市役所の皆さんインタビュー

“ファミリーフレンドリー”な市を目指す/船橋市役所


JR総武線、武蔵野線、京葉線、東武アーバンパークライン(野田線)、京成線、新京成線、北総線、東西線、東葉高速線の9路線が通り首都圏への通勤にも便利な船橋市。ついその利便性に目が行きがちだが、実は子育て世帯にやさしい政策やサービスが用意されたファミリーフレンドリーな街。きめ細かく、かつ手厚い子育てサポートの内容を市役所の皆さんにお伺いした。

ナビサイト・メール配信・冊子の三拍子できめ細かく届ける育児情報

――船橋市の概要や子育て支援の取り組みについて大枠を教えてください。

東京へのアクセスも便利な本市は、現在63万人の市民が暮らし、千葉市に次いで県内2番目に人口が多い都市です。新たなまちづくりも進んでおり、現在も人口は増加傾向にあります。小さなお子さんを迎える、もしくはお子さんのいるファミリー層も多く、市としても子育て支援に特に力を入れています。子育てに関するサポートは担当部署が細かく分かれていることもありますが、部署を超えて連携を密に取っています。特に引っ越し後すぐに妊娠されるケースなどは、周囲に知り合いもいない中で不安を感じる妊婦さんも多いので、母子健康手帳交付時にきめ細やかな対応を心がけています。

――「ふなっこナビ」は子育て情報がまとめられていて分かりやすいサービスですね。

ありがとうございます。2015(平成27)年、「子ども・子育て支援新制度」がスタートしたことをきっかけに、子育て家庭の方々が必要な情報に簡単にたどり着けるよう、市のホームページ内に新たに開設した子育て情報専門サイトです。市の組織や制度からではなく子どもの年齢やテーマ別に、イベント情報やお役立ち情報を簡単に検索できるように、という思いで作りました。「ふと疑問に思ったことを素早く調べられる」「ちょっとした知りたいことがわかる」といった皆さんの安心につながるサイトを目指しています。

船橋市の子育て情報がまとめられた情報サイト「ふなっこナビ」
船橋市の子育て情報がまとめられた情報サイト「ふなっこナビ」

ふなっこナビは、「子育てガイド」「子育てマップ」「イベント情報」の3つから成り立っており、「子育てガイド」はテーマ別・子どもの年齢別に必要な情報や受けられるサービスが掲載されています。「子育てマップ」は市内の幼稚園・保育園、子育て支援センターなどの場所が一目で分かるように地図で表示、「イベント情報」では市の各施設が実施している事業の他、育児サークルや子育てサロンの開催日などの情報を掲載しています。「営業活動でないこと」「子育てに関するイベントであること」などの基準を満たしていれば、市以外のイベント告知も可能で、より新鮮でリアルな情報がお知らせできるコーナーです。詳しくは子ども政策課(TEL:047-436-2111<代表>)までお問い合わせください。

市内の子育て施設の場所が一目でわかる「子育てマップ」
市内の子育て施設の場所が一目でわかる「子育てマップ」

――ふなっこメールというメール配信サービスもあるのですね?

はい。こちらは月に4回、子育てに関する情報を登録者の方々にメール配信するサービスで、1日と15日に発行する『広報ふなばし』から子育て情報をピックアップして2回配信し、10日と25日には市の専門職員である保育士や看護師などから子育てに関するワンポイントアドバイス、豆知識をまとめたコラムをお送りしています。広報紙からの抜粋は保育園の手続き方法、楽しいイベント情報、児童手当の申請のことなど市からのお知らせを中心に、コラムではお子さんの年齢別や季節ごとに気になる話題などを提供しています。テーマやタイトルによってアクセス数が全然違うので、できるだけ多くの方に見ていただけるよう、毎回の話題選びやメールタイトルのつけ方には一番気を配ります。
現在4,339名の登録があり、子育て中のお父様・お母様はもちろん、妊婦さんからおじい様・おばあ様まで幅広い皆様のお役に立ったらいいなと思いながら配信しています。

――このほかにも『ふなばし子育てナビゲーション』という冊子も発行されているんですね?

これは年に1回発行している市の子育てに関する情報を全て盛り込んだ冊子で、今年で14冊目になります。今年は船橋市制80周年ということで、それを記念して80名の市内在住のお子さんの顔で表紙を飾りました。
妊娠期間から利用できる行政支援・サービスの内容、保育園や幼稚園などの情報、赤ちゃんや子ども連れで遊びに行きやすいお出かけスポット、バリアフリー情報満載の街歩きマップなど、みっちりと詰まった市内情報はもちろん、子どもの月齢・年齢別にどんなサービスが受けられるのかの早見表や、発達段階で気をつけるべき事故予防ポイント、祖父母向けの孫育てナビなどコラムページも充実させています。特に裏表紙の「救急・災害メモ」は、救急車を呼ぶときに伝えることをまとめたメモや、「いつの何時に子どもに熱が出たらどこに連絡すべきか」が一目でわかる表が掲載されていて、いざというときにスマートフォンなどで調べなくてもすぐに分かるような工夫を凝らしています。実際に「何を見たらいいのか…と思ったときに開いたら、知りたいことが載っていた」という声をいただいており、励みにもなっています。

「ふなっこナビ」もありますが、やはり書き込みもでき手に持っていられる紙の冊子が良いという声も多く、「子育て情報なら何でも載っている」という本が一冊家にある安心感・心強さを持っていただきたいと、毎年入稿前は職員総出で頑張って発行しています。

インタビューに答えた担当職員 ~「ふなばし子育てナビゲーション」、施設紹介リーフレットを手に
インタビューに答えた担当職員 ~「ふなばし子育てナビゲーション」、施設紹介リーフレットを手に

「子連れで遊びに行ける場」も各地区で充実!

――船橋市内には「児童ホーム」が20箇所と充実していますが、どんな施設なのでしょうか?

一般には「児童館」と呼ばれている場所で、0歳~18歳未満のお子さんとその保護者が利用できる施設です。午前中~お昼過ぎ頃までは乳幼児親子が、夕方からは小学生が中心になって利用しています。全ての児童ホームに保育士がおりますので、お子さんに関することをいつでも気軽に相談ができます。

東武アーバンパークライン「塚田」駅付近にある「塚田児童ホーム」
東武アーバンパークライン「塚田」駅付近にある「塚田児童ホーム」

乳幼児親子を対象に、手遊びや体操など年齢別プログラムを毎月開催しています。幼い子どもを持つママさんたちの交流の場、ママ友づくりの場としても役立っているようです。また小学生にはドッジボール大会や夏休みの工作教室、季節の行事など、それぞれの年齢で楽しめるイベントなどを現場で企画し運営しています。児童ホームが近くにない地域へは児童ホーム職員がおもちゃや絵本を持って訪れ、公民館を会場に「巡回児童ホーム」を開き近隣の乳幼児親子や小学生に利用していただいてます。

――子育て支援センターも2箇所あるんですね。

市内2箇所(南本町・高根台)にある子育て支援センターは、就学前のお子さんとその保護者が利用できる施設です。全身を使う遊び、指先を使う遊び、絵本に親しむ、など各々にテーマを持たせた部屋があり、経験豊かな保育士、看護師、栄養士、心理発達相談員が常駐しているので、保護者の方々が思い思いに子どもと遊びながら気軽に子育ての質問をしたり、相談をしたりしています。
子育て支援センターは自由に来て遊べる場所なのですが、親子で楽しめるわらべうた遊びやふれあい遊びの時間を設けたり、試食ができる離乳食講座や消防士による乳幼児の救急法、パパ向けやプレママ向け、イヤイヤ期の乗り越え方などさまざまなテーマの講座の開催や保護者向けリフレッシュイベントも行っています。駐車場も10台ほど用意していますので、遠方からでも来所いただけます。

「南本町の子育て支援センター」の様子
「南本町の子育て支援センター」の様子

――これ以外にも船橋市独自の子育て支援はありますか?

母子健康手帳を交付する際は必ず保健師等の専門職が妊婦さんに直接お会いして、現在の体調や妊娠出産、育児に向けた準備や心配事などをお聴きしています。そして船橋市独自で作成した「妊娠・出産支援プラン」を活用し、お住まいの地区の担当保健師の名前や出産予定日に合わせたスケジュールを記入してその方専用のプランを作ってお渡ししています。

また、母子保健、子育て支援の部署を超えた連携にも力を入れています。例えば市役所の母子健康手帳交付コーナーでは、子育て支援コーディネーターが保健師と一緒に対応します。「上のお子さんがいらっしゃるのか」「仕事復帰のタイミングをどう考えていらっしゃるか」など状況をお聴きして、その方に合った情報やサービスをきめ細かくご案内しています。
母子健康手帳を受け取るときが、市役所との初めての接点という方も少なくありませんので、ハードルが高くならないように、より身近に感じていただけるよう心がけています。

母子健康手帳交付コーナーにて~保健師と子育て支援コーディネーター、手元には「妊娠・出産支援プラン」
母子健康手帳交付コーナーにて~保健師と子育て支援コーディネーター、手元には「妊娠・出産支援プラン」

――これから船橋市にお住まいになる方にメッセージをお願いします。

船橋市には、市南部の海沿いに潮干狩りも楽しめる「ふなばし三番瀬海浜公園」、北部に世界最大級の旅行口コミサイト「トリップアドバイザー」2015(平成27)年「日本のテーマパーク」において、ディズニーランド・ディズニーシーに次いで3位にランクインした「ふなばしアンデルセン公園」もあり、様々な顔を持つ楽しい市です。利便性が注目される船橋ですが、住みやすく、子育て家庭にもやさしいまちです。「市役所」というと少し取っ付きにくく感じるかもしれませんが、近年、子育てに関する制度は年々変わりますし複雑になっていますので、「こんなこと…」などと思わず、何か疑問や不安を感じたらお気軽にご連絡いただければと思います。できる限り分かりやすく丁寧にご説明差し上げます!

自然豊かな「ふなばしアンデルセン公園」
自然豊かな「ふなばしアンデルセン公園」

船橋市役所
船橋市役所

船橋市役所

健康福祉局 子育て支援部 地域子育て支援課
地域子育て支援係長 山本さん、地域児童施設係長 笹本さん、主事 杉野さん、木内さん、三浦さん
子ども政策課 総務企画係長 高本さん
所在地:船橋市湊町2-10-25
電話番号:047-436-2111(代表番号)
URL:http://www.city.funabashi.lg.jp/
※この情報は2017(平成29)年9月時点のものです。

“ファミリーフレンドリー”な市を目指す/船橋市役所
所在地:千葉県船橋市湊町2-10-25 
電話番号:047-436-2111
開庁時間:9:00~17:00
閉庁日:土・日曜日、祝日、年末年始(12/29~1/3)
https://www.city.funabashi.lg.jp/