Caudalie~コーダリー~ 近藤啓介さん スペシャルインタビュー

池之端の隠れ家フレンチ /Caudalie(コーダリー) 近藤啓介さん

不忍池のほとりを通る大通りから、1本入った裏通りにある「コーダリー」は、旬の食材をシンプルに丁寧に料理し、美しく美味しい一皿に仕立ててくれるフランス料理店。余計な味を付けすぎず、上質なワインが持つ繊細な味わいとのマリアージュを楽しめる店として、ワインを愛する人々から愛されている。この店の代表を務めているのはソムリエの近藤啓介さん。なぜ、この場所にこのような店を開いたのだろうか。その理由とお店の特徴、池之端エリアの魅力などについてお話を聞いた。

コ―ダリ―の看板
コ―ダリ―の看板

――まず、お店の概要について教えてください。

近藤さん:この店がオープンしたのは2007年の3月ですので、皆様のおかげで、今年で12年を迎えることができました。店名の「コーダリー」はソムリエが使うフランス語の造語で、「余韻の長さの単位表記」という意味があります。ワインを飲んだ後に、口の中に残るワインの余韻の長さを表す言い方なのですが、それに結び付けて、ゆっくりくつろいでいただけるようなレストランを目指しております。

――なぜこの場所に店を開かれたのでしょうか?

近藤さん:実はこのすぐ近くに以前ホテルがありまして、私も開業当初のシェフも、そこのホテルに勤めていたんです。ところが12年前にそのホテルが閉館するという話になりまして、いろんなご縁があって、ホテルからも近いこの場所にお店を開いた、ということが始まりです。

現在は新しいシェフに代わりましたが、いまのシェフも当時一緒にそのホテルに勤めていた仲間の一人でして、ホテルで常連だったお客様だった方が、今でもこちらに来てくださっていたり、ホテルで結婚式を挙げたという方が、記念日のたびにお食事に来られたり、ということもありますね。

――主にどういったお客さんが、どういった用途で利用されていますか?

近藤さん:やはり地元の、この辺りに住まれている方が中心になっていますね。特にお昼については、比較的この辺りに住んでいらっしゃるマダムの方が多い印象です。近くに横山大観さんの記念館や、岩崎邸といった見どころもありますので、そちらに散策に来られたお客様も多いですね。ちょっと歩きますけれども、上野公園や上野の美術館も徒歩で行ける範囲ですので、春などは特に、桜を見て、そのあとお食事に来られるという方もいらっしゃいます。

夜はやはり、記念日のお祝いなど、夫婦やカップルの方が多くなります。近くに東大病院がありますので、そちらの先生方が利用されたり、会社関係の方の接待の利用も多いですね。

店内の様子
店内の様子

ソムリエ 近藤啓介さん
ソムリエ 近藤啓介さん

赤い看板が目を引くお店の外観
赤い看板が目を引くお店の外観

――「コーダリー」さんならではのこだわりや、食材の特徴について教えてください。

近藤さん:料理に関しては、「旬のものをご提供する」ということをまず大事にしていまして、なるべく「シンプルでわかりやすいもの」をお出しできるように心がけています。フランス料理に対して「イノベーティブでわかりづらい」というイメージを持たれている方も多いと思いますが、私どもは「食べておいしい」ということを、シンプルに追及しているつもりです。

特徴的な食材というものは特に意識していないのですが、北海道の農家さんから直接ジャガイモや玉ねぎを仕入れていたり、岐阜の農家さんからおいしいお野菜を送っていただいたり、という具合に、いろいろな農家さんと直接お取引をしています。こういった食材というのは、やっぱり美味しさが違いますね。

――素敵なインテリアですね。これはどういったイメージなのでしょうか?

近藤さん: インテリアについては、白と茶色をベースにして、くつろげる、リラックスできるような雰囲気でデザインしています。接客も含め、「あまり堅苦しくならないように」ということは意識しています。私はソムリエなので仕事中にはスーツを着ていますけれども、接客に関しては、「きっちりやる」というよりも、少しカジュアルな感じでサービスをさせていただいています。

「トマトのファルシ」
「トマトのファルシ」

白と茶色をベースとした店内の様子
白と茶色をベースとした店内の様子

――昼夜それぞれのおすすめのメニューを教えてください。

近藤さん:基本的にコース料理だけでして、お昼も夜も、お客様に選んでいただく「プリフィックスコース」と、「シェフのおまかせコース」の2種類でご提供しています。内容・値段はお昼と夜で違いますが、おすすめはどちらも「おまかせ」ですね。「おまかせ」は一皿あたりの量は抑えめにして、お皿数を楽しんでいただくという構成になっていますので、いろんな旬のものをお楽しみいただけると思います。

――ワインのこだわりについて教えてください。

近藤さん:ワインはフランス産が中心です。その中でも、私自身が好きということもありまして、ブルゴーニュという地域のものが中心になっています。「ビオワイン」と呼ばれている、自然派のワインが多いですね。やはりそういったものの方が、醸造家の方がこだわりをもって作っているので自分も好きでして、結果としてそういうものが多くオンリストしている感じです。ただ、いまは世界各地にいろんなワインがありますから、土地ごとの違いが出せるように、幅広く扱うようにしています。

季節の野菜を添えた仔羊のお肉
季節の野菜を添えた仔羊のお肉

棚に並べられた様々なワイン
棚に並べられた様々なワイン

コーダリー(Caudalie)の将来のビジョン
コーダリー(Caudalie)の将来のビジョン

――今回撮影させていただいたメニューについて教えてください。

近藤さん:両方ともおまかせコースからの品ですが、ひとつは「トマトのファルシ」で、定番の前菜です。トマトをまるまるひとつ中を抜いて、カニとキュウリのサラダを詰めてあります。上に乗っているのはブロッコリーのピューレとハーブのサラダで、その上にバジルのシャーベットをパウダーにして振っています。下にあるのはトマトのコンソメでして、トマトの中身のエキスだけを透明なゼリーのように仕立てて、ライムで香り付けをしています。

もうひとつお出ししたのは仔羊のお肉ですね。これは春から初夏にかけてのメニューです。本来は骨付きの部位なのですが、その骨を外して、やわらかいヒレ肉の部分だけをパイ包みにして焼き上げています。そちらに季節のお野菜を添えまして、いまが旬のふきのとうで香りを付けています。

――お店の将来のビジョンを教えてください。

近藤さん:開業当初はとにかく、地域に密着したお店にできるように、ということでやってきましたけれども、12年が経って、そういう店になってきたのかなあと思っていますので、今後特にどうといったことは無いのですが、最近はまわりに新しいマンションも増えていますので、これからも、この辺りに住まわれている方がご家族で一緒に、お誕生日のお祝いなどに気軽にご利用いただけるような、地域に根ざした店として定着していければと思っています。

おまかせコースのお料理
おまかせコースのお料理

お店の外観
お店の外観

――これから池之端エリアに住みたいという方に向けて、地域の魅力を教えてください

近藤さん:池之端という地域は、歴史があるものも多いですし、一方では上野公園という、四季を感じることができる大きな公園がありますので、本当にいい場所だなあ、と日々思っています。春の桜もきれいですし、初夏には蓮の花も咲きますし、美術館や博物館も近くにありますから、散策をするととても気持ちのいい場所ですし、この店のすぐ裏には東大病院もありますから、医療の面でも心強いですね。散策を楽しむにも、安心して生活をするうえでも、素晴らしい環境がある場所だと思います。

 

今回、お話を聞いた人

レストラン コーダリー

ソムリエ 近藤啓介さん

※掲載の情報は2019(平成31)年4月のものになります。

池之端の隠れ家フレンチ /Caudalie(コーダリー) 近藤啓介さん
所在地:東京都台東区池之端1-6-19  高瀬ビル 1F
電話番号:03-3828-3006
営業時間:昼 11:30~13:30(L.O)/夜 18:00~20:30(L.O)
定休日:月曜日(祝日の場合は翌日)・第一火曜日
http://www.restaurant-caudalie.com/