校長 小林正徳先生 インタビュー

“子育て・教育環境日本一”を目指す厚木市の伝統校/厚木市立厚木小学校


「厚木市立厚木小学校」は市内で最も歴史のある小学校。伝統校に共通する重厚な趣はあるが、活発で素直な子どもが多く、明るさに満ちた学校でもある。今回は同校の小林校長先生を訪ね、「厚木小学校」の歴史や特徴についてお話を伺った。

厚木市立厚木小学校
厚木市立厚木小学校

――まずは、「厚木小学校」の沿革について教えてください。

小林校長先生:本校は厚木市内で最も歴史のある小学校で、寿町の「長福寺」を校舎とし、1871(明治4)年に設置された「成思館」が前身となっています。その2年後には、学制発布によって公立小学校となり、「第1大学区第29中学区第1小区第1番小学成思舘」という長い名称をまとうこととなりました。その後は「公立厚木小学校」、「厚木町立尋常高等厚木小学校」へと名称が変わり、1902(明治35)年には現在の「保健福祉センター」があるところに校舎を移転。再び「厚木国民学校」への改称を経て、ようやく「厚木市立厚木小学校」になりました。現在地に移ったのは1970(昭和45)年のことで、それ以降は校名も場所も変わっていません。

学校長 小林正徳先生
学校長 小林正徳先生

――歴史のある学校ならではの沿革ですね。では、概要についても教えてください。

小林校長先生:クラス数は現在、通常級が27クラス、特別支援級が6クラスの33学級、児童数が933名です(2019年11月時点)。学校教育目標は、“豊かな人間性をもち、たくましく生きる児童の育成”を掲げ、2007(平成19)年に策定された「かながわ教育ビジョン」の基本理念である“未来を拓く・創る・生きる 人間力あふれる かながわの人づくり”、そして「厚木市教育振興計画」の基本目標“拓く力・感じる力・築く力”を念頭に置いた教育に取り組んでいます。

“拓く力・感じる力・築く力”を念頭に置いた教育
“拓く力・感じる力・築く力”を念頭に置いた教育

――他校にはない「厚木小学校」の特徴や特色はありますか?

小林校長先生:昨今、教科担任制の議論・検討が進められていますが、本校ではすでに50年近くも前に、教科担任についての研究が行われていた記録があります。当時としてはかなり先進的な研究だったのではないかなと思います。

また、本校では避難所運営委員会の組織がしっかりできているというのも特徴の1つかもしれません。行政が実施している防災訓練のほかに、地域主体による避難所運営訓練もあります。防災意識の高さとともに、地域社会が健全に機能しているということを感じます。

――校長先生が個人として心がけていることはありますか。

小林校長先生:私が小学生だったときは、校長室というのは入りづらい空間でしたし、校長先生と話をすることなどなかった記憶があります。しかし、私は子どもたちと積極的にコミュニケーションを取りたいと思っておりますので、“遊びにきてもいいよ”と子どもたちには伝えています。楽器やけん玉を置くなどして開かれた校長室にし、そこで子どもたちの自然な姿を見たり、それぞれの考えを聞いたりしています。

けん玉をする小林校長先生
けん玉をする小林校長先生

――「厚木小学校」の代表的な学校行事はどのようなものがありますか?

小林校長先生:1年生を迎える会、文化祭・学園祭のような「厚小カーニバル」や6年生を送る会などが代表的な行事です。それ以外では、毎月第1月曜日からの1週間はあいさつ運動を実施しています。それとこれは学校行事ではありませんが、1年生から6年生までの縦割りグループで遊ぶ日というのを設けています。6年生にはリーダーとしてグループをリードしてもらい、その6年生が卒業するときは、リーダーとしての務めに感謝し、1年生から5年生が温かく見送ります。

校庭の様子
校庭の様子

――街の中心部に近い学校ですが、そうした環境を活かした教育活動はありますか?

小林校長先生:周辺には商業施設が多いので、授業などでお店のバックヤードを見学させていただくときなどには便利なロケーションですね。商業施設とのやりとりを担ってくれるのは、本校にいつも温かい眼差しを向けてくれているコーディネーター委員会の皆さんです。本当にいつも感謝しております。

厚木市立厚木小学校
厚木市立厚木小学校

――地域との交流についてはいかがでしょうか。

小林校長先生:周辺には「えいすう幼稚園」「ちぐさ幼稚園」「もみじ保育園」があります。運動会に招かれることもありますし、逆に本校の運動会に園の先生たちが子どもたちの成長を見に来てくださることもあります。「厚木中学校」との交流については、本校の6年生が中学生と一緒に合唱を楽しんだり、教職員同士が授業を見学し合ったりなどの交流があります。地域との交流については、お招きした高齢者との給食や、一緒に昔遊びを楽しむこともしています。また、そのほかにも地域のボランティアの方々が「厚小サポート隊」として読み聞かせをしてくださったり、「グリーンサポート隊」や「見守り隊」として子どもたちと関わってくださっています。

――街の発展とともに歩んできた「厚木小学校」ですが、学校周辺の魅力、また本厚木の好きなところを教えてください。

小林校長先生:“子育て・教育環境日本一”を掲げている厚木市。子育て支援センターや移動子育てサロンをはじめ、子育て・教育環境の良さはたしかに実感します。また、駅周辺は利便性の良い街ですが、遠くには美しい山並みがあり、さらに温泉に恵まれていることも厚木の良いところですね。

小林校長先生
小林校長先生

厚木市立厚木小学校

学校長 小林正徳先生
所在地 :神奈川県厚木市寿町3-15-34
電話番号:046-221-2017
URL:http://www.edu.city.atsugi.kanagawa.jp/atsugi-es/
※この情報は2019(令和元)年11月時点のものです。

“子育て・教育環境日本一”を目指す厚木市の伝統校/厚木市立厚木小学校
所在地:神奈川県厚木市寿町3-15-34 
電話番号:046-221-2017
http://www.edu.city.atsugi.kanagawa.jp/a..