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板橋区立蓮根第二小学校インタビュー

完全芝生化された心地良い校庭と四季折々の自然環境に恵まれた「板橋区立蓮根第二小学校」。公団住宅の建設に伴い1978(昭和53)年に開校した学校で、保護者や地域にとどまらず近隣の企業や卒業生も積極的に学校運営に携わる地域に根ざした学校だ。2014(平成26)年からは全国的にも数少ない特別支援学級の“コミュニケーションの教室”を開設し、障害の有り無しに関わらず、より充実した教育機会の提供に努めている。今回は第10代校長として2014(平成26)年に着任した大野先生に、「蓮根第二小学校」の特色と地域の魅力についてお話を伺った。

保護者、学校、地域、企業、卒業生みんなが見守る「蓮根第二小学校」

まず「板橋区立蓮根第二小学校」の概要と特色について教えてください。

「板橋区立蓮根第二小学校」は1978(昭和53)年の開校で、今年で38年目を迎えます。今年度(2015年4月17日現在)の児童数は15学級407名で、うち4学級は特別支援学級の“コミュニケーションの教室”となっています。

教育目標は「きらきら すくすく にっこにこ 表現豊かな蓮二っ子(はすにっこ)」と、子どもたちにも馴染みやすく語呂の良い表現です。保護者の方からも分かりやすいと評判の、蓮二小らしさが感じられる大切な伝統のひとつです。

学校の特色としては、2010(平成22)年に完全芝生化した校庭や、全国ビオトープコンクールで受賞したこともある「ビオトープ(いきものひろば)」があり、校庭に一歩足を踏み入れると、住宅地とは思えない豊かな自然環境に恵まれているのが分かります。

また特別支援学級の“コミュニケーションの教室”があるのも本校ならではの特色で、時代の要請に応じた新しい取組みにも積極的に臨んでいます。

特別支援学級の“コミュニケーションの教室”とは?

現在の教育現場において“特別な支援を必要とする子ども”というのは、全国で年間約1万人ずつ増えているという試算があります。

“発達のつまずき”と表現される自閉症スペクトラムや学習障害(LD)、注意欠陥多動障害(ADHD)など、昨今ではメディアで取り上げられる機会も多くなりましたが、未だに「怠けているんじゃないか?」と教師が子どもを疑ってしまったり、保護者の方でも「昔はみんなそうだった」とわが子を障害とは認めたくないあまりに見て見ぬふりをしてしまったりという状況があります。その課題に対応すべく、適切な教育の機会を提供するための場として開設したのが“コミュニケーションの教室”です。

2015(平成27)年には板橋区教育委員会が指定する特別支援教育の推進モデル校となり、「きらきら輝いてともに学び合う子の育成~合理的配慮の充実をめざした特別支援教育の推進~」を主題に掲げ校内研究としても取り組んでいます。

特別支援教育の推進は、障害をもった子どもだけではなく、たとえば人には得手・不得手があるように子どもたち一人ひとりの違いに気が付くことを促し、より充実した教育機会を提供できることにつながるものと期待しています。

次に、校庭にある「ビオトープ(いきものひろば)」と完全芝生化した校庭を活用したイベント「学校DEキャンプ」についても教えてください。

本校のビオトープは2000(平成12)年に完成したもので、全国のビオトープコンクールでも受賞したこともある当校の特色のひとつです。トンボや蝶、オタマジャクシなど年間を通じて生き物の生態を観察することができます。3年生になると総合的な学習でビオトープの生き物を調べる活動に取り組みます。
またビオトープの近くには蓮根にゆかりのある蓮池もあり、“蓮じい”の愛称で親しまれている地域の方のご支援により維持・管理していただいています。

2010(平成22)年3月に完全芝生化されたこの校庭も、2009(平成21)年に発足した「学校支援地域本部」のご協力により維持・管理されていますし、読み聞かせや学習ボランティア、漢字検定など学校運営のあらゆる面で地域の支援をいただいている恵まれた学校です。
先日も夏休みを利用した「学校DEキャンプ」というイベントで、当校を卒業したOB、OGも含め「学校支援地域本部」の方々に協力頂きました。イベントを盛り上げる演奏や映像機器を使った紙芝居のパフォーマンスなどもあり、今年も約400名が参加する大規模なイベントとなりました。

ふかふかの芝生の上にテントを張ってキャンプする体験は、都心部ではなかなか経験することの少ない機会ですし、蓮二小ならではの楽しみのひとつだと思います。

「学校支援地域本部」の取組みについて詳しく教えてください。

「学校支援地域本部」とは、学校のニーズに合わせた支援体制を整え、学校を応援し、子どもたちの学びを豊かにする取り組みとして2008(平成20)年度に文部科学省が立ち上げた事業で、「蓮根第二小学校」は板橋区内で2校目の実施校として翌2009(平成21)年度に発足されました。

「学校支援地域本部」の活動はおおまかに「環境整備」「学習支援」「思い出・経験」の3つに分かれており、「環境整備」では校庭の芝生を整備する「芝生見守り隊」やビオトープの維持管理をしてくださる「つくろう会」などがあります。

また「学習支援」では校外学習の引率や放課後の学習支援なども行ってくださいますし、先日の「学校DEキャンプ」は「思い出・経験」のなかの「あそぼう会」が運営してくださっています。

私もこれまでさまざまな地域で学校と地域との関わり合いを見てきましたが、この蓮二小ほど地域の方が“自然なかたち”で学校運営に協力してくださるのに驚きを覚えますし、他校の先生からも「何でそんなに学校支援地域本部の活動が活発なんですか?」と聞かれることもあるほどです。

最後に地域の魅力についてお聞かせください。

「学校支援地域本部」の活動からも良くわかる通り、子どもたちを地域のみんなであたたかく見守る“協力”の姿勢が根付いているのが魅力だと思います。学校とともにみんなで子どもたちを成長させようという想いも伝わってきますし、何よりそれがごく“自然なかたち”で無理のない支援の輪が広がり、たくさんの人が関わっている状況がまた素晴らしいと思います。

※2015(平成27)年7月実施の取材にもとづいた内容です。 記載している情報については、今後変わる場合がございます。

 

今回お話を聞いた人

校長 大野忠雄先生

板橋区立蓮根第二小学校 大野校長先生
板橋区立蓮根第二小学校 大野校長先生

板橋区立蓮根第二小学校インタビュー
所在地:東京都板橋区蓮根3-15-5 
電話番号:03-3967-2282
http://www.ita.ed.jp/edu/hasu2es/

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