相模原と橋本を“広域交流拠点”に位置づけ、 人流・物流の要所となるまちづくりを/相模原市役所 相模原駅周辺まちづくり課、シティセールス・親善交流課
相模総合補給廠の一部返還地等の早期利用や小田急多摩線の延伸に取り組む相模原駅周辺地区と、リニア中央新幹線の駅が設置される橋本駅周辺地区を一体的な広域交流拠点とするまちづくりをはじめ、大規模プロジェクトが進行中の相模原市。そのポテンシャルを生かし、50年・100年先を見据えたまちづくりを進めている。
相模原市役所の相模原駅周辺まちづくり課、シティセールス・親善交流課の担当者に、相模原市の魅力や行政施設や文化施設が集まる中央区の相模原駅周辺地区のまちづくりについて詳しくお伺いした。
――相模原市の概況などについて教えてください。
担当者Aさん:相模原市は、緑区・中央区・南区の3つの行政区で構成されています。それぞれの区に橋本(緑区)・相模原(中央区)・相模大野(南区)という中心市街地があるとともに、各区とも公園や緑地、自然環境も充実しており、バランスのとれた暮らしやすさを実現しています。
市内にはJR東日本、京王電鉄、小田急電鉄合わせて6つの鉄道路線が通り、近年は、圏央道相模原ICと相模原愛川ICが相次いで開通するなど、交通アクセスは抜群です。
具体的には、新宿までは橋本からでも相模大野からでも電車で約35〜40分でアクセスできますし、橋本からは横浜や茅ヶ崎へ、相模大野からは箱根や江の島方面へも直通で行けます。また、橋本と相模大野からは、羽田空港への空港リムジンバスが運行されていますので、お出かけの際も便利だと思います。
――相模原市が持っているポテンシャルについては、どう感じていらっしゃいますか?
担当者Aさん:本市では、相模総合補給廠の一部返還地等の早期利用や小田急多摩線の延伸に取り組む相模原駅周辺地区とリニア中央新幹線の駅が設置される橋本駅周辺地区を一体的な広域交流拠点とするまちづくりをはじめ、圏央道IC周辺における産業を中心とした新たな拠点づくり、市内交通の一層の充実を図る「新しい交通システム」の導入等、大規模プロジェクトが進行しております。
公共交通網を軸として捉えた時、リニア中央新幹線は、南信州、中部圏、近畿圏といった産業の集積地を結ぶ「産業軸」であります。また、圏央道は広域的な「物流軸」であるとともに、公的研究機関や企業の研究開発機能が集積する「研究軸」でもあります。相模原市は、この「産業軸」「物流軸」「研究軸」の交点に位置し、企業や人材が交流する上で大きなポテンシャルを持っていると言えます。
こうしたポテンシャルを最大限に生かしながら、本市が首都圏の成長を牽引し、我が国全体の活性化に貢献する都市として、一層の発展を遂げたいと考えています。
北口の新たなまちづくりでにぎわいを創出し、南口とも共有する
――駅前整備や再開発により、相模原市はどんなまちづくりを目指していますか?
担当者Bさん:相模原駅周辺地区は、市役所をはじめとする行政機関の最寄り駅であり、相模総合補給廠の一部返還地がある「駅北口地区」、南側の既存市街地がある「駅南口地区」、市役所周辺の「市役所周辺地区」の大きく3つに分けられます。中でも相模総合補給廠一部返還地のある「駅北口地区」については、買物やスポーツ、アートなど多様で広域的な交流機能を備えた新市街地の形成をコンセプトにまちづくりを進めており、これが周辺地域全体を活性化する起爆剤となって、にぎわいと活力があふれた相模原、人々から行きたいまち、住みたいまちとして選ばれる相模原になればと考えています。
先ほど橋本・相模原駅周辺の2地区を“広域交流拠点”と申し上げましたが、平成28年8月に策定した「市広域交流拠点整備計画」では、相模原駅周辺地区は「安心とゆとりのある文化・行政が集積する中枢業務拠点」、橋本駅周辺地区は「産業の活力と賑わいがあふれる交流拠点」というコンセプトのもと、隣接する両駅がそれぞれの地域特性を生かしながら相互に魅力を高め合い、1つの地区では生み出せない、幅広い世代、多様なニーズに対応しうる魅力が創造できればと考えています。
「切れ目のない子育て支援」で、住んで実感するサポートを
――子育て支援について、行政のサポート体制などについて教えてください。
担当者Aさん:本市では、誰もが安心して子どもを産み、ゆとりを持って子育てができるよう、妊娠前から産後・子育て期まで、トータルにサポートを行うために、各区に「子育て支援センター」を設置し、子育てに関する様々な相談から、保育所入所、各種手当の手続きなどを1つの窓口で行っています。
子育てにおける悩みごとは、子どもの成長に伴い変化していきます。例えば、乳幼児期の保護者が孤立しやすいと言われており、保護者同士で気軽に集い育児の悩みや不安を共有・共感できる情報交換の場や、専門の職員と相談できる機会が必要です。そこで、本市では、市内4箇所に常設の「地域の子育て広場」を設置し、乳幼児及びその保護者や妊娠中の人等が気軽に訪れ、遊んだり子育ての情報を交換したりできる場を提供しています。
また、小学校に併設・隣接しており、放課後は小学生の遊び場や居場所となる「こどもセンター」でも、同様の広場を実施しており、子育てに関わるあらゆる人が繋がり、生き生きと子育てができる環境づくりに努めています。そして、妊娠中や、子どもの成長に合わせたタイムリーな情報をメールでお届けする「さがみはら子育てきずなメール」や、電子母子健康手帳アプリ「さがプリコ」を導入し、不安になりがちな育児の心のサポートをしています。
担当者Aさん:一方、子育てにおいて経済的な悩みもあると思います。本市では、安心して妊娠期を過ごせるよう、妊婦健康診査費の助成回数を14回から16回に引き上げているほか、10月からは新生児聴覚検査費の助成を開始するとともに、子どもの医療費助成を中学3年生まで拡大しました(所得制限あり)。
また、全ての子どもと、その周りにいる大人たちが一緒に温かい時間を過ごすきっかけになるよう、今まで行っていた4か月児健康診査後の絵本の読み聞かせに加えて、8月から絵本のプレゼントも行うブックスタート事業と、新たに2歳6か月児に絵本をプレゼントするセカンドブック事業を実施するなど、子育てのサポートの拡充を進めています。
―― 子育てファミリーにおすすめの施設や場所などはありますか?
担当者Bさん:横山公園は、野球場やテニスコート、人工芝グラウンドなどを擁する運動公園で、広い樹林広場はどんぐりや落ち葉を拾ったり、お花見をしたり自然に親しめる場になっています。国体開催時に使用したさがみはらグリーンプールには25m・50m・飛び込みプールが完備されているほか、小学生から利用できるトレーニングルームもあります。
また、この市役所前の市役所さくら通りから西門交差点までの約1.6kmには約300本ものソメイヨシノが植えられており、春には見事な桜の並木道となります。「かながわの桜の名所100選」にも選ばれており、毎年4月には「相模原市民桜まつり」が開かれ、様々な催しや市民パレード、ステージイベントや絵画コンテストなども盛大に行われます。
担当者Aさん:相模川は、釣りもできる自然豊かな場所で、毎年アユ釣り客が多く訪れます。川の近くにある「相模川ふれあい科学館」では、「餌付け体験」や「ものづくりワークショップ」等、参加型のプログラムが多く、親子で楽しめる施設になっています。
子どもの宇宙への興味関心を育むJAXA施設の取組
――このほかにも中央区にはユニークな施設が多いですね。
担当者Bさん:はい。相模原駅とは少し離れますが、淵野辺公園の中には「銀河アリーナ」というアイススケート場があり(冬季のみ)、ショートトラックのオリンピック選手も育っています。大人向け・子ども向けのスケート教室や注目のカーリング教室なども開催されていて、非常に人気があります。
担当者Aさん:淵野辺公園のすぐ近くには、JAXA相模原キャンパスがあり、年に一度の特別公開の際には、市内外から1万人を超えるお客様が来場されます。また、2018(平成30)年2月にはキャンパス内に宇宙科学探査交流棟がオープンし、小惑星探査機「はやぶさ」の再突入カプセルやパラシュート、現在運用中の「はやぶさ2」実寸大模型など魅力的な展示物を間近に見学できる場として、既に多くの方が訪れています。
JAXA相模原キャンパスに隣接する相模原市立博物館は、県内最大級のドームを持つプラネタリウムもあり、JAXAと連携した企画展やイベントを開催するなど、立地の特性を活かした宇宙教育普及事業も展開されていて、こちらも特徴的な施設となっています。
――最後に相模原駅前エリアの魅力について教えてください。
担当者Bさん:相模原市は、都会過ぎず・田舎過ぎず、とても暮らしやすい街だと思います。相模原駅となりの橋本駅は、京王相模原線の始発駅なので、都心への通勤通学も座っていくことが出来ます。
また、この市役所通りなどをみてもわかるように、平坦で歩道が広く、ベビーカーを押していても、自転車に乗っていても安心ですね。そして街路樹が整備されているので、道を歩いているだけで一年中季節を感じられますし、公園も多いので子育てするには最適な街だと思います。
相模原市役所としても、50年先・100年先のことを見据えたまちづくりに取り組んでいますので、2世代・3世代に渡って長く住み続けていただきたいです。
相模原市役所
相模原駅周辺まちづくり課
シティセールス・親善交流課
所在地 :神奈川県相模原市中央区中央2-11-15
電話番号:042-754-1111
URL:http://www.city.sagamihara.kanagawa.jp/
※この情報は2018(平成30)年11月時点のものです。
相模原と橋本を“広域交流拠点”に位置づけ、 人流・物流の要所となるまちづくりを/相模原市役所 相模原駅周辺まちづくり課、シティセールス・親善交流課
所在地:神奈川県相模原市中央区中央2-11-15
電話番号:042-754-1111
https://www.city.sagamihara.kanagawa.jp/