川口市役所広報課 寺田さん、新庁舎建設課 金子さんインタビュー

災害に強く、利用する人にやさしい/川口市役所第一本庁舎


2020(令和2)年3月に完成した川口市役所の第一本庁舎(新庁舎1期棟)。地上9階・地下1階からなる建物で、ひな壇状の意匠が美しい街のシンボルです。また2024(令和6)年度以降の完成に向けて新庁舎2期棟の建設も始まるようで、ますます発展し続ける川口市の魅力が感じられます。今回は川口市役所広報課の寺田さんと、新庁舎建設課の金子さんにお話を伺い、新庁舎の概要について教えていただきました。

川口市役所第一本庁舎 全景
川口市役所第一本庁舎 全景

都心部への交通利便性に優れた住みやすい街

――まず川口市の概要について教えてください。

寺田さん: 川口市は埼玉県の南に位置する人口およそ60万人の中核市です。荒川を隔てて東京都に接しており、都心部への交通利便性に優れています。新宿まで25分、池袋まで20分。品川や横浜へも乗り換えなしでアクセスできるので、都内に通勤通学をされる方にも住みやすいということで高い評価をいただいています。

昨年の「本当に住みやすい街大賞2020」で1位になったのをご存知の方もいらっしゃるかとは思いますが、そこでも交通利便性や浦和や大宮に比べて地価や物件価格が安いという点が評価として挙がっていました。 また新庁舎のある「川口」駅周辺で言えば、銀座通り商店街の再開発が進行中で、2023(令和5)年には商業施設を含む地上29階の複合タワーマンションが完成する予定です。今後もさらなる街の発展が期待できる、それが川口市です。

川口市役所1階正面
川口市役所1階正面

2020(令和2)年3月に川口市役所の第一本庁舎が完成

――川口市役所の新庁舎について概要を教えてください。

金子さん: まず新庁舎の建設に至る経緯といたしまして、竣工から60年近く経過する旧庁舎には、老朽化や耐震性の不足、バリアフリー対応への遅れなどさまざまな課題がありました。

また急激な人口の増加に伴い市役所の業務も増大し、本庁舎の増築や他の庁舎を活用するなど対応してきましたが、その結果、市民の方にとっては複数の庁舎をわたり歩いて窓口を訪ねなければならないといった不都合も生じてしまい、市民サービスの向上や職員の業務効率化といった観点からも新庁舎建設に関する検討を進めてきました。

第一本庁舎は、2017(平成29)年12月に工事を着工し、2020(令和2)年3月に完成いたしました。地上9階・地下1階からなる建物で、7・8階には議会機能を配置しています。また、大規模災害時には災害対策拠点となるなど、様々な機能が集約された庁舎とし、4月13日から段階的に業務を開始。5月7日に全面開庁となりました。

川口市役所第一本庁舎 2階総合案内
川口市役所第一本庁舎 2階総合案内

“シビック・キューポラ”と名付けられた吹き抜けの空間がある新庁舎

――第一本庁舎の特徴について教えてください。

金子さん: 設計のコンセプトとしては、「災害に強い庁舎」「環境にやさしい庁舎」「だれもが利用しやすい庁舎」「働きやすい庁舎」の4つが掲げられています。

それぞれ簡単に説明すると、「災害に強い庁舎」というのは地震に強い免震構造を採用しています。また荒川の氾濫を想定してオフィスは2階から上の階にしています。また浸水した場合でもライフラインの機能を維持できるよう、重要な電気・設備機器は上層階に設置しています。

次に「環境にやさしい庁舎」ですが、この建物のハイライトの部分だと思うんですけど、“シビック・キューポラ”と名付けられた吹き抜けの空間があります。 自然光を取り入れて明るく開放感のある雰囲気を生み出しているというだけではなく、一番上の部分にある窓が開くようになっていて、冷暖房を必要としない中間期においては、自然に換気できる仕組みになっています。煙突効果を利用して風の通り道を作って室内の換気をしてくれるということですね。川口市民にとって馴染みの深いキューポラという単語が使われているのも特徴です。

川口市役所第一本庁舎 シビック・キューポラ(吹抜空間)西面
川口市役所第一本庁舎 シビック・キューポラ(吹抜空間)西面

利用する市民はもちろんそこで働く職員にもやさしい設計

――「だれもが利用しやすい庁舎」「働きやすい庁舎」とは?

金子さん: 「だれもが利用しやすい庁舎」というのは、設計にユニバーサルデザインを採用しています。例えばみんなのトイレ(多目的トイレ)を各階に設置しました。またサインや点字ブロックなど、初めて利用する方にとっても分かりやすいよう工夫されています。

寺田さん: この新しい庁舎を1日でも早く多くの方に見ていただこうと、2020(令和2)年3月22日に落成記念式典を予定していたのですが、残念ながら新型コロナウィルス感染症の影響で中止になってしまいました。また、市民の方にとって親しみの持てる場所になってほしいと企画していた5月24日の「新庁舎開庁記念結婚式」も、規模を縮小し、お二人だけの「結婚宣誓書署名式」として記念撮影会を行う形になりました。 その内容は新聞にも掲載いただいたのですが、約20組の応募から選ばれた1組限定のイベントで、“シビック・キューポラ”で写真をとりました。

金子さん:「働きやすい庁舎」について、庁舎はあくまで市民サービスを提供する拠点であり、そこで働く私たちがどういったサービスを市民の方に提供していくかが重要だと思っています。働きやすさを重視した設計にすることで、結果的により良い市民サービスを提供することにつながると考えています。

寺田さん: 新庁舎2期棟が完成すればさらに業務が集約されて、市民の方にとって利便性が高まることは間違いないと思います。またここで働く私たちも誇りを持って、仕事の質を上げていくことが求められていると感じます。

川口市役所第一本庁舎 8階 議会傍聴席
川口市役所第一本庁舎 8階 議会傍聴席

2024(令和6)年度以降の完成に向けて新庁舎2期棟の建設がスタート

――今後、新庁舎2期棟の建設も始まるようですが、スケジュールについて教えてください。

金子さん: 4月の市報にも掲載しましたが、2020(令和2)年度から現在の旧庁舎の解体作業を始め、2024(令和6)年度に新庁舎2期棟が完成する予定です。 まだ最終的な決定には至っていないのですが、現在、第一本庁舎の2・3・4階に入っている市民課や国民健康保険課、介護保険課、税の部門や第二庁舎にある子育て・福祉部門も新庁舎2期棟に集約する予定です。

また第一本庁舎と新庁舎2期棟は、現在ある歩道橋を撤去してそこに連絡通路をかける計画もありますので、よりいっそう利便性が高まると思います。

川口市のマスコット「きゅぽらん」
川口市のマスコット「きゅぽらん」

都会的な雰囲気や公園など、色々な魅力を併せ持っている川口市

――最後に、川口市の魅力について教えてください。

金子さん: 新庁舎のある川口駅周辺は、商業施設や高層ビルもあって都会的なイメージですが、一方で同じ市内でも東川口のように戸建ての住宅や広い公園のある地域もあって、色々な魅力を併せ持っているのが川口市の特徴だと思います。

また教育や子育てといった点では、2018(平成30)年4月に「市立川口高校」「県陽高校」「川口総合高校」の3校を統合した「川口市立高等学校」の附属中学である「川口市立高等学校附属中学校」が2021(令和3)年4月に開校することにも注目です。

他にも、本市の新たな緑のレクリエーション拠点となる自然公園「イイナパーク川口」も一部オープンしていて、ますます豊かな生活環境になっていくと思います。

寺田さん: 川口市のシティプロモーション事業の一環として作成したPR動画もありますので、これから川口市へ移り住もうと検討している方はぜひご覧ください。

川口市役所新庁舎 全景
川口市役所新庁舎 全景

埼玉県川口市役所

インタビューご対応者:広報課の寺田さん、新庁舎建設課の金子さん
所在地 :川口市青木2-1-1
電話番号:048-259-7628(広報課)
URL:https://www.city.kawaguchi.lg.jp/index.html
※この情報は2020(令和2)年7月時点のものです。

災害に強く、利用する人にやさしい/川口市役所第一本庁舎
所在地:埼玉県川口市青木2-1-1 第一本庁舎
電話番号:048-259-7628(広報課)
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