「NPO法人ちょうふ子育てネットワーク・ちょこネット」理事長:竹中裕子さんインタビュー

子育て支援の新しいかたちを生み出しつづける/NPO法人ちょうふ子育てネットワーク・ちょこネット 理事長 竹中裕子さん

調布市で子育て支援活動をしている「NPO法人ちょうふ子育てネットワーク・ちょこネット」。子育てのさまざまな課題を街の人たちで共有し、それぞれの得意分野を生かして支援するネットワーク。カフェ「aona」を拠点とし、子育て応援サイト「コサイト」で情報を届けている。そんな「NPO法人ちょうふ子育てネットワーク・ちょこネット」の活動について理事長の竹中裕子さんと事務局長の杉山裕子さんにお話を伺いました。

横のつながりを広げ、NPO法人へ

店内様子
店内様子

Q.まず、活動を始めたきっかけについて教えてください。

杉山:以前から、地域で子育てに関わる何かをやりたいと思っていたんです。そして、5年くらい前にご縁があって竹中に出会い、意気投合し、この人とやらなかったらほかに誰とやるんだろうという気持ちになりました。

竹中:私も杉山と話をしていたら面白いことができそうだなと思って、まずは10人くらいで任意団体「ちょこネット」を立ち上げました。それから2年くらいは手探りで、小さな助成金をもらってお母さんたちを集めて活動をしていました。例えばアラフォーで出産すると若いママたちとは共有しづらい悩み事がいっぱいあります。そこで、助産師さんに来てもらってざっくばらんに不安や気がかりなどを話せる「アラフォーママの会」を実施しました。ほかにも、離乳食講座とか、ちょこネットに集まったメンバーのスキルを生かしたようなイベントを小さくやっていたんです。

竹中裕子さん
竹中裕子さん

Q.当時は他にどのような活動をされていたのでしょうか。

竹中:ちょこネットのウェブサイトで地域の小児科のインタビューを掲載したり、ママたちの紹介したいお店を載せた「おでかけマップ」を作成したりしていました。ほかにも、メールマガジンで地域の子育て情報を共有する活動もしていました。それから、地域の子育て支援をやっている人たちが出店して、自分の活動を紹介する「子育てフェスタ」という催しを大きな会場を借りて3回ほどやっています。

活動が増えていくなかで、地域のいろいろな方たちとの関係を築いてきました。そしてこれからさらに事業を広げていくために、組織を盤石なものにしていく必要を感じ、2013(平成25)年6月に「NPO法人ちょうふ子育てネットワーク・ちょこネット」が誕生しました。

調布子育て応援サイト「コサイト」、子育てカフェ「aona」をスタート

調布子育て応援サイト「コサイト」TOPページから引用
調布子育て応援サイト「コサイト」TOPページから引用

Q.調布子育て応援サイト「コサイト」について教えてください。

竹中:子育てに特化したウェブサイトは三鷹や狛江など、この辺の行政はみんな持っていたんですが、調布市だけがなかったんです。それで去年、市から管理運営者に採択され、立ち上げたのが「コサイト」です。週に1回、コラムは必ず更新しています。そのコラムは地域の人たちへのインタビューやママたちを取材したり、お出かけ情報を編集者本人が足を運んで、自分目線で書いたりしています。民間の情報、例えばこのカフェの情報や、マンションの販売情報、お稽古やママのフィットネスに関する情報なんかも全部入っています。

調布市がやっている230ヵ所くらいの子育て支援施設の情報は、全部足を運んで写真を撮り、ライターが記事を書いて、市役所に確認を取って掲載しています。

メニューと照明
メニューと照明

Q.子育てカフェ「aona」について教えてください。

竹中:もともと、杉山がずっとカフェをやりたいって言っていたのです。そのうちに場所を貸してあげますよって言う人が現れたんです。深大寺にある調布卸売センターという市場の空き店舗を使わせてもらうことになりました。

初めはメンバーの中で調理が得意な人やお茶を入れるのが詳しい人が集まって、昼間だけ営業していました。そこから徐々にスタッフも増えてきて、市場には新鮮な調布産の野菜がどっさりあったので、それを使って野菜たっぷりのご飯を作ろうということで、今のカフェの原型ができていったんです。

畳スペース
畳スペース

2015(平成27)年4月に今の場所に移転し、子育てカフェ「aona」が始まりました。この場所は調布市が権利を持っていて、調布市の子育て支援施設「こどもとフラット」としてオープンしました。「aona」と「プレイセンターちょうふ」という施設で構成されています

「aona」のテーブルや家具は工事などで伐採されてしまった木を製材して作っています。床は無垢の天然木を貼っていて、靴を脱いで上がるのでリラックスできると好評です。「調布びーる」という地ビールやホッピーも出して、男性も入りやすい雰囲気にしています。

「aona」は地域の方がスペースの一部を講座などに使っていただける「サロン利用」という仕組みもあります。サロン事業が私たちのひとつの存在意義になっているかなと思います。地域のいろんな人たちがここを使ってネットワークを広げたり、ここでファンを増やして自分の教室に誘導したり、そういう使い方をしてもいいと思っています。

杉山:これまでは骨盤体操教室や子育ての悩み相談おしゃべり会とか、色育講座でお子さんと一緒に絵本を見ながらカラーの勉強をやりましょうといったような講座をやりました。子育て関係のイベントに限定はしていませんが、aonaを利用する客層を意識した内容のものが中心になっています。

ヘアゴム
ヘアゴム

竹中:店内にはaona shopという物販コーナーもあり、調布に関わりのある作家さんの手作りの商品を中心に販売しています。また「aona market」というイベントも年に4回ほどの予定で開催しています。ショップには参加していない地域の作家さんたちが期間限定でブースを出店するのでとても盛り上がります。前回はすごく人が集まって賑やかで楽しかったです。

Q.「aona」の運営スタッフや来店される方はどんな方が多いですか?

竹中:「aona」はスタッフが60人ぐらいいて入れ代わり立ち代わり働いています。高校生から60代の男性まで幅広くいますね。メインは子育て中の方ですが、学生からシニアまで多様な人たちが関わっています。

杉山:スタッフが知り合いに宣伝してくれるんです。例えば、60人のスタッフが友だち3人連れてきたらそれだけで180人ですよね。

Q.「aona」のおすすめメニューを教えてください。

杉山:週替わりの「aona定食」です。地元の野菜をたくさん使ったお食事を提供しています。丁寧に出汁をとるなど、ひと手間かけたお料理、がモットーです。とは言っても普通の家庭のお惣菜なんですけどね。あえて子どもが喜ぶようなお子様ランチみたいなものじゃなくて、お子さんの食の幅を広げるきっかけになるようなものを出しています。これが結構好評で、野菜が苦手なお子さんが、小松菜たっぷりのぎょうざをパクパク食べた、というエピソードもあります。その子のお母さんがとても喜んでいました。離乳食は全然食べないのに、ここで作る牛乳と卵を使わないパンは食べますとか、そういう反応をしてくれます。

aona定食
aona定食

Q.「aona」でどんな過ごし方をしてもらいたいですか?

竹中:ここで新しい出会いや発見があるようにイベントなどを仕掛けていきたいと思っていますが、まずはどなたでも気軽に出入りできる場所であってほしいと思います。第2の我が家のように過ごせる場所。いろんな世代の人が集まって、みんなで食事を楽しむ。あっちではああいう話、こっちではこういう話、いつの間にか隣のテーブル同士、相席になった同士が楽しくおしゃべりしてしまうような、そういう大きなリビングルームという感じで使ってもらえればいいなと思っています。

子育て世代にやさしい街、調布

「調布PARCO」
「調布PARCO」

Q.調布エリアの魅力について教えてください。

竹中:調布は新宿まで15分ほどで行けるので、すごく便利なんですよ。例えば、京王線「調布」駅前には「パルコ」もあるし、駅前で買い物もだいたい済んでしまいます。仙川も素敵な街で魅力的な個人店がいっぱいあるんですよ。有名なパン屋さんとかカフェや、雑貨店もひととおりありますし。かの有名な猿田彦珈琲さんも仙川に2件目を出店されました。学生も多く、常に活気がある街です。

調布は子育てするのにもすごく魅力的な街だと思います。例えば、多摩川の河川敷は開放的でのびのびと遊ぶことができます。そうそう、深大寺周辺はものすごく緑のエリアが深くて、カブトムシなんかがたくさんいるんですよ。また、野川っていう小さな川がザリガニを釣るのに絶好のポイントです。環境もよいのでとても生活しやすい地域だと思います。

 

人物画
人物画

NPO法人ちょうふ子育てネットワーク・ちょこネット

理事長・コサイト編集長
竹中裕子さん
理事・事務局長
杉山裕子
※この情報は2015(平成27)年9月時点のものです。