「学校に行きたくなる」環境づくり 心身ともにのびのびと育つ西の原小の子どもたち/印西市立西の原小学校 校長 小島洋子先生
印西市立西の原小学校
校長 小島洋子 先生
「学校に行きたくなる」環境づくり
心身ともにのびのびと育つ西の原小の子どもたち
「印西牧の原」駅近くにある「印西市立西の原小学校」は、1994(平成6)年の開校以来、「強い体・豊かな心・生きる知恵を学びとる活気に満ちた子どもの育成」を学校教育目標に掲げています。また、「子どもたちが学校に行きたくなる小学校」としても知られています。
校長の小島洋子先生に、学校の環境づくりの成果や、地域の魅力についてお話を伺ってきました。
学校の概要と教育目標を教えてください。
本校は1994(平成6)年に開校しまして、2013(平成25)年に20周年を迎えました。20周年を記念した歌も作ったんですよ。
2014(平成26)年度現在の児童数は374名で、各学年2クラスに特別支援学級2クラスとなり、子ども一人ひとりに目が行き届くちょうどいい規模だと思います。
学校教育目標には、「まずは子どもの体を強くしたい」という考えから、開校当初から「強い体・豊かな心・生きる知恵を学びとる活気に満ちた子どもの育成」を掲げています。
健康教育を重視しているようですね。
本校は2007(平成19)年度から2013(平成25)年度まで、千葉県より「体力づくり推進モデル校」の指定を受けておりましたので、体育・健康教育の授業の充実に力を入れています。こうした成果から、2010(平成22)年度は千葉県教育委員会より体育教育優良校、2012(平成24)年度は文部科学省より学校体育優良校、2013(平成25)年度は日本学校保健会より健康教育推進学校優良校として表彰されました。
健康教育としては、睡眠、食事、生活習慣を向上させるねらいで、「いきいき西の原っ子」という取り組みを行っています。
子どもたち一人ひとりが「1日8時間寝る」、「朝ごはんをちゃんと食べる」といった目標を掲げ、保護者の方にも協力してもらいながら取り組んでいます。
また、「給食の完食」という取り組みも行っています。入学前は偏食だったのが、学校でずっとこの取り組みをやっていくうちに何でも食べられるようになったという子どももおり、保護者の方にもとても喜んでいただいています。
子どもたちと接するときに、どんな工夫をされていますか。
「子どもも教職員も学校に来たくなる学校をつくる」という方針で運営しています。
そのために、先生には「子ども一人ひとりを大事にしよう」と伝えています。子どもが何か悩みを抱えていたら、担任だけでなく、「チーム西の原」として学校全体が一丸となって対処しています。
授業では教材研究をするのはもちろん、わかりやすい資料を作っている先生が多いですね。本校は体育の研究校でしたので、体育の授業で子どもたちができるような指導法の工夫を続けてきました。こうした工夫は、ほかの教科にも活用されています。
夏休みに補習授業も行っていると伺いました。
夏休みには算数の補習を3日間やっています。算数が苦手な子どもを中心に。個別での補習授業を行っています。
夏休み以外でも、子どもたちの苦手な分野のフォローとして個別指導を随時やっていますし、家庭学習用に特別なプリントを渡すといったこともしています。
教室はオープンタイプだそうですが、どのように活用していますか。
本校の教室は扉がない構造になっています。現在は1学年2クラスでそれぞれの学級の間に空き教室がありますから、隣のクラスの声が聞こえてくるなどの問題は起きていません。学年ごとに扉があって、冬はそこを閉めますので、暖房もよく効きます。
生活指導や校外学習の説明などで、学年ごとに話をしたいときには、教室の前のオープンスペースを使うこともできます。
学年を超えた活動があると伺いました。
「縦割り班」といって、1年生から6年生まで縦に班を組み、月に1回ですがこの班ごとに遊ぶ日を作っています。5年生と6年生が話し合って、1年生でも楽しめる遊びを考えます。子どもたちはこの「縦割り班」をとても楽しみにしています。とくに1年生は、縦割り班でいっしょになった6年生と仲良くなり、6年生をとても慕うようになりますから、卒業式の日ではいつも1年生が泣いてしまうんです。
特徴的な行事などはありますか。
年に3回、音楽集会という行事があります。これは全校児童のうち2学年が合唱や合奏を発表し、残りの学年はそれを鑑賞するものです。その後に、全校児童でリズム遊びをしたり、歌を歌ったりします。これも子どもたちにとても人気です。保護者の方も見学に来ることができますので、保護者の方にも毎回楽しみにしていただいています。
保護者や地域の方が、積極的に学校に協力して下さっているそうですね。
本校の保護者の方はとても協力的です。保護者の会「西の原っ子応援団」と「西の原おやじの会」の皆さんは、運動会などのイベントで、いつもテント張りやパトロールをしてくれます。毎年8月の末に、校庭で「夕涼み会」という会をやりますが、保護者の方が子どもが楽しめる遊びやゲームを企画してくれたり、焼きトウモロコシや焼きそばを作ってくれます。読み聞かせの時間も、保護者のボランティアの方にしていただいています。
本校は近くに農業をやっておられる方がたくさんいらっしゃいます。そこで、2年生では田んぼを持っている地域の方にご協力いただいて、田植えや稲刈りを体験する時間も作っています。また、登下校の時間に合わせて、犬の散歩をしながら自然に見回りしてくださっている方もいらっしゃいます。「地域の子どものために何かをしたい」という意識が高い地域で、とてもありがたいですね。
あいさつ運動を行っていると伺いました。
月1回学年ごとに担当を決めまして、来られる子どもだけですが7時半に学校に来て、7時45分まで職員室わきの「あいさつ通り」で登校する他の子どもたちに挨拶をしています。
こうした取り組みの成果か、地域の方々にも「西の原小の子どもたちと知り合いになると、ちゃんと挨拶してくれるんですよ」と褒めていただくことも多いです。
どんなタイプの子どもが多いですか。
素直で明るく、やる気のある子が多いと思います。そして、どの子も友達と仲良くしています。昼休みにみんなでドッジボールをしたり、低学年などはタイヤを使って仲良く遊んでいます。
また、本校は常習の遅刻者がいないんですよ。不登校の子もいません。学校では勉強だけでなく、友達と遊ぶのも楽しみだから、自然と学校に来たくなるようですね。
学校周辺の地域の魅力を教えてください。
「西の原公園」
周辺の環境が落ち着いていますし、「西の原公園」などの大きな公園もあります。何より、地域にお住いの方が、皆さん優しい方ばかりなのも魅力だと思います。保護者の方同士、学校に来ると顔見知りになって、お友達になったりもしているみたいですよ。
本校は、子どもたちも教職員も笑顔が輝いている学校です。ぜひ、印西牧の原エリアに来られて、本校で学んでいただければと思います。
今回、話を聞いた人
印西市立西の原小学校
校長 小島洋子 先生
住所:千葉県印西市西の原2-7
電話番号:0476-45-0150
http://inzai.ed.jp/nishinohara-e/
※この情報は2014(平成26)年8月時点のものです。
「学校に行きたくなる」環境づくり 心身ともにのびのびと育つ西の原小の子どもたち/印西市立西の原小学校 校長 小島洋子先生
所在地:千葉県印西市西の原2-7
電話番号:0476-45-0150
http://inzai.ed.jp/nishinohara-e/