校長 稲野辺親先生インタビュー

歴史感じる地で独自の教育を行う/水戸市立第二中学校(茨城県)

茨城県の水戸駅周辺エリアは、時代劇でも有名な水戸徳川家ゆかりの地として、現在も多くの歴史的なスポットが点在しています。『水戸市立第二中学校』は、かつてあった水戸城跡地内に立地しており、校内や周辺でも歴史の薫りを感じることができます。今回は、同校で校長を務める稲野辺親先生に学校の特色や地域の魅力についてお話を伺いました。

二中の精神を引き継ぐ

――まず、学校の沿革と概要を教えてください。

稲野辺校長先生:昭和24年(1949年)4月、新学区制により三の丸、五軒の両中学校が合併した大規模校として創立され、その後、昭和32年(1957年)4月に『柳河中学校』を合併し、平成3年(1991年)4月には、『千波中学校』への分離を経て、現在に至っています。創立72年目になります。
教育目標は、「二中美人の育成」です。創立当初の教育精神である「生徒の知性と品性の陶冶こそ、人間形成の根幹である」という考えが「二中美人」という言葉で受け継がれており、「学問を好む生徒」「心豊かな生徒」「品位のある生徒」の育成を目指しています。

令和2年度(2020年)は、359名(通常学級11クラス、特別支援学級2クラス)でスタートしています。 現在の校舎は、平成22年(2010年)に新築され、各教室とも冷暖房完備のきれいな施設です。

学校の正門
学校の正門

また、本校は、水戸城二の丸の中でも、大日本史の編纂が進められた水戸彰考館(みとしょうこうかん)跡に立地しており、校舎改築に合わせて整備された正門や白壁塀は歴史的町並みを感じさせる観光名所にもなっています。

水戸藩の藩校で、日本遺産にも登録されている『弘道館』も歩いて1分のところにありますし、徒歩30秒のところに水戸城大手門も復元され、多くの生徒は壮大な門をくぐって登校してきます。一級河川である那珂川(なかがわ)の川面を見渡すことのできる高台に立地していることも特徴です。

那珂川の川面を見渡せる
那珂川の川面を見渡せる

学校の教育・課題活動にも”水戸ならでは”が

――学習の特色や教育活動について教えてください。

稲野辺校長先生:生徒の学習に対する意識も高く、授業に真剣に取り組みます。教員も生徒の質問に熱心に答えたり、テスト前には朝や昼休みに補習を行ったりしています。「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けて、今年度は「生徒の考えをつなぐ教師の発問」を中心に研修に取り組み始めました。進学指導については、生徒と教師が随時面談を行いながら、進学に関する相談を進めています。

――最も力を入れている分野や、授業の方法や指導などで特徴的な取り組みはありますか。

稲野辺校長先生:令和3年度(2021年)に、全日本中学校国語教育研究協議会茨城大会の会場校として“書くこと”の領域の授業公開をします。根拠を明確にしたり、根拠の適切さを考えて説明したりする活動に力を入れています。

歴史感じる地で独自の教育を行う/水戸市立第二中学校(茨城県)
歴史感じる地で独自の教育を行う/水戸市立第二中学校(茨城県)

――クラブ活動や行事、『水戸市』という街の特徴を活かした課外活動などはありますか。

稲野辺校長先生:どの部活動も県大会(県コンクール)出場を目指して、頑張っています。
生徒会活動の一つである「大手橋周辺の清掃活動」は、40年以上経過続いており、国からの表彰も何度か受けています。
毎年2~3月の梅まつりの期間中に、大手門や弘道館を訪れた観光客に案内などを行うボランティア活動に取り組んでいます。70名ほどの有志が集まり、水戸の歴史について説明します。
運動会では、女子生徒が水戸藩9代藩主の徳川斉昭が作った漢詩『水戸八景』に合わせた舞を披露します。男子は「二中ソーラン」を披露します。

水戸市立第二中学校
水戸市立第二中学校

――生徒に人気の部活動や、特徴的な部活動もあれば教えてください。

稲野辺校長先生:弓道部があり、多くの生徒が活動しています。吹奏楽部は、昨年度(2019年度)県のコンクールで金賞の中でも一番よい賞を獲得し、東関東大会においても金賞、東日本大会にも出場しました。

――高校進学はどのあたりが多いのですか。

稲野辺校長先生:市内の県立高等学校普通科に進学する生徒が多いです。

――地域の方との交流などはありますか。

稲野辺校長先生:昨年度から小学校3校・中学校1校で、水戸市から小中一貫教育の研究指定を受けています。
中学校教員が小学校に出向き、『水戸城』などについての出前授業を行ったり、中学校の校歌の指導をしたりしています。また、部活動の体験や、小中合同のあいさつ運動を実施しました。今後は、小学校間での連携も計画されています。

他にも、吹奏楽部が地域のイベント等に出演したり、地域の観光ボランティア団体に所属している生徒もいます。

――今後、力を入れて取り組んでいきたい活動について教えてください。

稲野辺校長先生:「水戸を愛し、水戸を語ることのできる生徒」を育てるために、体系的に位置付けられている「水戸教学」の学習や、観光ボランティア活動に力を入れていきたいです。

歴史のみならず様々な体験ができる水戸エリア

――水戸市の子育て環境の魅力はどんな点があげられますか。

稲野辺校長先生:市民の憩いの場である『千波湖』が市内中心部に近く、歴史館や美術館、芸術館へのアクセスもよいです。水戸市は、歴史と文化、自然、スポーツを、いつでもどんな時でも感じ取ることができ、体験できる素晴らしい環境にあります。気候的にも穏やかで、子どもを育てるのに最適であると考えます。

弘道館公園
弘道館公園

――水戸市は、教育に関して、特別な補助・支援などはありますか。

稲野辺校長先生:特別ではありませんが、要保護及び重要保護児童生徒就学援助制度があります。

――最後に、水戸市のおすすめスポットを教えてください。

稲野辺校長先生:偕楽園、弘道館、水戸城大手門、千波湖周辺などがおすすめです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。“水戸黄門”で有名な、水戸藩第2代藩主徳川光圀(みつくに)公が手掛けた、大日本史の編纂がおこなわれた水戸彰考館跡に立地する、歴史のある『水戸市立第二中学校』。史跡だけにとどまらず、文武両道を志す、江戸時代から培われてきた土地に馴染んだ教育がおこなわれ、水戸愛といった地元愛もまた育まれていることがよくわかります。現代の考え方と古き良き歴史が調和した同校は魅力と生徒たちの学習環境として最適かもしれません。これから、茨城県水戸市への転居や移住、観光をお考えの方の参考になれば幸いです。

水戸市立第二中学校

校長 稲野辺親先生
所在地:茨城県水戸市三の丸2-9-22
URL:http://www.magokoro.ed.jp/dai2-j/
※この情報は2020(令和2)年6月時点のものです。

歴史感じる地で独自の教育を行う/水戸市立第二中学校(茨城県)
所在地:茨城県水戸市三の丸2丁目9−22 
http://www.magokoro.ed.jp/dai2-j/