えほんのがっこうインタビュー

えほんのがっこうインタビュー/えほんのがっこう 中村亮介さん

練馬区関町にある「えほんのがっこう」は、絵本の買取、販売を行う絵本専門のリサイクルショップ。店内には、長年子どもたちに愛されている名作からあまり知られていない作品まで、豊富な絵本がずらり並んでいます。椅子が用意されていて、ゆっくりと読んでから選ぶことができるのもの大きな魅力のひとつです。また、店舗内のスペースを活用して、子どもたちの多様な興味に応えるイベントなども開いています。今回は、そんな「えほんのがっこう」について代表兼“校長”の中村亮介さんに詳しくお話を伺いました。

子どもが落ち着いて本を選べる古本屋を作りたい

――中村さんが「えほんのがっこう」を開いたきっかけについて教えてください。

中村さん:私は元々古本屋を回るのが好きでした。そのなかで気が付いたのは、古本屋の一角に絵本が置いてあったり、絵本専門の古本屋もありますが、大体店内が狭くて、子どもが落ち着いて本を手にとって読めるスペースが無いということです。子どもにとっては、中身をしっかりと見てから興味・関心に合う本を選ぶ方がいいと考え、そういう本屋を作れないかなと思ったことがきっかけです。

「えほんのがっこう」代表兼校長の中村亮介さん
「えほんのがっこう」代表兼校長の中村亮介さん

絵本に絞った理由としては、子どもの頃にこういう風に読んでいたとか、誰と一緒に読んだとか、“ストーリーがある”本が絵本だと思ったからです。書いてある内容だけではなく、「小さい時に読んでもらったんだ」など、絵本をきっかけに生まれる会話も多いですよね。僕はまだ結婚はしていないですし子どももおりませんので、どちらかというと親目線よりも子どもに近い目線で、こんな本屋があったらいいなという思いをかたちにしました。

コンセプトは“読める”古本屋

――「えほんのがっこう」の概要・特色について教えてください。

中村さん:オープンしたのは2014(平成26)年11月です。私にとってはここが地元で、お店を開くなら地元でやりたいなと思いました。「えほんのがっこう」の蔵書数は、現在こちらに置いていないものも合わせて3千冊程あります。こちらの店舗と、インターネットでも絵本を紹介していまして、全て購入して頂けるようにしています。また、読まなくなった絵本の買い取りもやっており、宅配でも受け付けています。

椅子があり、ゆっくり読むことが出来ます
椅子があり、ゆっくり読むことが出来ます

この店のコンセプトは“手にとって読んで頂く”こと。読んでみないと情報が少ないので定番の作品を買うことも多いと思いますが、それだと実際に読んでみたらお子さんが気に入らなかった、というようなこともあると思っています。ここでは子どもたちが気に入った物を買うことができます。ゆっくりじっくり読んで、選んで頂きたいですね。

洋書も多く揃っています
洋書も多く揃っています

洋書も400冊くらいあり、一般的な絵本屋さんと比べると数は揃っているのではないかと思います。最近は、お子さんに英語教育をさせたいという方などが買われています。この辺りは教育についての意識が高い方も多いと感じますね。また、大人の方が綺麗な挿絵が気に入って買われることもありますよ。

――実店舗に来るお客さんはどのような方が多いですか?

中村さん:この地域に住む小さなお子さんがいらっしゃる方がほとんどですが、お孫さんに絵本を買いに来られる方や、保育士さんなどもいらっしゃいます。読み聞かせに力を入れている方も多く、そういった方は頻繁にいらっしゃいますね。最近は、絵本を売りに来る方も増えてきました。

子どもだけでなく大人も楽しめるイベント

――地域コミュニティとしての店舗利用について教えてください。

中村さん:絵本を作るワークショップと、店内での撮影会を定期的に開催しています。
ワークショップは、絵本作家のかとうふじこさんに来て頂いて、子ども向けや大人向けに開催しています。例えば今月予定している製本するものから、製本された物に絵を描く過程までの3種類を用意しています。まず自分でストーリーを作り、絵を描き、文章も書くところまで全て行います。文と絵の指導をしてもらい、一冊の本を完成させるという形です。最初のストーリーを考えるところは時間がかかりますが、それでも2時間くらいで終わりますね。時々骨組みだけ作っておうちに持って帰って、続きをやる方もいらっしゃいます。旦那さんにプレゼントされるという方もいらっしゃいました。

ワークショップの様子
ワークショップの様子

撮影会では女性フォトグラファーの亜沙美さんが、絵本に囲まれた店内でお子さんや親子での写真を撮影を行ってくれます。

ギャラリーはご要望があったときに店内に棚を設置し作品を展示しています。内容は絵本作家さんの原画の展示と、物販も一緒に行うという形が多いですね。

ギャラリーとしても活用されている
ギャラリーとしても活用されている

どのイベントもとても好評を頂いています。参加者の方はリピーターも多く、その方々がお友達と一緒にいらしてくださったりもしています。

絵本との出会いのきっかけを増やしたい

――今後「えほんのがっこう」でやっていきたいことや夢などがあれば教えてください。

中村さん:イベントを広げていきたいと考えています。お話を頂くことも増えており、そういったものにチャレンジしていったり、うちで主催するイベントも増やしていけたらいいなと思います。また、絵本をどうやって選んだらいいか悩まれる方もいらっしゃるので、そういった方にこういう絵本がいいですよとお話をする機会も創っていきたいですね。

遊び心溢れる店内
遊び心溢れる店内

他にも移動販売や、この店舗を起点に色々なところに絵本を販売するルートを広げていきたいと考えています。近隣の書店は絵本コーナーがそんなに大きくなく、主に話題の本やベストセラーの本が並んでいるので、それとは違う本に出会う機会を増やすことができたらいいなと思います。「きょうはみんなでクマがりだ」(イギリスの作家の大型仕掛け本)が僕の好きな絵本です。大人になってから読んで、絵本って面白いなと思い、この店を始めるきっかけになったような本ですね。

中村さんが絵本の面白さを再発見した「きょうはみんなでクマがりだ」
中村さんが絵本の面白さを再発見した「きょうはみんなでクマがりだ」

――関町の住みやすさはいかがですか?

中村さん:抽象的ですが“ちょうどいい”という言葉が合うと思いますね。程良く落ち着いていて、便利です。お客さんと話をすると、他の地域に住んでいたこともあるけど、戻って来られたという方がすごく多いですね。そういう方が言うには“なんだか楽”だそうです。スーパーマーケットや薬局、生活雑貨のお店はあるので生活するには十分足りますよね。服やもう少し大きな買い物は吉祥寺にすぐ出られますし、とても生活しやすいですよ!

「えほんのがっこう」内観全体
「えほんのがっこう」内観全体

中村亮介さん
中村亮介さん

えほんのがっこう

代表兼校長 中村亮介さん
所在地:東京都練馬区関町北4-2-15 五十鈴ビル2F
TEL:03-5903-8556
URL:http://ehonnogakkou.sakura.ne.jp/hp/
Facebook:https://www.facebook.com/ehonnogakkou/
※この情報は2016(平成28)年4月時点のものです。

えほんのがっこうインタビュー/えほんのがっこう 中村亮介さん
所在地:東京都練馬区関町北4-2-15 五十鈴ビル2F
電話番号:03-5903-8556
営業時間:11:00~18:00
定休日:水曜日、第2・4土曜日
http://ehonnogakkou.sakura.ne.jp/hp/