A.T.Guitars インタビュー

ギタリストのパートナーとなる最高のギターを作りたい/A.T.Guitars 高野 篤さん 

さくら市喜連川出身・在住の高野篤さんは2005(平成17)年にギター工房「A.T.Guitars」を設立。アーチトップ・ギター、フラットトップ・ギター、ボサノヴァ・ギター、エレキ・ギター/ベース、ウクレレ等のオーダー製作・修理を行っている。株式会社TRと共同でTHE NUMBERTHREEブランドを運営。2012(平成24)年よりさくら市「さくら・ジャンゴ・ラインハルト・フェスティバル」を主催、ジプシーギターの普及活動にも力を入れている地元を愛するギタークラフトマンだ。「アコースティックギターマガジン」に紹介され、数々の一流ミュージシャンのギターも製作するなど、業界内での評価も高い高野さんの工房にお邪魔し、お話を伺った。

ギター製作を学びにカナダへ留学

地元の喜連川にオープンした工房
地元の喜連川にオープンした工房

――ギターづくりを始めたきっかけは?

高野さん:学生時代にバンド活動をしていて音楽やギターに触れる環境にいたのですが、当時“ギター組立キット”というものが販売されていまして、それを何気なしに組み立ててみたら、面白くてそれからギター製作にはまり、この道を目指そうと思ったのです。

ギター作りへの熱い思いを語る高野篤さん
ギター作りへの熱い思いを語る高野篤さん

学生時代はアメリカにいきたいと思っていたのですが、アーチトップ・ギターの製作・修理を勉強できるところがカナダの「Summit School of Guitar and Repair」という学校だけだったのです。それを知って迷わずカナダ行きを決意し、留学しました。そして帰国後、地元に戻りこの工房をオープンさせました。

――ギター製作でのこだわりについて教えてください。

高野さん:私が製作するギターは、主にジャンゴ・ラインハルトが使用していたセルマー・マカフェリギターの形です。私はこの美しい形からギターの虜になったのですが、弾き方が特徴的でしてピッキングは分厚いピックを使い叩きつけるように弾くんですよ。アタックの強いギターサウンドが楽しめて魅力的です。

制作現場の様子
制作現場の様子

このギターを使って早弾きをするアーティストも多く、その姿はギター好きにはたまらないですね。ギター製作には大変なことが多いですが、気持ち良く弾いてもらいたい、それは美術品とか工芸品ではなく、パートナーみたいにつかってもらいたい一心で製作に携わっています。

心の琴線に触れる場所でありたい

旧喜連川郵便局の建物を利用したお店
旧喜連川郵便局の建物を利用したお店

―お店は歴史的建造物を改装しているとお聞きしましたが?

高野さん:歴史ある建物の価値を再発見して活用していくという考えのもとで1872(明治5)年に栃木県で10番目にできた喜連川の旧郵便局、通称「栃十」を改装して現在、工房とは別の店舗として使用しています。「郵便物」「建物」「歴史」はすべて、そこに何かを伝えたいという思いがあり、それに人が何かを感じることができることでもあります。

制作の様子
制作の様子

人にとって大事なそんな「心の琴線、深い感情」に触れることのできる場所でありたいとの思いでここにギターショップ・スクールの「Heartstrings」を作りました。現在は週2回のギター教室で使用していますが、将来的にはウクレレのワークショップも行っていきたいですね。

地域密着型のイベントを主催

さくらジャンゴ・ラインハルト・フェスティバル2015の野外コンサート
さくらジャンゴ・ラインハルト・フェスティバル2015の野外コンサート

――さくらジャンゴ・ラインハルト・フェスティバルを毎年企画してるそうですね。

高野さん:まだ日本ではめずらしいフランスのギターを製作していますし、また私がジャンゴ・ラインハルトを敬愛していることから、フランスなどのヨーロッパやアメリカで行われている「ジャンゴ・ラインハルト・フェスティバル」を2011(平成23)年よりここさくら市喜連川で開催させていただいています。この年にさくら市文化振興事業の市民企画募集に応募して文化振興事業企画として選ばれました。2013(平成25)年からは2日間の開催になりましてフェスティバルの要素を多く取り入れました。

さくらジャンゴ・ラインハルト・フェスティバル2015の様子
さくらジャンゴ・ラインハルト・フェスティバル2015の様子

歴史ある石蔵を会場にプロ・アマチュアを交え、県内外から多くの出演者があり、会場周辺では駄菓子屋、かき氷、コーヒー、パン、ケーキ等の出店もあり賑わいました。夜は焼肉、焼きそば、豚汁を囲んでの交流会やセッション、伝説のギタリストであるジャンゴ・ラインハルトについて語り合いをするなど本場のフェスに近い内容を行うことができました。「喜連川公民館」でのコンサートも開催し「東京ホット倶楽部バンド」がフィナーレを飾りました。

さくらジャンゴ・ラインハルト・フェスティバル2015の様子
さくらジャンゴ・ラインハルト・フェスティバル2015の様子

回を重ねるごとに実行委員数、協力楽器店、アウトドアショップ等も増えてきていたり、参加したミュージシャン同士が後に一緒にライブをしたりツアーを回るなど和を広げる場所としても発展してきています。単なる音楽フェスティバルではなく、地元の歴史、文化、観光を取り入れた、地域密着型の祭りになるように意識して運営をしています。

豊かな自然に囲まれた街、喜連川

――最後に喜連川の魅力について教えて下さい。

高野さん:喜連川は、空気と水がきれいで、どこまでも美しい風景が広がる街です。私のように物づくりに携わる人にとっては創作意欲が湧いてくる最高の場所です。豊かな自然の中で自由に子どもを遊ばせたりすることもできますし、教育施設・環境も充実しているので子育てにもとても適している場所だと思います。世代を問わず何かあったら力を貸してくれるような優しい人達も多いですし、文化水準も高くみんなで魅力を作っていける街なので、これから何かを始めたいという人にも良い環境ではないでしょうか。今後がとても楽しみな街ですね。

高野篤さん
高野篤さん

A.T.Guitars

高野 篤さん
所在地:栃木県さくら市喜連川4620-1
TEL :028-686-3530
URL:http://www.atguitars.com/
※この情報は2016(平成28)年3月時点のものです。

ギタリストのパートナーとなる最高のギターを作りたい/A.T.Guitars 高野 篤さん 
所在地:栃木県さくら市喜連川4620-1 
電話番号:028-686-3530
http://www.atguitars.com/