安心いただきたいです。大通りから少し入った場所にあり、外からはあまり見えない建物となっています。子どもたちの安全面についても、ご安心いただける環境です。
園児の通園範囲についてお聞かせください
立川市内の方が大半ですが、国分寺市、武蔵村山市、昭島市からも登園している園児もいます。特に通園範囲の制限は設けていません。送迎は主に徒歩と自転車でされています。園バスは「立川」駅を中心に、南と北の2コースを運行しています。できるだけ家の近くに停車する努力をしています。
遠方からわざわざ通われる方は、どのようなことを魅力に感じられているのでしょうか
先ほど申し上げたとおり、「家庭的な雰囲気で、子ども一人一人をしっかりと見てくださる園だから選びました。」というご意見をいただいています。ご家庭との連絡も密にしています。その点を魅力に感じてくださる方もいらっしゃいます。
「担任ではない先生が子どもの名前を呼んでくれたのが嬉しかった。」というお話をいただいたり、「自分のクラスの子ではないのになんで知っているの?」って驚かれる方もいらっしゃいます。職員は園全体の子どもの情報共有もしっかり行っています。職員に限らず、講師、バス運転手、事務職員も含め、園全体で全園児を見守っています。
保護者の方との連絡については、送迎時にお声がけをしたり、お電話を差し上げたりと直接お話する機会を多く持つよう心掛けています。保護者の方には、常に直接お話しできる環境が安心できる、と嬉しいご意見もいただいています。
園の子どもたちの特徴や傾向などがあればお聞かせください
ひとりひとりをしっかり見つめることで、ひとりひとりに存在感が生まれます。小学校に進学して、いろいろな場面で“代表”になる子が多いと聞いています。あいさつはこちらから声がけをして習慣づくよう努めています。進学した小学校の先生からも、「立川幼稚園の卒園生はあいさつがきちんとできる。」と褒めていただきうれしく感じています。
年中行事についてお聞かせください
4月 | 入園式 |
5月 | 母親参観、親子遠足 |
6月 | 父親参観、じゃがいもほり |
7月 | スイカ割り、七夕子ども会、バザー、夕食会 |
8月 | 盆踊りの夕べ |
10月 | 運動会、遠足 |
11月 | お遊戯会 |
12月 | クリスマス会、お餅つき |
2月 | 節分豆まき、作品展 |
3月 | ひなまつり、卒業式 |
毎月のお誕生会の他に、季節に応じていろいろな行事を取り入れています。
年長児は3月になると、卒園制作として壁画を作っています。
未就園児対象の「つくし学級」とはどんなものですか?
「つくし学級」は月曜日と木曜日に行っている2歳児と3歳児の、未就園児クラスです。次年度年少児と年中児に進級する子どもたちをお預かりしています。「立川幼稚園」では親子分離形です。
午前保育は10:00~12:00、平常保育は10:00~13:30です。月曜日が給食、木曜日がお弁当持参です。ジャガ芋ほり、クリスマス会などの行事にも参加し、在園児との交流を深め、次年度の入園につなげています。
時間外に行っている「幼児教室」とは何でしょうか
体操、ピアノ、絵画の教室があります。保育中に指導をしている先生が幼稚園終了後、課外授業として指導しております。
最後に、立川エリアの魅力についてお聞かせください
以前よりも「立川」駅の周辺がきれいに整備され、どんどん住みやすい街になってきています。最近、市役所の建物が新しくなって移転しました。以前の市役所の建物が「立川市子ども未来センター」という子育て支援の拠点になりました。とても子育てしやすい環境が整ってきています。
近くに、「国営昭和記念公園」があります。自然あふれる広い空間で家族や友だちと思いっきり体を動かしています。児童館も沢山あり、お母さんたちが集まって、子どもと一緒に安全に過ごせる場所が多い地域です。立川は交通の便が良い所です。地形がなだらかで、自転車を利用される方にもとても便利な町です。
今回、話を聞いた人
立川幼稚園
園長 畔田世紀子(くろだ・せきこ)さん
学校法人村井学園 立川幼稚園
住所:東京都立川市高松町3-12-1
電話番号:042-524-7979
http://www.tachikawa-joshi.ac.jp/kindergartenu.html
※記事内容は2013(平成25)年12月時点の情報です。
子どもたちひとりひとりと向き合う/学校法人村井学園 立川幼稚園園長 畔田世紀子さん
所在地:東京都立川市高松町3-12-1
電話番号:042-524-7979
預かり保育時間:7:30~8:30、14:30~18:00
http://www.tachikawa-joshi.ac.jp/kinderg..