ピアノバー かくれんぼ

ピアノバー かくれんぼ
ピアノバー かくれんぼ

どのような店か気になるけれど、なかなか敷居をまたぎづらいところのひとつに“ミュージックバー”がある。音楽を奏でる楽器がピアノともなると、ますますの高級感をおぼえてしまい、「自分みたいに詳しくない者が入店してもよいものだろうか」と、つい二の足を踏んでしまう。

そんな不安をやさしく払拭してくれる店がある。人形町は甘酒横町の交差点角にある「ピアノバー かくれんぼ」。このところ店の入れ替わりが多く見られる人形町において約20年の間、ファンに支えられて営業を続けている。

ピアノバー かくれんぼ
ピアノバー かくれんぼ

エレベーターで6階まで上がり、扉が開くと、すぐに落ち着いた異空間が広がる。照明を落とした店内は深めのブラウンで統一され、大人の雰囲気。しかし、すぐに「いらっしゃいませ」と、オーナーのあたたかいあいさつが。緊張がほぐれていく瞬間だ。

甘酒横町の交差点の夜景が見えるテーブル席には、若いカップルが腰を下ろしている。ホームページか何かを見て予約してきたそうで、入店は初めてのもよう。この二人も、きっと同じような緊張を感じているに違いない。

ピアノバー かくれんぼ
ピアノバー かくれんぼ

お目当ての演奏タイムは、1回目がだいたい20:00から、2回目が21:00から、3回目が22:00から、4回目が23:00から。最初の回まで時間があるので、とりあえずドリンクとフードを注文する。

かくれんぼのアルコールメニューは、シングルモルトが充実している。スタンダードなものから味わいのユニークな変わり種まで、ラインアップは多種多彩だ。

アルコールには弱いがピアノバーで音楽とともに“酔う”ことを楽しみたい人には、カクテルもある。「アルコールは薄めに」「柑橘類のテイストで」などとリクエストすると、それに沿ったものを作ってもらえる。ピアノ脇のカウンターで飲むカクテルは、きっと格別だ。

ピアノバー かくれんぼ
ピアノバー かくれんぼ

しかし、まずはシングルモルトで行ってみたい。飲んだことはあるが、そう詳しくはないので、オーナーに特徴などを教えてもらいながら味わっていく。説明を聞くと、有名銘柄「マッカラン」を皮切りに「タリスカー」や「アーベドッグ」など、それぞれのシングルモルトの持つ個性がよりはっきり体得できて、楽しさも倍増だ。なるほど、ピアノバーに親しむ近道は、わからないことがあれば気軽に尋ねてみることかもしれない。

ピアノバー かくれんぼ
ピアノバー かくれんぼ

つまみに選んだのは、名前を見ただけではどのような料理なのかわからなかった、新作の「豆腐とあげ玉の塩こしょう」。やさしい色合いの一皿だが、あげ玉が袋菓子のスナックのような味わいを持ち、想像以上に箸が進む。豆腐という日本の食材ながら、味付けが塩とこしょうなので、和の酒でも、このシングルモルトのような洋の酒にも合う。

ピアノバー かくれんぼ
ピアノバー かくれんぼ

意外な組み合わせにうなりながらメニューを見ていると、目についたのは「すいとん」の文字。ピアノバーで、すいとん……? なんという自由な取り合わせなのだろう。このようなアットホームなピアノバーは、日本広しといえど、このかくれんぼくらいしかないかもしれない。

ピアノバー かくれんぼ
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