たくさんの経験とふれあいの場を通して、 未来に羽ばたく“子どものつばさ”を育てたい/つばさ幼稚園 園長 山田斗乃さん、副園長 山田晶美さん
つばさ幼稚園
山田斗乃さん・晶美さん
たくさんの経験とふれあいの場を通して、
未来に羽ばたく“子どものつばさ”を育てたい
児童文学作家・新美南吉の郷としても有名な半田市にある「つばさ幼稚園」。目の前には絵本の中のワンシーンとしても有名な矢勝川が流れるなど、風光明媚な光景が広がっている。抜群の環境の中であることもさることながら、体育レッスン、合唱、英語、造形遊びなど、専門講師を招いて行う保育内レッスンの質の高さも、近辺のママ達から注目されているという。今回は、園長の山田斗乃さんと、副園長の山田晶美さんにお話しを伺った。
「つばさ幼稚園」創立の経緯について教えてください。
この場所で「つばさ幼稚園」を開園したのは1996(平成8)年です。元々は名古屋市内で幼稚園を運営していたのですが、もっと環境のいいところで子どものために教育をしたいという思いが強くなり、移設することにしました。
実際にここで園をはじめてみると、陽当たりの良さや園庭に香る四季折々の自然の香り、また、半田市出身の作家・新美南吉の童話『ごんぎつね』の中で登場する矢勝川も眼下に広がっており、想像以上に良い環境であったことを日々実感しています。
「つばさ幼稚園」の教育スローガン『きみのつばさ未来色』に込められた思いをお聞かせください。
このスローガンは、この園をオープンさせたときに作ったんです。半田市の自然豊かな環境を見たとき、自由に伸び伸び子育てすることこそが、子どもたちにとっての幸せなのではないかと改めて思いました。園児は、その誰もが一人として同じでない素敵な個性を持っています。それは、ひな鳥のまだ柔らかな羽のようで、高く羽ばたく力も兼ね備えています。その羽を存分に使わせてあげるために必要なのが、多くの経験や、本物に触れる機会を作ってあげることだと思いました。
当園では、スポーツ、音楽、その他の芸術など様々な分野の専門講師をお呼びして、保育内レッスンを行っています。普段は、なかなか接する機会のない世界を提供することで、子どもたちに自分自身の新たな一面を発見してほしいなと願っています。
その、専門的な“保育内レッスン”について詳しく教えて頂けますか?
主に「体育遊び」、「英語遊び」、「リズム遊び」、「合唱」、「書き方」、「スイミング」、「造形遊び」を行っています。例えば、「体育遊び」は中京大学の体育学部出身の方、「合唱」は音大の声楽科出身で元々は中学校で先生をしていた方などが講師を務めてくださっています。プロとしてのアドバイスが少し加わるだけで、子どもたちは大きく変化します。
逆上がりの指導にしても、一般の先生だと「もっと高く足を上げて!」くらいの指導なのですが、専門講師の方は、腕の曲げ方、力の入れ方、目線の向け方など、さすが!という視点で教えてくださいます。このような体験を通して、子どもたちが何かひとつできるようになると、その後は、「次はこうしてみよう!」と、自分で創意工夫するようになるから不思議です。
“保育内レッスン”を通して子どもたちの成長が感じられたエピソードがあれば教えてください。
運動会で行うリレーの練習を行ったあと、自由遊びの時間だったのですが、ふと気づくと園児たちが園庭の一角で、砂場のスコップを使ってバトンパスの練習をしていたんです。お友達同士で「どうやったら早くバトンタッチできるようになるのかなぁ」と考えている姿がありました。練習を強制されたわけではないのに自主的に動き出した姿に、とても感動させられました。これは、リレーで力を合わせて勝つことの喜びが伝わった成果なのではないかと思っています。
3才~5才というのは大事な基礎力を身に着ける時期です。保育内レッスンは、ただ専門家の先生に習って技術を身に着けるということだけでなく、それを通して、自分が成長することの喜びを知ってほしいなという願いを持って行っています。園を卒業して小学校に上がり、親御さんたちから「幼稚園でのこういった体験が自信になり、小学生になっても生き生き頑張っています」というエピソードを聞くと、本当に嬉しいです。
先生方が普段、指導を行われている中で、大事にされていることは何でしょうか。
美しい言葉で話すこと、元気よく笑顔で挨拶をするということを大切にしています。「美しい言葉や振る舞いは心を作る」と考えているので、まずは指導する側が率先してきちんとした立ち振る舞いをします。先生のささいな行動でも、子どもたちは見ており、それがマネされるものです。
また、当園では、子どもの下駄箱に名前を書くとき、ひらがなではなく、漢字を使うようにしています。子どもたちは興味津々で漢字を覚え、外出先で見かける看板の字を指して「あ、○○君の名前の字だ!」ということもあるみたいですよ。
放課後、園を開放して“課外授業”を行っているとお伺いしました。
地域のスポーツクラブや音楽教室に場所をお貸しする形で、放課後に課外授業を行っています。
習い事をしたい方などは、幼稚園が終わったあと、わざわざ場所を移動することなく、当園で講座を受けてもらえるので好評です。
内容は、子どものスポーツ指導に特化した「トライルスポーツクラブ」さんが行うサッカー教室や体操教室、「カワイ音楽教室」さんや、「鳥居ゆきこバレエスタジオ」さんのレッスンなどです。広く地域に園を開放する取り組みの一つなので、多くの方に気軽にご利用いただきたいと思っています。
“児童作家、新美南吉の郷”という場所での保育…というのも素敵ですね。
児童文学作家として有名な、新美南吉さんの出身地でということで、園にも南吉さんの書かれた『ごんぎつね』の絵本をたくさん置いています。
本の中で出てくる矢勝川は教室からも見えるほど近くにあり、秋になると、真っ赤な彼岸花が絨毯のように咲きます。その川の向こうには、『ごんぎつね』の由来になった権化山も見え、童話の風景が一望できます。本を読んだ子どもたちを連れて矢勝川まで散歩に行き、その世界を味わってもらうことができるのは、ここの特権かなと思っています。
園バスの送迎範囲がとても広く、阿久比方面まで伸びていると聞きました。
半田市全域のほか、常滑市、阿久比町、武豊町方面に4台のバスを走らせています。阿久比町は「陽なたの丘」ができた頃から、当園へ通ってくださる方が一気に増え、要望が多かったことから、園バスのルートに入れております。「陽なたの丘」には小さいお子様をもったご家庭が多く、たくさんのお友達と仲良くバスに乗って幼稚園に通っていただいております。そのエリアから来る園児の数は毎年増えており、距離も6キロ程度ですので、無理なく通っていただける範囲なのではないでしょうか。
最後に、園の周辺、この街の魅力について教えてください。
まずは、食べ物がおいしいところです。例えば、れんげの花を水田にすき込んだ、阿久比町の「れんげ米」や、知多半島の海の幸、知多牛なんかも有名です。子育てをされる親御さんにとっても、子どもたちに地元の新鮮な食材を食べさせてあげることができるという環境はとてもいいのではないかと思います。また、都会に比べて、広い公園などが多く自然も豊富なので、伸び伸びと子育てできる環境なのではないでしょうか。
今回、話を聞いた人
学校法人 つばさ学園 つばさ幼稚園
園長 山田斗乃さん(写真右)
副園長 山田晶美さん(写真左)
つばさ幼稚園
所在地:愛知県半田市岩滑西町4-40
電話番号:0569-22-3522
URL:http://www.tsubasa.ednet.jp/
※この情報は2015(平成27)年3月時点のものです。
たくさんの経験とふれあいの場を通して、 未来に羽ばたく“子どものつばさ”を育てたい/つばさ幼稚園 園長 山田斗乃さん、副園長 山田晶美さん
所在地:愛知県半田市岩滑西町4-40
電話番号:0569-22-3522
教育時間:10:00~14:30
休園日:土・日曜日、祝日、他
預かり保育:あり(8:00~8:30、15:30~17:30)
http://www.tsubasa.ednet.jp/default2.asp