「多摩市立東落合小学校」校長インタビュー

地域とつながり、人と自然に恵まれた「多摩市立東落合小学校」/校長 佐藤雅昭先生


多摩丘陵の豊かな自然環境に恵まれた1999(平成11)年開校の「多摩市立東落合小学校」。「ユネスコスクール」の加盟校として環境教育に取り組むほか、大学との連携による学習の機会も充実しています。また、創部3年目にして「NHK全国学校音楽コンクール 東京都コンクール」で金賞を受賞した合唱団の活躍を知る人も多く、子どもたちの意欲を育む学校の取り組みに注目が集まります。今回は校長として2年目を迎える佐藤雅昭先生に、「多摩市立東落合小学校」の特色と地域の魅力についてお話を伺いました。

「ユネスコスクール」加盟校として環境教育に取り組んでいます

「多摩市立東落合小学校」は「多摩市立北落合小学校」と「多摩市立南落合小学校」との合併により1999(平成11)年に開校した学校で、今年で17年目を迎えます。児童数は2015(平成27)年4月に新入生68名を迎え、各学年2クラスと特別支援学級4クラスの計16学級で、2015(平成27)年11月24日現在は412名となっています。

「多摩市立東落合小学校」の校門
「多摩市立東落合小学校」の校門

「多摩センター」駅の南側に南北にひろがる落合地区は、多摩ニュータウンの開発とともに誕生した新しい街で、本校と「多摩市立西落合小学校」の2校があります。多摩市内の小学校は全校「ユネスコスクール」に加盟しているのですが、本校の特色としては、大学との連携による環境教育への取り組みを行っています。「ユネスコスクール」とは1953(昭和28)年にユネスコが開始した教育プログラムで、2015(平成27)年6月の段階で、世界182ヵ国10,422校もの学校が加盟しています。日本でも幼稚園から小学校、中学校、高等学校など939校もの学校が「ユネスコスクール」のネットワークに参加していて、国際的な連携のもとさまざまな取り組みを実践しています。

ユネスコスクールの証
ユネスコスクールの証

本校における具体的な取り組みとしては、先日も6年生の移動教室で山梨県の清里へ行ってきたのですが、「東京農工大学」の先生や、学生さんにご同行をいただき、水辺の生き物を調べてみたり、水質調査をしてみたりと、2泊3日の充実した学びの機会となりました。

総合学習の一環として行われるこの環境教育は、「東京農工大学」の先生の協力のもと2010(平成22)年から実施されているもので、移動教室でのフィールドワークのほかにも2ヵ月に一度ご来校いただき、年間を通じた学びの機会をご提供いただいています。

八ヶ岳でのフィールドワーク
八ヶ岳でのフィールドワーク

また、大学とのコラボは「東京農工大学」のほかにも「帝京大学」や「東京学芸大学」、「国士舘大学」とも連携しており、教員志望の学生さんや心理学を専攻している学生さんに、学生ボランティアという形で子どもたちの活動をサポートしていただいています。

創部3年目で “金賞”を受賞することができました

本校では、2013(平成25)年に合唱団を創部したのですが、音楽の教員による熱心な指導もあって、「NHK全国学校音楽コンクール 東京都コンクール」において初年度に銅賞、2年目に銀賞、そして今年度は自由曲に「まいごのひかり」を歌い“金賞”を受賞することができました。

3年目で金賞を受賞!
3年目で金賞を受賞!

創部からわずか3年目の快挙でもあり、今では3年生以上の子どもたち約60名もの大所帯となり、35名の選抜の枠を求めて熱心な取り組みが行われているようです。合唱団による発表は「パルテノン多摩」の大ホールで行われる7月の「多摩市合唱祭」や多摩市青少年問題協議会主催の「ほっこりコンサート」でもご鑑賞いただけるため、本校児童による取り組みをぜひご覧いただければと思います。

地域の方々にさまざまな場面でサポートしていただいています

また、学校の取り組みを実際にご覧いただく機会として、毎年5月に行われる運動会や11月の学芸会、年4回の学校公開日もあり、保護者はもとより地域の方々にも多くご来校いただいています。

落合地区は、多摩ニュータウンの開発とともにあらたに住まいを構えた方が多く、教育への関心度も高く、学校の取り組みに対してもすごく協力的です。「放課後子ども教室」や「絵手紙の教室」などは、地域の方々が講師として運営して下さっており、教員は調整のみで、ほとんど関わっていないような取り組みです。

他にも地域の方々により組織されている青少協の方では、「小中合同講演会」などを企画して下さっています。「小中合同講演会」では「多摩市立落合中学校」の体育館に「多摩市立落合中学校」の生徒全員と、本校と「多摩市立西落合小学校」の5・6年生が集まって一緒に公演を聞くイベントです。

さまざまな場面で、地域の方々に学校運営をサポートしていただいており、大人の目が行き届いて子育て世代に安心の環境と言えると思います。

授業風景
授業風景

また、5年生が取り組む職業体験でも、多摩センターの三越にある「ジョアン」さんの協力をいただき、子どもたちがデザインしたパンを実際に商品化し、店頭での販売も体験させていただける貴重な機会をいただいています。

佐藤雅昭校長
佐藤雅昭校長

イベントが盛んで、自然にも恵まれた理想的な環境です

学校行事以外にも、7月の金・土・日と3日間にわたって開催される「落合ふるさと夏祭り」もこの地域の魅力がよくわかるイベントで、本校の卒業生が通う「多摩市立落合中学校」や、近隣の自治会も集結し「落合南公園」を会場に15張り以上ものテントが並びます。当校の子どもたちも子どもみこしや、3・4年生による踊り、5年生以上によるソーラン節、たいこクラブの演奏などの発表の場をいただき、教職員も出店し、一緒に楽しんでいます。この地域は保護者のみなさまをはじめ、地域の方々も本校の教育活動に対して協力的です。学校と地域との風通しの良さを感じ、いつも感謝しています。

「多摩中央公園」
「多摩中央公園」

学校周辺は何より自然環境が豊かで、近くには「落合南公園」や「多摩中央公園」、またカブトムシや見る角度によって色が変わることでも知られるタマムシなど希少な生き物が生息する「亀ケ谷緑地」もあります。人にも自然にも恵まれ、住むには理想的な環境だと思います。最近、外から引っ越してこられた若い世代も多い地域なので、新たにこの地域にお住いになることを考えている方々も地域に馴染みやすい雰囲気があるかと思います。

多摩市立東落合小学校
多摩市立東落合小学校

多摩市立東落合小学校

校長 佐藤雅昭先生
東京都多摩市落合3‐24
TEL :042‐376‐6214
http://schit.net/tama/eshigashiochiai/
※この情報は2015(平成27)年11月時点のものです。
※2017(平成29)年5月現在、校長先生は変わられております。

地域とつながり、人と自然に恵まれた「多摩市立東落合小学校」/校長 佐藤雅昭先生
所在地:東京都多摩市落合3-24 
電話番号:042-376-6214・6215
http://schit.net/tama/eshigashiochiai/