島本町立第四小学校 校長 堀田先生 インタビュー

一歩先行く英語教育と異年齢交流を推進する「島本町立第四小学校」

日本の名水百選にも選ばれる「離宮の水」も三島郡島本町の自慢のひとつとなっているように、自然環境に恵まれ緑も豊かな大阪のオアシスのひとつになっている、三島郡島本町。それでいて生活に不便することもなく、JR・阪急で大阪・京都に約30分と交通の便にも恵まれている。そんな街のなかで一番若い小学校である「島本町立第四小学校」。その環境・交通の便のバランスの良さから注目され、児童数はここ数年で増加傾向にあるという同校ではどんな取り組みを行っているのか、堀田(ほった)校長に伺った。

静かな環境に元気な声がこだまする小学校

堀田守人校長先生
堀田守人校長先生

――まず、学校の歴史と概要についてお伺いさせていただきます。

堀田先生:本校は「島本町立第四小学校」という名前の通り島本町で4番目にできた小学校で、創立は1981(昭和56)年です。今年度の学級数は支援学級5つと通常学級16の合わせて21学級となっています。1年から4年までは3学級、5・6年が2学級の全校生徒数は502名となっています。ここ数年で近隣にマンションが建設され、児童数も増えてきていますので、それに伴い低学年から増加している傾向にあります。2年後くらいには600名くらいにまで増加が予想されていますので、本校もそれに対応して現在、中庭に新校舎を増築中で来春には新校舎が完成する運びとなっております。

――学校の教育目標を教えていただけますか。

堀田先生:「元気・勇気・根気」という、子どもたちにも分かりやすい3つを合言葉にしております。入学式の挨拶では「「元気・勇気・根気」の三つの”気”を”木”と見立て、今から3つの木の種をみんなに渡すので6年の間に大きく育てて花を咲かせて、大きな実をつけて卒業しようね」と話しています。またほかの学年の始業式には、入学式の時にしたこの話を「みんなどこまでできているかな?大きな実をつけられるように頑張ろうね」とあらためて話をしています。

英語教育に力を入れる
英語教育に力を入れる

――校舎のなかを歩いていて英語の張り紙をいろんなところで拝見したのですが、英語教育に力を入れておられるのですか?

堀田先生:これは本校だけでなく島本町の小中学校全体で文部科学省の英語教育に関する特例校の指定を受けているためです。学校の指導は文部科学省の学習指導要領に基づいて行いますが、島本町の英語教育についてはこの特例校指定のもと、注力して英語教育にあたっています。現在の教育課程であれば英語教育は5・6年生で週1時間のところを2時間、1年生から4年生までは0時間を1時間という具合です。2020年度から始まる新教育課程では、3年生以上はこの時間割が標準となるの予定ですが、島本町ではそれを先取りする形で取り入れています。

楽しみながら取り組み、一歩先行く英語のレベルへ

子どもたちも興味を持って英語を学ぶ
子どもたちも興味を持って英語を学ぶ

――先駆けてその英語教育に取り組んでいる目的はあるのですか?

堀田先生:グローバル化に対応した教育環境づくりを進めるという、島本町の方針がありますね。中学3年までに英検3級の取得率を70%に高めることを目標にしておりまして、既に60%近くまで達成しています。これは大阪府内でも高いレベルで、先ほどお話しました新課程にある、中学3年までに英検3級の取得率を60%にする、という国の目標をほぼ達成しています。本校ではその取り組みを単に前倒しするだけでなく、英語に興味を持って楽しみながら学習に取り組むきっかけになればという思いを持っています。

――子どもたちの反応はどうですか?

堀田先生:以前はALT(外国語指導助手)の外国人講師の方に頼る部分が大きかったのですが、最近は担任が主となってALTの講師とTT(チーム・ティーチング)の形で英語授業を行っています。英語担当教員も加わってのゲームなど遊びの要素も取り入れて楽しみながら英語に慣れ親しむだけでなく、「読む」「書く」ことも進めており、子どもたちも非常に興味をもって取り組んでいます。

「島本町立第四小学校」校舎外観
「島本町立第四小学校」校舎外観

――アクティブラーニングを活用した授業について何か特徴的なことがあれば教えていただけませんか。

堀田先生:「アクティブスクール」という、主体的で、対話的で、深い学びを追求していこうという取り組みがあり、専任の先生を中心として取り組んでいます。子どもたちにとって普段の授業を、より効果的に学習できる機会にする、と言うと分かりやすいでしょうか。例えば本校では「チャイムスタートと授業の仕組み」を行っています。「チャイムスタート」は中学校だとほとんど当たり前に行われていますが、チャイムが鳴ったと同時に授業が始められる体制のことです。「授業の仕組み」は、例えば、授業の始めに今日のめあてを明示するとともに、最後に「今日のふりかえり」をすることで、1回1回の授業をしっかりと理解できるようにしようという仕組みづくりです。

あいさつ運動の様子
あいさつ運動の様子

じつはこれが英語授業にも関わってきまして、本校の英語授業は5・6年生に関しては週2時間とお話しましたが、このうちの1時間は1つの授業を15分のコマ割りにした計3回の授業としています。つまり、実際の授業回数としては週に4回となります。週に2回の授業よりも、間隔を空けず連続的に4回行うほうが学習効率として定着しやすく、メリハリも生まれます。こうした狙いも授業の仕組みの取り組みの一環になっています。本校ではこうして「島本町立第一中学校」とも連携して「アクティブスクール」の取組みを進めています。

元気・勇気・根気! 島本町の子どもたちの輪

「ゆめ本部」による支援活動
「ゆめ本部」による支援活動

――保幼小中一貫の教育への取り組みについてはどうでしょうか?

堀田先生:これは「アクティブスクール」にも関わってくる部分にもなります。本校卒業生のほとんどが入学する「島本町立第一中学校」に6年生が訪問して授業参観を行ったり、体験授業をしたりする機会を年に何回か設けています。中学校の定期テスト前に合わせて「家庭学習週間」を設け、先輩のアドバイスをもらったりもしています。また、校門前での「あいさつ運動」を行っていまして、これに中学校の生徒さんにも参加してもらっています。中学校の生徒さんが大きな声であいさつしてくれるので、子どもたちのお手本にもなりますし、小学生と中学生のコミュニケーションの場にもなっています。

本校の近くに「島本町立第一幼稚園」と「高浜学園」(私立保育園)があるのですが、この2つの幼稚園・保育園の園児を招待して、本校の1年生が一緒にゲームをしながら、小学校を紹介する交流も年に何回か行っています。「自分がお兄ちゃんお姉ちゃんなんだ」「お手本にならなくちゃ」という自発的な芽生えにもなり、普段の子どもたちとは違った様子がうかがえますね。縦の関係が意識できるのもいいことではないかと思います。

――島本町学校支援「ゆめ本部」事業を活かした取り組みについてお話を伺いたいと思います。

堀田先生:「ゆめ本部」というのは地域の学校支援をしてくださる組織で、本校がお世話になっているのは放課後学習です。3年生と4年生については年間をとおして毎週1回、授業が終わった後、10人から20人ぐらいの希望者に対して4・5人のボランティアの方に来ていただいて、宿題を見てもらったり、自主学習のお手伝いをしてもらったりしています。また、6年生などの家庭科の授業の際には、ミシンの使い方など先生の補助をしていただいています。調理の授業などでも担当の先生1人では、なかなか目が届きにくいということがありますので、こうしたお手伝いをしていただけるのはとても助かっています。子どもにとっては先生や自分の親以外に、指導をしてもらえる人、人の知恵というものに触れられる刺激にもなっています。

読書活動にはこの小学校ならではの取り組みも
読書活動にはこの小学校ならではの取り組みも

――読書活動についてのお話を聞かせてください。

堀田先生:国語の授業の中でこのように読書を行うことのほかに、本校ならではの取り組みであるのが、シーズンごとに読書週間を設定をして、絵本の会のボランティアの方による読み聞かせです。低学年の子どもから高学年の子どもにまでけっこう人気があるんですよ。6年生に読み聞かせというと意外かもしれませんが、どの子どもたちも嫌がることなく、むしろ喜んでいます。読書はやはり自分で読むことが最終目標ですが、読み聞かせてもらうことで作品の世界観に引き込まれ、本を読むということの面白さ、興味を持つきっかけになります。読みのものに対してのステップアップになる、そういうきっかけとしてはとても役に立っていますね。

――最後になりますが、校長先生から見た水無瀬エリアについてのイメージや、これからこの街に住まわれる方へメッセージをお願いしたいと思います。

堀田先生:京都・大阪のどちらにでも電車で30分ほどで行けますし、阪急・JRという2つの電車の路線があり便利な街です。また水がおいしく綺麗なことでも有名で、全国名水百選に選ばれた水は島本町の自慢ですね。 島本町の水は現在でも90%が地下水から供給されています。それだけ緑や自然が豊かな証拠でもあります。便利であるのに静かで綺麗。私が島本町に務め始めてから30年が経ちますが、本当に大好きな街です。この静かで便利な環境の街でみなさんも伸び伸びと生活をして一緒に島本町を盛り上げてほしいと思います。

堀田先生
堀田先生

島本町立第四小学校

校長 堀田 守人 先生
所在地:大阪府三島郡島本町高浜2-2-1
電話番号:075-962-2311
URL:http://www.shimamoto-ele04.ed.jp/
※この情報は2017(平成29)年6月時点のものです。

一歩先行く英語教育と異年齢交流を推進する「島本町立第四小学校」
所在地:大阪府三島郡島本町高浜2-2-1 
電話番号:075-962-2311
http://www.shimamoto-ele04.ed.jp/