子育て家族の心の拠り所として、新しく生まれ変わった公立保育園/船橋市立若葉保育園 園長 てらさわ先生


船橋丸山インタビュー
園長 てらさわさん

子育て家族にとっての心の拠り所として
あたらしく生まれ変わった公立保育園の魅力とその役割

1966(昭和41)年の開園より48年を迎える地域に根ざした「市立若葉保育園」。子育て世帯の増加に伴い2014年8月に竣工したあたらしい園舎には、バリアフリーに対応した設計デザインをはじめ、食育を推進するための見える給食室や木のぬくもりを生かした暖かい室内空間など、充実した生活環境が整っています。子どもも大人も「保育園に行って良かった♪」と思える環境づくりが、核家族化する子育て家族にとって心の拠り所にもなっているようです。今回は20年ぶりに「若葉保育園」勤務となり、園長としてふたたび藤原地区の子育て支援に取り組むてらさわ園長に地域の魅力についてお話を伺いました。

Q.まず「若葉保育園」の沿革と概要について教えてください。

建物外観
建物外観

昭和41年4月、船橋市内で8校目となる公立の保育園として開園した「若葉保育園」ですが、記録によると昭和30年頃に町会の保育所として子どもたちの面倒を見るようになったのがはじまりだったようです。当時はまだこの辺りも農家が多く、農閑期を利用して交代で協力し合いながら運営していたようで、当時の暮らしの様子が伺えます。

下駄箱
下駄箱

現在の園舎は2014年8月に竣工したばかりのあたらしい建物で、バリアフリーに対応した設計や食育を推進するための“見える給食室”など、さまざまな設計上の工夫が盛り込まれているのも特徴です。

名前
名前

以前は園庭を囲んだコの字型の園舎で、子どもたちの様子が一望できて安心といった声もあったのですが、耐震や今後ますます増えるであろう子育て世帯の増加を見込んで建て直しとなりました。
園児の総数は、0歳児12名を含む148名(2014年11月現在)で、中規模の保育園として位置づけられています。

Q.船橋市では待機児童の解消に向けた取り組みもあるようですが、藤原地区の状況はいかがですか?

教室内
教室内

1歳、2歳児を中心に、当園でも待機児童がいらっしゃいます。園舎のある藤原地区や「馬込沢」駅の反対側もあたらしい家がたくさん建っていますし、子育てをしている若いご夫婦が増えているように感じます。

花壇
花壇

このあたりは船橋市のなかでも自然が多く、比較的お家も購入しやすい価格帯のようで、子育てをするご家族にとっても人気のエリアとなっているようです。
近隣には幼稚園もありますが、公立の保育園は当園があるのみといった状況ですので、園として担う役割は大きいと感じています。

Q.“自然とのふれあい”を園目標として掲げていらっしゃいますが、近隣の子育て環境はいかがですか?

兎遊具
兎遊具

「自然とふれあい豊かな心と健康な体をはぐくむ保育」を園目標として掲げているのですが、「若葉保育園」の近くには徒歩3分ほどの場所に「藤原市民の森」がありますし、園舎の裏にも遊具のある公園があります。

公園
公園

「藤原市民の森」にはよく散歩に出かけるのですが、つい先日も牛乳パックで小さなお散歩バッグを作って、どんぐりがいっぱいになるまで拾って子どもたちも喜んでいました。
身近な場所に四季の変化が感じられる豊かな自然環境があるのは、子育ての環境としても恵まれていると思います。

Q.園内では主にどんな活動や遊びをしていますか?

絵

他の公立保育園とも同じだとは思いますが、子どもたちの発達段階に合わせた道具や玩具を揃えて体育や音楽、また絵を描いたりといった活動をしています。ちょうど5歳児のクラスでは、先日遠足に出かけた「ふなばしアンデルセン公園」での思い出を描いているようですね。

子ども折り紙
子ども折り紙

絵を描き終わった子どもは、本を見ながら折り紙をしたり、小さなピースを組み合わせて思い思いのかたちを作ったりと、好きな遊びに熱中しています。また卒園児たちによる写真も掲示しているのですが、積み木を組み合わせて大きな作品に仕上げるのが当園の伝統的な遊びになっていまして、人気のある遊びのひとつです。

Q.快適な空間で子どもたちものびのびと過ごしている姿が印象的ですね。保護者の方々の反応は?

教室光
教室光

建て直した後の保護者の方々の反応は、まず“明るい・広い・きれい”といった感想をいただきました。木のぬくもりが感じられるようにと、職員間でも意見や希望を出し合って、居心地の良い空間づくりを目指しました。

エントランス
エントランス

園舎に入ってすぐのひろびろとしたスペースは、雨が降って園庭で遊べないときの運動スペースを目的として広く設けたもので、梅雨時期などは身体を動かして遊べない子どもたちのストレス解消の場としても役立つと思います。

給食
給食

また他の保育園には無い特徴として、全面ガラス張りの“見える給食室”があるのですが、子どもたちが覗いていると下ごしらえしている野菜や果物を見せながら調理をしてくれたり、展示されている献立を見て「今日は何を食べたの?」といった親子の会話のきっかけにもなったりと、あたらしい施設ならではの良さを実感していただいていると思います。

Q.次に地域との交流や連携について、具体的な活動内容を教えてください。

子ども遊び
子ども遊び

船橋市内の公立保育園では全園で“地域交流事業”を実施しています。当園でも「保育園で遊ぼ!」と題して、毎月第2火曜日の午前10時から11時30分までの間、園庭を開放して遊びの場を提供しています。

子ども遊び2
子ども遊び2

また看護師の方をお招きして、子育てに関するお話をしていただいたり、給食の試食会があったりと、スケジュールは市のホームページにもあるので、興味がある方はぜひ一度遊びにいらしていただければと思います。
先日もまちなかの掲示スペースに貼ってあるスケジュールを見てお子さんと遊びに来てくれたお父さんもいて、「診察時間の合間に遊びに来てみました」と、気軽に立ち寄っていただける身近な場所でありたいと思います。
また近隣の学校とのつながりにおいては、地元中学校の職場体験で生徒さんがいらっしゃったり、これから新一年生になる年長の子どもたちが小学校で遊ばせてもらったりといった交流の機会を設けています。

Q.最後にこの地域の魅力そして今後の園の目標について教えてください。

園長
園長

20年ほど前に保育士として働いていた頃に比べると、あたらしい家も増えて賑やかになったとは思いますが、それでもまだ落ち着いていてガサガサっとしていない静かな生活環境に魅力を感じます。
自然環境にも恵まれていますし、実は園舎のデザインも森のなかに佇む家をイメージしてつくってもらいました。
今後の目標としてはまず、「また明日も保育園に行こうね♪」と子どもも大人も保育園に行って良かったと思える関係づくりを大切にしていきたいと思います。実家を離れて核家族化してしまっている共働きのご夫婦がほとんどだと思いますので、親身になって話し合える身近な存在として、子育てを支援していきたいと思います。

椅子
椅子

余談になりますが、先日けがをした小学生の男の子が当園に訪れました。ベテランの保育士によると卒園生だったようで、保護者の方も仕事で帰宅が遅く、頼れるところを探して真っ先に保育園のインターフォンを押してくれたようで、子どもごころにも「きっと助けてくれる」という想いが伝わるそういった存在でありたいと思います。

園長正面
園長正面

今回、話を聞いた人

船橋市立若葉保育園

園長
てらさわ先生

住所:千葉県船橋市藤原7-41-1
電話番号:047-439-0472
http://www.city.funabashi.chiba.jp/shisetsu/kosodatesien/0003/0012/0001/p011109.html

※記事内容は2014(平成26)年11月時点の情報です。

子育て家族の心の拠り所として、新しく生まれ変わった公立保育園/船橋市立若葉保育園 園長 てらさわ先生
所在地:千葉県船橋市藤原7-41-1 
電話番号:047-439-0472
開所時間:7:00~19:00
休園日:日曜日、祝日、年末年始(12月29日~1月3日)
http://www.city.funabashi.chiba.jp/shise..