国分寺店店長 森尾西(あきら)さんインタビュー

卵が美味しい!パンケーキとオムライスのお店/eggg Cafe(えぐぅ~カフェ)(東京都)


「eggg」と書いて「えぐぅ~」と読む
「eggg」と書いて「えぐぅ~」と読む

国分寺駅北口を出て、新しく整備された交通広場の先に行くと「本町二丁目」の交差点があり、その先に商店街が広がっている。信号辺りから商店街を眺めると、ビルの3階に「おいしい卵で作ったパンケーキとオムライスのお店」という小さな看板が見えるはずだ。看板のすみっこには「eggg Cafe」と小さく店名が添えられている。これで「えぐぅ~」と読ませるそうだ。

この店はもともと、小平を本店としており、国分寺は支店にあたる。食事主体の本店に対し、国分寺店はパンケーキとオムライスを二枚看板にしたカフェ寄りのお店になっている。地域の主婦や女子学生から熱烈な支持を集め、休日ともなれば行列を作ることも多い。今回はその人気の仕掛け人である、国分寺店店長(兼広報部長)の森尾西(あきら)さんにお話を聞いた。

国分寺店店長 森尾 西さん
国分寺店店長 森尾 西さん

「卵」へのこだわり

――そもそも、なぜ、「卵」に特化したお店になっているのでしょうか?

森尾さん)「えぐぅ~カフェ」は小平に本店があり、最初は「たまご屋さん」として、本当に生卵だけをプレハブ小屋で売っていました。

社長は、小平でもともと別の会社を経営していたのですが、「1から100まで全部をやりたい」という思いが強かったんですね。そこで、ある時養鶏に目をつけ、福岡にある有名な養鶏所さんに勉強に行きました。

社長は、その養鶏所で実際に働いて養鶏を一通り覚え、自前の養鶏所を茨城県の霞ケ浦に作り、そこで卵を売り始めたところから「えぐぅ~カフェ」がスタートしました。当時一緒に福岡に行ったスタッフは、今では養鶏所の農場長をやっています。

―そこから卵料理にも展開していったのですね。

森尾さん)そうですね、そのうちにシェフを雇って、プリンを作ったり、キッチンカーで料理を作ったりし始めたら、だんだんお客さんが増えてきて、「もっとちゃんとお店を作ろう」という話が出てきて、小平のお店ができました。それと同時進行して、ここの国分寺店が支店としてオープンしました。

料理については、最初は本当に卵の販売だけだったのですが、プリンを作ると人気が出てきて、「余った大量の卵白を、何とか利用できないか」という話になりました。メレンゲとして卵白を活用できるパンケーキを作ってみると、これもまた美味しいものができてしまったという感じです。

メレンゲをたっぷり使用
メレンゲをたっぷり使用

「幸せたまご」とは?

――すべての料理やデザートに、自家農場の「幸せたまご」を使っているそうですね。飼育方法のこだわりや、卵の特徴を教えてください。

森尾さん)まず、「えぐぅ~カフェ」のコンセプトとして、「1から100まで」「いいものを安く」というものがあります。「いい卵ってなんだろう」と考えた時に、ケージの中で育った鶏ではなく、平飼いでのびのびと育った鶏の卵を使おうということになりました。そして、その卵を安く売るために、生産から販売までを全てやっている、という形になっています。

平飼いのこだわりは、本当に沢山あるのですが、お話するとキリがないので、うちのホームページを見ていただけたらと思います。

――卵の美味しさを生かすために、調理でこだわっているポイントを教えてください。

森尾さん)やっぱり、いい卵は卵の味が濃くて、卵白もハリがあるんです。もちろん、その卵を生かすためにいろんな工夫をしていて、簡単に言えば、オムライスのソースを濃くし過ぎないとか、パンケーキの材料の配合を工夫して、たまごの味が感じられるようにするなどです。とにかく、「卵の味を生かす」ということを常に考えています。

ひとつは火加減ですね。オムライスだったら、とろとろ具合がちょうどよくなるようにしているし、パンケーキは、焼き過ぎるとしぼんでしまったり、焼きが足りないと生っぽくなってしまったりするので、徹底して管理しています。また、オムライスに関しても、普通のオムライスは半熟で出して、チーズと合わせる場合はすこし固めに、というかたちで細かく調節しています。これも全部、卵の味を最大限に楽しんでもらうためです。

―パンケーキには卵白だけを使っているのでしょうか?

森尾さん)いえ、生地は卵黄だけで作り、分けた卵白はメレンゲにして最後に合わせています。そのメレンゲも、普通のパンケーキ屋さんだと、メレンゲを立てる時に、安定させるために砂糖を入れるのですが、うちの卵は砂糖がなくてもきれいにメレンゲが立つので、メレンゲに砂糖は入れていません。平飼いの卵だからできることですね。

幸せたまご
幸せたまご

おすすめメニュー

――国分寺店ならではのメニューがあれば教えてください。

森尾さん)小平店は料理が主体のお店なので、パンケーキは「厚焼き」の1種類だけですが、国分寺は2種類あって、厚焼きのパンケーキと「ふわふわ」のパンケーキがあります。

厚焼きはもともと最初にできたパンケーキで、「ふわふわ、でも、しっかり」という食感なんですが、「ふわふわ」のパンケーキは本当に「ふわふわを徹底的に追求」しているので、お皿を揺らすとプルンプルンします。

逆に、小平だけのメニューもあって、カルボナーラや、期間限定のオムライス、ハンバーガーなどは本店だけです。両方のお店に足を運んでもらえると、より楽しめると思います。

―国分寺店独自の取り組みはありますか?

国分寺店は小平店よりも客層が若いので、若い人たちに合わせていますね。主に学生さんや主婦の方たちに焦点を合わせています。

女性から見て「おいしそうだな」と思うような、インパクトのある、インスタ映えするようなものを心掛けて作っています。たとえばパンケーキだったら、毎月来ても飽きないように、期間限定メニューを毎月出しています。

――1番のおすすめパンケーキ、おすすめオムライスを教えてください。

森尾さん)パンケーキでは、ふわふわのブリュレパンケーキが圧倒的に人気です。これは、パンケーキが2段になっている間にカスタードを挟んで、その上にまたカスタードを塗って、バーナーで表面をあぶってパリパリにして、という商品です。パンケーキとパンケーキの間にカスタードを挟むことによって、カスタードが熱でとろとろになり、半分に割るとぶわーっと流れてくるんですよ。これを、あるインスタグラマーの方がSNSに上げてから、突然人気が出て、次の日から行列になりました。今でもそれが続いています。

また、クラシックパンケーキもやっぱりおすすめですかね。生クリームがモリモリしていて、これはこれで、安定的に出ています。

オムライスに関しては、「クワトロチーズオムライス」が人気で、評判もいいですね。トマトソースを敷いたお皿にオムライスを乗せ、粉チーズをかけて炙ります。別添えしている蜂蜜をかけると、蜂蜜がクワトロチーズの少しクセのある香りを消して、コクをプラスさせてくれるので、すごく相性がいいんです。隠れた人気メニューですね。

カスタードがあふれる、クリームブリュレパンケーキ
カスタードがあふれる、クリームブリュレパンケーキ

―パンケーキもオムライスも、両方食べてみたくなりますね。

森尾さん)そういう人のために、「オムパンケーキセット」っていうのもありますよ。ハーフサイズのパンケーキと、普通のサイズのオムライスのセットなんですけれど、値段もお手頃にしているので頼みやすいと思います。

組み合わせるパンケーキも、クラシック、ブリュレ、ロイヤルミルク、ティラミス、抹茶、期間限定、フレンチトーストなどから選べるので、皆さんに喜んでいただいています。

Youtubeでの発信

――Youtuberとしての一面もあるようですね。「宿題チャレンジ」という企画を拝見しました。

森尾さん)そうなんです。「宿題チャレンジ」は、長期休みに合わせて、小平店で働いているときに仲良くなった子どもたちに向けて「宿題を早く終わらせたら、パンケーキをご褒美であげるよ~」という企画をやりました。翌朝、宿題を持って見せてくれた子どもたちには、テイクアウトのパンケーキをプレゼントして、楽しんでもらえたみたいです。

――ほかにも、ユニークな企画をされているそうですね。

森尾さん)この間は、デリバリーの企画をしました。「いまから先着順で、コメントが早かった順に届けに行きます」とツイッターでつぶやいて、国分寺から阿佐ヶ谷まで自転車でデリバリーする様子を動画にしました。

ほかにも、物々交換の企画もやりましたね。コロナ禍なので、おうち時間を使って、手作りで何かを作っているという人がけっこう多かったので、「じゃあ、作ったものとパンケーキを交換しますよ」ということで。

これも近所の方がたくさん参加してくださって、ハンドメイドのピアスだったり、ビーズでできたクマさんだったり、色々なものとパンケーキを交換して、宝物として今も店内に飾っています。

「eggg cafe 国分寺店」今後の展望

――地域の方々からも愛されていますね。今後の展望がありましたら、教えてください。

森尾さん)やっぱり、このコロナ禍において、もっと開放的な空間を提供したいと思っています。この店は3階にあるので、ベビーカーの方などはやっぱり大変です。もう少し大きくて、どなたでも入りやすいお店に移転したいなと思っています。移転するとしても、ここからすぐ近くになると思いますが。

また、今は若い女性のお客さんが中心ですが、もっと幅広く、老若男女を問わず喜んでいただけるようなお店にできたらいいな、と思っています。

国分寺の魅力とは

――最後に、国分寺の街の魅力と、個人的なおすすめのスポットを教えてください!

森尾さん)まずは、中央線なので、どこでも行きやすいということが魅力ですよね。あと、駅の周りだけでほとんど揃うところが嬉しいです。百貨店やスーパーなども充実していますし、おしゃれな個人店も多いです。

「おすすめのスポット」でいうと百貨店の中にあるスーパーによく行きますね。お菓子の材料ももちろんですが、こだわった食材が多くあって、精肉店や鮮魚店もすごく良いです。ほかにも、百貨店の中に美味しいケーキ屋さんがいくつも入っていたり、駅ビルに成城石井が入っていたりと、美味しいものがとにかく手に入りやすいです。

それに加えて、遊ぶところもたくさんあり、治安もとても良いので、便利な生活ができる街だと思います。

eggg Cafe(えぐぅ~カフェ)国分寺店

店長 森尾 西(あきら)さん
所在地:東京都国分寺市本町2丁目12−4 ユーリービル 3階
電話番号:042-312-4012
URL:http://www.eggg.jp/cafe_kbj_about.html
※この情報は2020(令和2)年12月時点のものです。

卵が美味しい!パンケーキとオムライスのお店/eggg Cafe(えぐぅ~カフェ)(東京都)
所在地:東京都国分寺市本町2-12-4 ユーリービル 3F
電話番号:042-312-4012
営業時間:11:00〜19:00
定休日:水曜日
https://www.eggg.jp/cafe_kbj_about.html