Lakeside Factory(レイクサイドファクトリー)インタビュー

Lakeside Factory(レイクサイドファクトリー)インタビュー/Lakeside Factory(レイクサイドファクトリー) 鈴木明美さん


西武新宿線「武蔵関」駅と「東伏見」駅の間に、池を囲むようにして広がっている「武蔵関公園」。その緑豊かな公園のすぐそばに、 手作り木工家具と雑貨、そして小さなカフェを併設した「Lakeside Factory(レイクサイドファクトリー)」がある。木工作家の鈴木明美さんが営む、自宅とアトリエを兼ねたショップで、オーダーメイドの家具や、鈴木さんの人柄を慕って集まったさまざまな作家の雑貨を販売しており、「癒やし」の雰囲気を作り出している。
そして何より「癒やし」の中心にいるのが鈴木さんご本人。とても物腰柔らかでポジティブ、話しているだけで元気をもらえる素敵な女性だ。今回はそんな鈴木さんに、お店のこだわりや、武蔵野関町エリアの魅力についてお話をうかがった。

開店のきっかけは友達の頼みごとから

様々な作品を制作
様々な作品を制作

――鈴木さんが木工やものづくりとはどのように出会ったのでしょうか?

鈴木さん:私は子どもが3人いるのですが、下の子が幼稚園に入る前に、育児サークルに行っていたことがもともとのきっかけです。そこではオーナメントを作ったり、当時流行っていたステンシル(型を抜いて絵の具を置いて文字などを作るもの)をやっていました。それで、ステンシルを率先して作っていたら、サークルの仲間たちに「教えてほしい」言われまして。「じゃあ、お茶とケーキと材料代を入れて1,000円でどう?うちでやろうか?」ということになって、小さな教室みたいなものを始めることになりました。

レイクサイドファクトリー 鈴木明美さん
レイクサイドファクトリー 鈴木明美さん

それから、もっと安い材料で作れるようにと「糸のこ機」というのを買いました。そうすると、そのうちに、仲間の一人が「鈴木さん、ウエルカムボードもいいんだけれど、うちのサイズにぴったり合ったマガジンラックが欲しいのよ」っておっしゃって。勉強して実際に作ってあげたら、すごく喜ばれたんです。「こんなのを自分の手で作れるなんてすごい!」って。

それから「今度はサイドテーブルが欲しい」「チェストが欲しい」「カップボードも、テレビ台も…」なんていろいろ広がって。ですので、木工をやり始めた動機は自分からというよりは、友達の声に応えるうちに、気がついたら木工作家になって、講師をやっていた、というわけなんです。

色々なオーナメント
色々なオーナメント

――ご自身のお店をもつきっかけは何だったのでしょう?

鈴木さん:この店についても、自分が“こうしたい”“ああしたい”と動いたというよりは、教室にいらっしゃる生徒さんが「ここにお店があったらいいよね」とか、「お店を作ればいいじゃない」と言われるようになったのがきっかけです。

実は私、主人を亡くしているんですけれども、当時主人に「店をやりたいんだ」と話したら、すごく手伝ってくれたんです。でも、お店を立ち上げて4ヵ月後に突然亡くなってしまいました。その時は、この店を続けるものかと迷ったのですが、「主人が遺してくれた店なんだ」と思い、何とか続けることにしたんです。5年やって駄目ならたたもうと考えていましたが、やっているうちになんとなく常連さんが増えて、決して儲かりはしないんですけれど、お米が買えるぐらいにはなって。今ではこの選択が正しかったのかな、と思っています。

Lakeside Factory(レイクサイドファクトリー)
Lakeside Factory(レイクサイドファクトリー)

――お店にはどのような作品を置いているのでしょうか?

鈴木さん:私が作る木工家具は展示のスペースもそこまでありませんし、家具は1度作れば何度も替えるものではないですから、あまりお店には置いていません。ご縁があっていろんな作家さんともお会いできたので、作家さんの委託販売が主で、一部自分が作った木の作品や、手作りの服も置いています。
リネンの服とか、鳥のピンクッションとか、鳥のテープのカッターとかは私が作ったものです。鳥が大好きなので、鳥モチーフのものが多いですね。

鳥のブローチ
鳥のブローチ

――カフェも設置されているようですね。

鈴木さん:カフェを始めたきっかけは、お店に来る皆さんが、おしゃべりを楽しみに来る方も多かったからです。それで「お茶があればいいよね」という声があって、「じゃあやろうか」ということで席を設けました。オーダーメイドの家具を作りたいという方も、カフェに来て相談いただければ、デザインやサイズについて一緒に考えて決めていけますので、ぜひ気軽にいらしていただきたいですね。

今はコーヒーとお茶を飲んでいただくぐらいですが、以前出していた手作りのシフォンケーキなんかは結構評判が良かったので、いずれ落ち着いたら再開したいな、と思っています。

カフェメニューのコーヒー
カフェメニューのコーヒー

さまざまな縁に支えられて

――ワークショップも色々と開いていらっしゃるそうですね

鈴木さん:木工教室は昔からやっていて、今も女性向け、子ども向けで開催していますし、「編み物カフェ」という講座も開催しています。「毛糸を買って、本も買ったんだけれども、全然分からない」という方はもちろん、編める方でも「編み始めたんだけれども、途中で飽きて、何年も触っていない」という方が本当にたくさんいらっしゃるんですよ。

温かな雰囲気の店内の様子
温かな雰囲気の店内の様子

そのほかのワークショップも、バッグ作りやフェルト、ドライフラワーなどいろいろと開いていますが、これは委託販売の作家さんが「ワークショップをやる場所が無いんだよね」とおっしゃるので、場所を貸してあげて始まったものなんです。本当に不思議なことに、色々な縁がつながって、今の形になっています。

――お店に訪れるお客さんは、どんな方が多いでしょうか?

鈴木さん:ここを通られてふらっと寄ってくださったり、公園の散策やジョギングついでに寄られたり、お付き合いのある作家さんのご友人やファンの方だったり。最近ではインターネットなどで検索して、遠くからいらっしゃる方も増えました。お子さん連れの方も多いですね。育児でちょっと煮詰まっちゃったらここでお喋りをして、リフレッシュされて帰られる感じです。スタイとか、スリングなどの赤ちゃんグッズも置いていますよ。

――この店をやっていて良かったことは何でしょうか?

さまざまな作品が並ぶ棚
さまざまな作品が並ぶ棚

鈴木さん:この店はいろんな縁がつながってできているので、人間は全部つながっているんだなということを、身をもって実感できたということが一番ですね。店を始めなければ気が付かなかったんだと思います。「あ、またつながった!」とか、「ここにつながるんだ!」とか、日々発見できるのが楽しいです。それに私自身も、「人と人をつなげられる」という存在になれているのかな、と思います。それも喜びであり、楽しいところですね。

自然を身近に感じられる街

――武蔵野関町エリアの魅力について教えてください

鈴木さん:うちは、実は祖父の代でこの土地を買って、そこからずっとここで住んでいるのでけっこう長いんです。魅力と言えば、やっぱり自然が沢山あるというのが一番ですね。特にすぐ横の「武蔵関公園」は大好きです。一周1.2kmの小さな公園なんですが、緑が沢山あって、大きな池もあるので、いろんな鳥が来るんですよ。この間は鵜が来ていましたし、アオサギ、ゴイサギ、カワセミなんかもいたことがあります。あとはやはり、交通の便が良いです。バスで吉祥寺など中央線の駅にも行けますし、もちろん西武線も近いですし。吉祥寺ぐらいであれば、私なんかは自転車で行っています。その一方で自然も沢山残っているんですね。そんなところが大好きです。

――具体的なおすすめの場所があれば教えてください

紅葉が美しい武蔵関公園
紅葉が美しい武蔵関公園

やっぱり「武蔵関公園」が素晴らしいですね。四季折々に魅力がありますが、紅葉の時期は特に綺麗なんですよ。イチョウの木があって、金色の絨毯みたいになります。わざわざ高尾山まで行かなくても、ここで十分紅葉を楽しめますから。あとは、石神井川沿いに遊歩道があり、川を眺めながらお散歩ができるおすすめのスポットです。石神井川が武蔵関公園から流れ出ているんですが、そこの桜はきれいですね。ちょっと行けば武蔵野の市役所通りの桜なんかも、まさに“桜のトンネル”といった感じです。

お店の外観
お店の外観

――最後に、新しく練馬区関町に暮らす方にメッセージをお願いします

鈴木さん:この辺りは交通も色々と便利だし、公園も遊び場も近くに沢山あり、子育てをするにもすごくいい環境です。スーパーマーケットもあちこちにあって、吉祥寺にもすぐに出られて、お買い物もしやすいし、いろんな意味で住み心地の良い街だと思います。自然を身近に感じながらゆったりと暮らしたい方に、ぜひお薦めですよ!

レイクサイドファクトリー 店主 鈴木明美さん
レイクサイドファクトリー 店主 鈴木明美さん

Lakeside Factory(レイクサイドファクトリー)

店主 鈴木明美さん
所在地 :東京都練馬区関町北3-46-4
TEL :03-3920-2476
営業時間:11:00~17:00
定休日:月・金・土曜日
URL:http://www.lakeside-factory.com/
※この情報は2016(平成28)年2月時点のものです。

Lakeside Factory(レイクサイドファクトリー)インタビュー/Lakeside Factory(レイクサイドファクトリー) 鈴木明美さん
所在地:東京都練馬区関町北3-46-4 
電話番号:03-3920-2476
営業時間:11:00~17:00
定休日:月・金・土曜日
http://www.lakeside-factory.com/