楽しみながら能力を伸ばす/レゴ®スクール大井町 マネージャー 渡邊くみ子 先生

レゴ®スクール大井町
マネージャー 渡邊くみ子 先生

デンマーク生まれの教育法
楽しみながら能力を伸ばす「レゴ®スクール」

「大井町」駅中央口の目の前、光学通りの入口角にあるビルで開かれている「レゴ®スクール」は、昨今さまざまなメディアでも取り上げられ、注目されているデンマーク生まれのスクールだ。おなじみ「レゴ®ブロック」を使ったハンズオン・ラーニングを基本としながらも、そこに論理的思考、実験と検証、表現、コミュニケーション、プレゼンテーションなどの要素を組み入れ、楽しみながら能力を伸ばしていくことを目的としている。

今回は土曜日に開かれていた幼児・小学生向けのレッスンを見学しながら、レゴ社公認の「レゴ®スクール」を都内・港北に計4教室展開する「株式会社イマージュ」のマネージャー、渡邊くみ子先生にお話をうかがった。

「レゴ®スクール」とはどんなものでしょうか?

LEGO 大井町
LEGO 大井町

「レゴ®スクール」は、レゴ社(本社デンマーク)独自の教育システムと発達段階に合わせたカリキュラムで、レゴ社認定の先生による少人数制レッスンを行いながら、学びの意欲を高め、レゴ®ブロック教材で何かを作るという体験を通して、子どもたちの潜在能力を引き出すことを目指しています。「Open-ended」(答えは1つではない)というのが大きな魅力のひとつになっています。

LEGO 大井町
LEGO 大井町

「レゴ®スクール」は、大井町スクールのほか、六本木ヒルズスクール、世田谷スクール、港北スクールの計4教室を弊社で運営しております。私自身としては、13年間、レゴ®ブロック教材を使用した教室のインストラクターをやらせていただいています。以前は日本独自のカリキュラムを実施する教室でインストラクターとして指導をしておりました。

現在は「レゴ®スクール」としてレゴ社の教育部門レゴエデュケーションが、子どもたちが遊びの中で自然に学びを探索できるよう、マサチューセッツ工科大学やタフツ大学などの教育の専門家、教育現場の先生など様々な教育機関との提携のもと、開発された教材やカリキュラムを実施しています。

最近は「グローバル化」という言葉をよく耳にします。国を超えグローバルに活躍する人材を育てることもレゴ®スクールの使命です。『世界にはばたく子どもたち』を育成するレゴ®スクールが今年4月大井町にも誕生しました。

大井町教室の沿革について教えてください。

LEGO 大井町
LEGO 大井町

大井町の教室が「レゴ®スクール」になったのは、今年(2013(平成25)年)の4月ですが、私も山口スクール長も、10年以上大井町で日本独自のカリキュラムを実施するレゴ教育をしていました。現在の「レゴ®スクール大井町」は、JR「大井町」駅からも徒歩1分、バス停も目の前ですし、コインパーキングも充実しています。また、「品川」駅の1つ隣ということもあり、遠方からの生徒さんもいらっしゃいます。中には新幹線で来られる方もおられます。

「レゴ®スクール」のカリキュラムは基本的に3歳(年少)から10歳(5年生)までのカリキュラムですが、弊社のスクールに関しては、オリジナルで2歳児のプログラムもあり、就学前の子どもたちが楽しみにしている習い事として、人気のクラスとなっています。母子分離のクラスですが、子どもたちは先生の言葉を聞いて、理解して、形にして、言葉にしてという生きていくための必要な力を楽しい遊びの中で学んでいます。現在は2歳児から高校生まで、150人くらいの生徒さんが通ってくださっています。

今日はどんな内容を行っているのでしょうか?

LEGO 大井町
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今日は小学1年生がお家にある物の仕組みの「電気のスイッチ」について学んでいます。一般販売されていない「アーリーシンプルマシン」という、簡単な機構について学べる教育用教材を使ってテコの原理を活用した電気のスイッチを作り、どうしてスイッチを押したら電気が点くのか、電気回路を体験的に学んでいきます。このほかにも、滑車の原理、ギアの比率の仕組みなどを理解していくカリキュラムもあります。たとえば壁の掛け時計。「なぜ乾電池1個で長い針と短い針と、違う動きをするかご存知ですか?」あたりまえの事だけど不思議ですよね!子どもたちはレゴ®ブロック教材のアーリーシンプルマシンで時計の仕組みを作り、作ったモデルを実際に動かすことで、その仕組を自分たちで理解していくんです。

このように子どもたちは物理、数学およびテクノロジーの基本概念を自然に学びます。それらの知識を取り入れた作品を表現することで独創的なアイデアや分析力を高めていきます。

LEGO 大井町
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こちらは小学校2・3年生のサイエンス&テクノロジーという教育用教材です。こちらはモーターを取り入れ運動エネルギーやエネルギー変換などの力学を体験します。単に知識を詰め込むのではなく、自分で作る体験から、科学が生活の身近にあることも理解できます。

例えば「風に向かって進むんだ!」のカリキュラムでは、風を吹いている扇風機に向かって走る車を組み立てます。わかります!?風に向かって走る車なんて不思議ですよね!このモデルを使って、予測→実験→検証→発表をする事で風力の利用、ギアダウンや回転方向の変更、摩擦の考察などを学びます。このように、ものづくりを通して身近なものの仕組みや数学的な見方などを学び、科学を応用した創造力と問題解決力を身につけていきます。

 

先生方が普段心がけていることは、どんな点でしょうか。

LEGO 大井町
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「考えることの楽しさ」を発見できるようにということを常に心がけています。子どもたちの「もっと知りたい」「もっとやりたい」という気持ちを引き出す指導方法は、学校教育者の皆様からもすごく興味を持っていただいています。

「レゴ®スクール」は、理科と算数の知識を多く使います。分類したり、確率を考えたり、予測して、データ分析などもやります。たとえば「Aはタイヤが大きい、Bはタイヤが小さい、どちらがどれだけ進むだろう」っていう実験についても、それを何度も繰り返し、計測して、「たぶん、こうであろう。」と分析をします。事前にはきちんと予測も立てます。

でも、予測を立てて、実験をして、全然違う結果になることもありますね。その時、子どもは「どうして違ったの?」ということになるわけです。その時インストラクターは説明するのではなく、「どうしてかな?」と一緒に考える方向へ導きます。インストラクターは「ファシリテーター」なんです。子どもたちが考えるための声かけをします。行き詰まってしまった子に提案やアドバイスをしたり、パターン化してつまらなくなってしまった子に、「次はこんなことできるようにならないかな?」と声をかけてみることで、”フロー”という長い時間集中できるように導きます。 子どもたちのさらに学ぼうという好奇心や探究心を引き出し、最適な課題を提供していくことを心がけています。

「コミュニケーション」ということも大切に考えています。今日も年少さんは「お医者さん」というテーマでレッスンを行っていますが、インストラクターは「病院ってどんなところ?何をするところ?そのためには何が必要なのかしら?」と、子どもたちの知識や経験を引き出し、今日の課題の「お医者さん」に興味をもち、想像力を働かせ、ブロックを組み立てながらアイディアを表現できるように導きます。作ったものを見ると、ひとりひとり全然違うものが出来上がるんですね。これが「オープンエンド方式」です。答えは1つではなく、子どもの数だけ答えはあるという考えです。自由な発想を大切にすることでクリエイティブな問題解決力が身につき、自信へとつながっていきます。

自分たちが作り上げたもので遊ぶ中で、「あら、○○ちゃんの病院すごいね、これは何?」という風に、先生が質問を投げて、子どもたちはその質問に対して答えることで、楽しい遊びの中でコミュニケーションを理解していくんです。

また、ほかの子の作ったものを見て、発表を聞いて、「自分はこう作ったけど、こんな考えや、こんなブロックの使い方があるんだ」ということを、ディスカッションの中で理解したり、シェアしていきます。それがレゴブロックを使った教育の一番の魅力かもしれませんね。

子どもたちには、ほかにどんな力が付くと思いますか?

LEGO 大井町
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ひとつは集中力だと思います。大井町スクールは部屋と部屋との間に棚を置いてあるだけで壁を作っていません。隣の部屋の様子も見えますし、もちろん声も聞こえます。「シーン」とした静かな環境も良いのですが、どんなところでも対応できる集中力を身につけたいと私たちは考えています。そのためには、『見たい』『聞きたい』『やりたい』という気持ちを引き出すことが必要です。「しっかりと先生の話を聞いていると、または作ってみたら楽しいことがある」というモチベーションが必要だと思うんです。見ていただければわかると思いますが、子どもたちはこんな賑やかな環境でも、すごくレッスンに集中していますよね。

LEGO 大井町
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ちょっと面白いのは、絵を描く能力にも影響があるそうで、保護者の方から「先生、うちの子の絵が学校の先生に褒められたんです。絵が3Dになっているって!」という声をいただいた事があります。レゴ®ブロックでものづくりをする中で、色々な方向から物を見ることや、立体的に表現する力、そして空間認識が身についたようです。

また、英会話の先生からも「さすが、君はレゴをやっているからいろいろな表現ができるね」って褒められたという話もお聞きしました。「物事の見方が変わると表現が豊かになる」とでも言うんでしょうか。これらの話は、通ってくださっている生徒保護者様からお聞きした成果です。こういった生徒さんの成長した話を驚きながらも大変喜んでいるところです。

レッスンの最後に行なっていることは何でしょうか?

LEGO 大井町
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授業を振り返って記録する、ということでワークブックへの記入も行ないます。記憶は忘れてしまうから、記録をしましょう、ということですね。これはテストではなくて記録ですから、合っているとか間違っているとかの評価はしません。ワークブックの写真やイラストを見ながら今日のレッスンを振り返り、レッスンの中で気がついたことや発見したことを記入します。ワークは今日の学習内容の確認をする作業なので、子どもたちも楽しみながらワークブックの記入ができています。

また、レッスンの最後には、その日に作ったものや発見したこと、工夫した点などを、迎えに来る保護者の方に“プレゼン”します。「どこをどうすれば、どういう動作になります。そのためにどういう点を工夫しました」などという風に自分の言葉で説明するんですね。毎回のレッスンで、2つか3つくらい、今日はこの言葉を使いましょうという「語彙」がカリキュラムの中におりこまれていて、たとえば摩擦、重力、支点なんかがそうなんですが、これらの語彙を取り入れながら、保護者の方に説明できるように導いています。

子どもたちはずいぶん楽しそうに取り組んでいますね。

LEGO 大井町
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これも「レゴ®スクール」の特徴なんですが、子どもが「見て見て!」って楽しくやっている習い事なんです。レッスンをやっている間、保護者の方は教室にいませんが、これはレッスンが終わった後に、保護者の方に初めて中に入ってもらって作品を見てもらうことで、ママもパパも、「すごいすごい」って褒めてくれますし、喜んで写真を撮ってくれたりするんですね。そうすると、お子さんたちはそれが嬉しくて、「ここはこんな工夫があって、こういう仕組みを作ったんだよ」って一生懸命に説明するんです。

ですから、子どもたちは最初はレゴが好きで来るんですけれども、インストラクターは子どもの気持ちや考えを引き出し、思いや考えを自由に表現するように、その子のいいところを褒めてあげるという作業を大切にしているので、子どもたちは、「先生が大好き、お友達が大好き」という心地良い場所になっているようです。

LEGO 大井町
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保護者の方からも、「レゴが好きで見に来たんだけど、すばらしい教育ですね」と言っていただけることもあります。問題があって答えを覚えるという詰め込み教育ではないので、お子さんの成長をテストの点数などで評価できるような教育ではありませんが、子どもたちが生き生きとした活動の中で、将来のための力を身につけていくことを、保護者の方にも感じていただければと思います。

ロボットを使った授業も評判とお聞きしましたが。

LEGO 大井町
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「ロボティクス」の学習は8,9歳(3,4年生)からのカリキュラムです。ロボット教材教育版「レゴ マインドストーム」を使ったレッスンは、プログラミングの基礎学習を習得しながら、自立型ロボットを組み立てます。ブロックを組み合わせるように、コンピュータ上でアイコンを組み合わせて、その値を変えていくことで、様々な動きをつくり出すことができます。大人の方がやっても夢中になれますよ。

実際には、自分でパソコンの画面を開いて、アイコンを組み合わせてプログラムを作って、それを「レゴ マインドストーム」にダウンロードして、フィールドの上に置いて、スイッチを押して走らせて検証する、という流れになります。例えば”道をたどる犬”では光センサーを使って黒と白を見分け、黒のラインから外れないように犬型ロボットが進むプログラムをつくります。”お父さんのラジオ”ではサウンドセンサーを使い、遠く離れ場所からラジオを止めるプログラムを作ります。プログラムを作ることで論理的思考力を養いながら身の回りの社会環境と科学の関連性を深めていきます。

ここまで至るには、やはり年少からレゴに触れて、ステップアップしていく必要があるのでしょうか。

LEGO 大井町
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そうですね。意欲的な探究心や創造的な思考力などは、問題があって答えがあって覚えるという習慣がつく前に、つけてあげたいと私は考えます。幼児期には「何これ?」「どうして?」などの物への興味をもつことや、夢中になって遊ぶ経験がとても大切です。

幼児期には「何これ?」「どうして?」という好奇心が強い時期だからこそ、夢中になって教育・経験をたくさんさせて、いろいろな事に興味・関心を広げることができます。ただ、お子様によって興味を示す時期は異なりますし、少し知識を持ってからの方が、より深く考え集中し、学ぶことが楽しいと感じることもあります。インストラクターは常に子どもたちの「これをしたい!」という気持ちを引き出していきますから、安心してお任せ下さい。

最後に、大井町エリアの魅力についてお聞かせください。

電車の便も、バスの便も、車も交通の便がすごく良いです。駅周辺は大型ショッピングセンターもあれば、小さな街の商店もありますし、美味しいお食事からリーズナブルなお食事まで充実しています。そして一歩入れば閑静な住宅街なので大井町は住みやすいと思います。教育に対する興味関心度の高い方が多くお住まいであるように感じます。すべてが詰まっている街だと思います。

LEGO 大井町
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今回、話を聞いた人

株式会社イマージュ 教育事業部 マネージャー
レゴ®スクール ヘッドインストラクター
渡邊 くみ子 さん

所在地:東京都品川区大井1-49-15
電話番号:03-6417-1415
イマージュ:http://www.image-n.co.jp/
レゴ®スクール:http://legoschool.jp/

※記事内容は2013(平成25)年9月時点の情報です。

楽しみながら能力を伸ばす/レゴ®スクール大井町 マネージャー 渡邊くみ子 先生
所在地:東京都品川区大井1-49-15 アクセス大井町ビル3F
電話番号:03-6417-1415
http://legoschool.jp/locations/oimachi/