集まる都市機能と生活拠点
明日へと続くわたしたちのまち
旧国鉄の貨物ヤード跡地を中心に開発が進む「あすと長町」。2013(平成25)年にスポーツ複合施設、2014(平成26)年には大型家具店や市立病院が完成し、泉中央地区と並ぶ「広域拠点」としての期待が高まっている。「明日・us(私たち)」と「都」を掛け、賑わいと発展を願い名付けられた「未来の私たちのまち」のいまを、都市整備局都市計画課の中塚祐一郎さんと志賀辰徳さんに伺った。
―開発経緯を教えてください。
長町地区は、古くから交通の要所として人や物の往来で賑わいを見せていました。昭和に入ると、旧国鉄(現在の東北本線)が開通し、コンテナの仕分けを行う貨物ヤードが駅の周辺に出来ました。以来東北最大の貨物輸送の拠点として重要な役割を担っていました。高度経済成長期を経て貨物ヤードが廃止となった後、数十ヘクタールもの広大な土地を有効活用し、新しいまちを作ろうという拠点構想への期待が高まってきていました。
土地区画整理事業の都市計画が決定したのは1995(平成7)年のことです。翌々年の1997(平成9)年には、概ねの道路割りなど、具体的な骨格が決まり、以来10数年かけて新しく道路を整備したり、鉄道高架化などの基盤整備を進めてきました。
―仙台市あるいは東北地方の中で「あすと長町」の位置づけは、どのようにありたいと考えていますか?
仙台市の都市づくりは地下鉄南北線と東西線の沿線を十文字形の都市軸と位置づけ、それぞれの地域特性を活かした機能集約型市街地を形成しようという構想が基本になっています。拠点として仙台駅を中心とした中心市街地を「都心」と、泉中央地区と長町地区を「広域拠点」と呼び、利便性が高いこれらの地区に都市機能を集約することで、継続的な発展を支える活力と魅力あふれる都市の実現を目指しています。
長町地区は、仙台都市圏南部の中心として、古くからの既存市街地と、新しい都市機能が集積するあすと長町地区の連携のもと、魅力的で賑わいのあるまちづくりを目指しているところですが、あすと長町地区においては、充実した交通結節機能と都市基盤の特性を生かし、商業・業務・住宅が複合する街並みを誘導しています。
―まちづくりのコンセプトを教えてください。
あすと長町は、「くらし・にぎわい ヒューマンスケールの新環境都市」をコンセプトとして整備が進められてきました。市民生活の質を重視した市街地形成や、市民協働を基本とする持続的なまちづくりを目標としています。
―開発は計画全体のどの段階にありますか?
道路や鉄道、インフラを整える公共的な基盤整備は事業として完了しています。今はその上に建物を建てるという段階に入っていて、民間事業者さんの事業計画が各エリアで進行中といったところでしょうか。
―新しく始まった市民活動やイベントなどはありますか?
地元の方々とまちづくりについて考えながら進めてきたこともあり、少しずつ市民活動が増えて来たように思います。長町駅の北側にある「杜の広場」では、随時イベントが開催され、多くの方でにぎわっています。
―以前と比べて街の住みやすさや利便性はどう変わりましたか?
今まで周辺に無かった機能ができて利便性は上がっていると思います。「仙台市立病院」が一昨年11月に新築移転されましたし、スーパーマーケットも数店舗新しくオープンしました。大型家具店のオープンの際に、多くの方で賑わったのも記憶に新しいところです。
また、ライブハウスも立地予定であり、文化機能の充実も期待されます。
―人口増加の見込みはありますか?
民間のマンションが増えてきており、人口は増加傾向にあります。 2015(平成27)年10月現在のあすと長町(1丁目~4丁目)の人口は1,474人、715世帯となっています。
―あすと長町の魅力ついて教えて下さい。
長町地区にはJRや地下鉄の駅が複数ありますが、まち全体が比較的コンパクトにまとまっているため、それぞれ一つ先の駅までは歩けない距離ではありません。東北本線の高架化に合わせて、JR「長町」駅と地下鉄南北線「長町」駅が近づき、乗り換えの利便性も向上しました。仙台駅へも地下鉄で約8分ということも魅力の一つです。
区役所や図書館、文化センターなど、公共施設へアクセスしやすく、スーパーマーケットや飲食店、医療施設など、暮らしに必要な施設の立地も進んでいます。
今後も、長町地区の魅力や賑わいが向上するよう、市民の方々と協働しながら、まちづくりに取り組んでいきたいと思います。
今回お話を聞いた人
仙台市都市整備局 都市計画課
中塚祐一郎さん(左)・志賀辰徳さん(右)
所在地:宮城県仙台市青葉区国分町3-7−1
電話番号:022-261-1111(仙台市役所 代表電話)
HP:http://www.city.sendai.jp
※2015(平成27)年12月実施の取材にもとづいた内容です。 記載している情報については、今後変わる場合がございます。
集まる都市機能と生活拠点
明日へと続くわたしたちのまち
所在地:宮城県仙台市青葉区国分町3-7-1
電話番号:022-261-1111
開庁時間:8:30~17:00
閉庁日:土・日曜日、祝日、年末年始(12/29~1/3)
https://www.city.sendai.jp/