ヤマハ音楽教室 浜松中央センター 神藤多見子さん インタビュー

音・光・緑があふれる音楽文化の森ですくすくと育つ、感性豊かな子どもたち/ヤマハ音楽教室 浜松中央センター 神藤多見子さん


日本が世界に誇る楽器メーカー「ヤマハ株式会社」。八幡町からほど近い中沢町からワールドワイドに発信している。製造だけでなく、ユーザーにも高い意識を持ってほしいことから、音楽教室が誕生。その思いを持ち続けるのが「浜松中央センター」だ。

ヤマハ音楽教室原点から開講者の思いを繋ぐ

ヤマハのエレクトーン「STAGEA」を使い、音楽を学ぶ幼児たち
ヤマハのエレクトーン「STAGEA」を使い、音楽を学ぶ幼児たち

――ヤマハ音楽教室 浜松中央センターの沿革および、概要について教えてください。

神藤さん: 楽器メーカー「ヤマハ株式会社」の原点からお話しします。1887(明治20)年に山葉寅楠氏が壊れたオルガンの修理をしたことが始まりとされています。その後、オルガン製造とピアノ製造にも成功。山葉風琴製造所から日本楽器株式会社、ヤマハ株式会社へと社名を変更し、約130年の歴史を世界に誇る企業として成長してまいりました。

ヤマハ音楽教室の原点は1954(昭和29)年に開講したオルガン教室です。4代目社長・川上源一氏が楽器を製造・販売するだけでなく、ユーザーのベースアップにも繋げたいという思いで開かれた音楽教室は60年以上の歴史があり、開講時に選び抜かれた指導者が、現在でも当教室で指導を続けています。全国統一のカリキュラムを行う浜松中央センターの受講者の在籍数は、子ども1,152名・大人400名。当教室オリジナルコースの受講者は323名。英語教室も行っており112名。トータルで1987名の生徒が在籍しています。

コンセプトは「音楽文化の森」

柳通りに一際存在を放つ、美しいフォルムの建物
柳通りに一際存在を放つ、美しいフォルムの建物

――コンセプト「音楽文化の森」について教えてください

神藤さん: 当初、現在の場所から3キロほど北にある四ツ池公園近くで「ヤマハ四ツ池センター」として開講しました。陸上競技場や野球場などのスポーツ施設、豊かな森には散策ルートもあり、現在でも市民の憩いの場です。2006(平成18)年にヤマハ株式会社・本社近くの助信町へ移転したのですが、原点の地である「四ツ池の森」にできるだけ近いイメージで建物を表現したと聞いております。レンガ造りの外壁と円柱形の曲線が印象的。周囲には樹木や芝生などの緑を配し、交通量の多い通称・柳通りを行き交うドライバーの目を癒す、オアシス的な雰囲気に仕上げています。平面部分は大きなガラス張りを施し、館内へたっぷりと光が差し込みます。全館25室ある明るい教室で、音楽浴を楽しんでいただきたいという思いから、そのようなコンセプトを設けております。

世界へ羽ばたくピアニストも輩出するレッスン

グランドピアノでレッスンを希望するピアニストへ、時間貸しも可能
グランドピアノでレッスンを希望するピアニストへ、時間貸しも可能

――ヤマハ音楽教室の概要について教えてください

神藤さん: ヤマハ音楽教室は全国3,900会場を展開しているため、転居されても引き続き、同じカリキュラムのレッスンを受けられるのが魅力です。60年以上かけて指導者が作り上げたヤマハのメソッドは、世界40以上の国と地域にも広がっています。

当校のレッスン数は数えきれないほどありますが、大きく言えば2つの層に分かれています。1つ目は全国統一のカリキュラム。こちらは3歳から児童期(小学校1年生~6年生)までのコースです。3歳から5歳児までの2年間は一本化された学習内容で、児童期からジュニア専門コース・アンサンブルコース・ピアノコース・エレクトーンコースと枝分かれをしていくといった流れです。それぞれ、毎年発表会があり、子どもの成長に保護者もスタッフも感動しています。

浜松中央センター独自の講座も魅力

2階建ての建物には25室を用意。演奏会を催すことができる大きなホールも
2階建ての建物には25室を用意。演奏会を催すことができる大きなホールも

――浜松中央センターならではの特徴、魅力はどんなところでしょうか?

神藤さん: 2層に分かれたもう一つの層として、浜松中央センターだけのオリジナルコースを多彩に用意。幼児から大人まで、老若男女受講できるカリキュラムがあります。浜松中央センターならではのレッスンとしては「母と子のための音楽感性(音感)教室」。「感性・想像力」の育成を重視したコースで、NHKやイギリスBBCからも取材・放映された経験のある注目のレッスンです。ヤマハ音楽教室開講を手がけた4代目社長・川上源一氏が志すヤマハ音楽教室のメソッドをともに作り上げてきた、椙山知子先生が講師を務めています。バロック音楽・建築・美術・絵画・バレエ・オペラなどをテーマにした音楽や芸術作品を2~3歳児の子どもと保護者が一緒に楽しむレッスンから、大人までのコースまで用意しています。

また、当校卒業生のクラシックピアニスト・犬飼新之介さんが訪れ、子どもたちへ演奏を聞かせてくれたり、ヤマハ株式会社のお膝元ですから、音楽演奏をされる社員の方々も多く訪れたりしてくれています。

館内ホールでは演奏会や、ご年配の方たちが身体を動かしながら歌う、音楽と体操をテーマにしたレッスンの場としても、ご利用いただいています。

友達と楽しみながら、共感し合える子に

いろんな楽器を取り入れるレッスンに、笑顔でトライする子どもたち
いろんな楽器を取り入れるレッスンに、笑顔でトライする子どもたち

――生徒へどのような教育を施されているのでしょうか?

神藤さん: 「ヤマハの音育」という名のもと、幼児期から音楽を通じて心を育てることをテーマにしています。人は3歳までに聞く力、5歳までに音感を身につけるといわれています。幼い頃から音楽に触れたり、楽しいと思えたりする感受性は心を豊かにしてくれます。「お星さまの流れる音が聞こえたよ」など、大人が心を揺さぶられるような言葉を使うのは幼児期。音を聴き、曲の表情を聴き分ける力を無理なく楽しくレッスンで育て、成長ごとに左手で伴奏も付けられるようになります。

子どもたちは「お友達に会えるから楽しい」という感覚や、一緒に演奏や歌を歌う「ライブ感」を楽しみに通ってくれています。幼児期に音楽の楽しさを身につければ、ピアノかエレクトーンの選択となる小学校以上のレッスンがとても楽になります。ほか、ジュニアドラムの教室や、英語教室も1歳児から小学校6年生まで、多岐にわたるコースに通っていただける生徒さんが集まってくれています。

子どもたちが一緒にレッスンを楽しむことで、思いやりの心や協調性を身につけることができます。

学校や家庭から一歩離れたサードプレイスに

2階まで吹き抜けになった中庭からも光が注ぎ、グリーンも鮮やかに彩る
2階まで吹き抜けになった中庭からも光が注ぎ、グリーンも鮮やかに彩る

――音楽教室へ通うメリットは、どのような点でしょうか?

神藤さん: 「幼児期から感受性を育む」ことはもちろん、様々なメリットがあります。幼児期のレッスンは親子一緒に参加してもらうのが基本のため、お母さんも音楽を学ぶことができます。また一緒に通うことで、親子の良好な関係性を築くこともできます。この頃は、仕事で子どもと接する時間の少ないお父さんが参加してくれるようにもなり、とても良い傾向と感じています。

別の幼稚園・小学校の友達ができることは、子どもにも親にも同様のメリットです。館内には随所にテーブル&チェアを設け、休憩できるスペースがたくさんあります。親同士で悩みを共有したり、子どもがレッスンまでの間に宿題をやったりして、いろんな方とのコミュニケーションを取っている姿を多くお見受けします。

学校や家庭で人間関係が難しい親や子も、音楽教室には受け入れてくれる友達と安心できる居場所がある。浜松中央センターは、みなさんのサードプレイスでありたいと思っています。

ヤマハ音楽教室は先生のレベルの高さが自慢

分かりやすい指導をするヤマハの先生は、子どもたちにとって第二の母
分かりやすい指導をするヤマハの先生は、子どもたちにとって第二の母

――どのような講師の方が指導されているのでしょうか?

神藤さん: 自信を持って言えることは、「ヤマハは先生たちがとても優秀」です。ヤマハ音楽教室卒業生や音楽大学出身の方、ヤマハ音楽振興会が運営するヤマハ音楽院の卒業生などが、講師のおもな経歴です。60年以上の歴史があるということは、講師にも歴史があるということ。浜松中央センターのメリットにも直結しますが、音感教室の講師である椙山先生のような、川上源一氏の息がかかった方が現役でいらっしゃるということは、講師陣の大きな支えになっていると思います。各支部に分かれて研修を行なったり、本部からの指導を受けたり、控室で相談し合ったりと、普段からとても勉強熱心です。

生徒は先生のことを、「第二の母」と捉えていると感じます。講師は子どもの演奏を聴くだけで、その子の状態が分かります。また、お母さんはつい子どもの悪いところを指摘しがちなのですが、講師は子どもの良い部分を見つけ出すのが得意です。先生から自分の子どもが褒められる姿を見て、親は客観的に子どもの長所を見つめることができます。程よい距離感を保てる講師が多く在籍しており、生徒も親も先生は頼りになる存在であると思ってくださっているようです。

地域の方と好循環が生まれる音楽の森

歩いて行ける場所にあると喜ばれる、浜松中央センター内
歩いて行ける場所にあると喜ばれる、浜松中央センター内

――このエリアの魅力について教えてください

神藤さん: 隣保から通ってくださる生徒の親御さんにインタビューしてみました。まず、歩いてすぐのところに公園があるということ。道が広々としているので、子どもを安全に歩かせることができると言われていました。また、子育て支援も盛んに行なわれており、公民館ではシルバーの方たちがボランティアで読み聞かせをしてくれたり、一緒に工作をしたりしてくれるそうです。そして、幼稚園や小学校を開放して様々なイベントを行ってくれることや、浜松駅に近いことなどが挙げられました。そして、「ヤマハ音楽教室があることも魅力」とおっしゃってくださいました。地域の皆さんへ好循環をもたらす存在であることを当校の使命とし、「音楽文化の森」を発信し続けていきたいと思います。

株式会社ヤマハミュージックリテイリング 浜松店

教室営業課 浜松中央センター 神藤多見子さん
所在地 :浜松市中区助信町23-55
TEL :053-473-6771
URL:http://www.yamahamusic.jp/lesson/hamamatsu_chuo_center.html
※この情報は2016(平成28)年6月時点のものです。

音・光・緑があふれる音楽文化の森ですくすくと育つ、感性豊かな子どもたち/ヤマハ音楽教室 浜松中央センター 神藤多見子さん
所在地:静岡県浜松市中央区助信町23-55  
電話番号:053-473-6771
https://www.yamaha-ongaku.com/music-scho..