東京都荒川区 子育て支援課 伊藤節子さん
都心へのアクセスが良く、昔ながらの下町の風情が残る荒川区。近年、その暮らしやすさに熱い視線が注がれています。その中には共働きの夫婦など、出産や育児を考える若い世代も多いのが特徴です。今回は、荒川区子育て支援課の伊藤課長に、同区で力を入れて取り組んでいる子育て支援策や、周辺エリアの魅力について話を伺いました。
産後ケアや母子手帳アプリで支援
荒川区では、多様な保健サービスの提供や保育園の待機児童解消、在宅育児支援、学童クラブの整備など、これまでの取り組みのさらなる深化を図るため、2015(平成27)年3月に「荒川区子ども・子育て支援計画」を策定。「荒川区に住んで良かった」と思ってもらえるように、さまざまな施策を展開して、切れ目ない支援を重視し、妊娠期、出産時、子育て期と対象者に合ったサービスの提供を心がけているそうです。
そんな荒川区が、現在特に力をいれている取り組みが、2017(平成29)年度から始めた産後ケア事業です。これは出産後、病院で授乳や沐浴の仕方、オムツの変え方、赤ちゃんへの接し方などを指導し、お母さんの不安を解消するもので、宿泊型と日帰り型の2種類があり、宿泊型は最大3泊4日、日帰り型は最大4日間、計8日間利用可能となっています。
これまでも病院独自の産後ケアはあったそうですが、高額な上に病院によって内容がまちまちでした。現在は費用の8割を区が負担してくれて、利用者の負担額は宿泊型でも一日当たり6,000円(税抜)となっています。
また、当初は初産婦のみ対象でしたが、2018年度からはすべての妊婦が対象となりました。経産婦は上の子の世話があって宿泊が難しい場合が多いため、日帰りも選べるようになっています。対象期間は妊娠8カ月目から産後4カ月未満までとなっています。
さらに、もうひとつ力を入れて取り組んでいるものが、2018(平成30)年11月から開始された母子手帳アプリです。妊娠週数や子どもの月齢といった利用者の状況に応じて、必要な手続きや支援制度などの情報を届けてくれます。予防接種のスケジュール管理や子どもの成長記録などにも使えて便利なアプリで、荒川区の公式サイトから、無料でダウンロードすることができます。
保育園が10年で倍増!待機児童の解消へ
ソフト面だけでなく、ハード面も充実しています。区内には17カ所の「子育て交流サロン」があり、乳幼児親子がおもちゃや絵本が置いてあるフリースペースを、予約不要で無料で利用することができます。専任スタッフが常駐しているため安心して利用でき、育児相談も受け付けています。
近年、全国で問題となっている待機児童問題でも、荒川区はここ10年で保育園の数を倍増させ、定員を2,000人増加。保育園の建設にあたって住民から反対や否定的な意見はほとんどなかったそうです。
荒川区全体と尾久周辺エリアの魅力
最後に、周辺で親子にオススメのお出かけスポットを教えていただいたところ、2017(平成29)年3月にオープンした「ゆいの森あらかわ」を教えていただきました。幼児施設の機能も備えた中央図書館で、開館から1年5カ月で来館者が100万人を突破。3万冊もの絵本がそろっているほか、2時間1,000円で一時預かりも実施しているそうです。
また、尾久周辺では、祖父母と一緒に楽しめる遊園地として知られる「あらかわ遊園」がおすすめとのこと。2018(平成30)年12月から始まる工事で観覧車やメリーゴーラウンドが刷新される予定で、2020年のリニューアルオープンが今から楽しみです。「あらかわ子育て応援店」に認定されている飲食店や美容院、若いママに人気のカフェなどもたくさんあるそうなので、お気に入りのお店を見つけてみてはいかがでしょうか。
荒川区子育て支援部
子育て支援部参事 子育て支援課長事務取扱 伊藤節子さん
所在地:荒川区荒川2-2-3
URL:https://www.city.arakawa.tokyo.jp/kosodate-kyoiku/index.html
※この情報は2018(平成30)年11月時点のものです。
東京都荒川区 子育て支援課 伊藤節子さん
所在地:東京都荒川区荒川2-2-3
電話番号:03-3802-3111(代)
開庁時間:8:30~17:15
※水曜日は一部窓口の延長あり(祝日を除く〜19:00)
※第2・第4日曜日は9:00~12:00まで一部窓口を開設
休庁日:土・日曜日、祝日、年末年始
https://www.city.arakawa.tokyo.jp/