確かな学力と豊かな心を育む、守谷市の教育環境とは/守谷市教育委員会指導室 指導主事 鈴木優子さん
近年進む街の開発により人口も増加している守谷市。住環境の良さや子育て環境の良さも魅力的な同市では、教育環境の整備を積極的に行っている。今回は、守谷市教育委員会指導室 指導主事の鈴木優子さんに守谷市の教育環境づくりについて、話を伺った。
外国語教育、情報教育、道徳教育を柱により良い教育環境づくりを行う
――指導室では、どのようなサービスを担当しているのでしょうか。
鈴木さん:守谷市教育委員会指導室では、市立小学校9校、中学校4校の教育指導を行っています。主に学校を訪問して先生や子ども達の様子を見て様々な指導をしています。また、市の重点事業等に係る各種委員会の開催や現職教員の研修、親御さんやお子さんの悩み相談に応じる「守谷市総合教育支援センター」との連携業務などを行っています。2016(平成28)年度は福島県西郷村や静岡県御殿場市、千葉県袖ケ浦市等他県からも本市の一貫教育に関心を寄せて頂いております。実際に小学校や中学校の授業の様子,教員の指導力を参観して頂きました。
――市の教育の重点事業とは何でしょうか。
鈴木さん:本市では外国語教育、情報教育、道徳教育の3つの柱に重点を置いています。外国語教育は、小学校低学年から週一回英語の授業を取り入れています。イングリッシュルームを使って、ALT(外国語指導助手)の先生が各校一人常駐して週1回1時間は必ず英語に触れることができるのが特徴です。英語を使って話す・聞くというコミュニケーション能力が自然に身につく環境づくりをしています。また、情報教育は、市内の学校の教室全てに電子黒板の常設、タブレット端末を使ったICT機器活用による授業など新しい時代に対応した教育の推進を行っています。道徳教育では,子供たちがよりよい生き方について考えを深めることができるような道徳授業を目指し,実践的な研修を充実させています。また,自分や周りの人たちの心を豊かにする「ほんの少しの心遣い」について学校・家庭・地域で考え,実践していく「守谷しぐさ」も大切にしています。「確かな学力」を支えるのは「心の教育」です。守谷市では豊かな心を育む教育を推進しています。
――守谷市の教育目標について教えてください。
鈴木さん:市では「新しい時代をたくましく生きぬく人づくり」を目指して、2013(平成25)年度から「守谷中学校区」「御所ケ丘中学校区」「愛宕中学校区」「けやき台中学校区」の4つの中学校区のそれぞれの特色を出しながら、児童生徒に確かな学力・豊かな心・健やかな体を育み、将来国際社会で活躍できる人材育成を目指して保幼小中高一貫教育を推進しています。「きらめきプロジェクト」はその総称になります。「きらめきプロジェクト」は「きらめきスキル」と「きらめきアクション」の二つで構成されていまして、「きらめきスキル」は「生涯にわたって学び続ける力」「ともによりよく生きる力」「英語で話せる力」「情報を活用できる力」の4つの力になります。また、「きらめきアクション」では各中学校区の地域人材や児童生徒を生かして特色ある活動を展開しています。小学生が中学校で授業や部活動の体験をする「小・中交流教室」や、小学生と中学生が一緒にあいさつ運動を実施する「あいさつ運動の推進」、中学生が制作した美術・技術・家庭科の作品等を小学校に展示する「小中作品交流」など、交流活動を通して望ましい人間関係、自己有用感、夢や希望をもって生きようとする態度をはぐくんでいきます。
“次もやってみたい”と感じられる、ユニークな「提案授業」を実施
――定期的に学校訪問を実施されているとお聞きしました。
鈴木さん:各ご家庭の教育や学校の先生の頑張りで、守谷市の小中学生の学力は全国的に見ても高い水準にあります。しかしながら、市ではその状況に甘んじることなく、子ども達の高い可能性をもっと伸ばしていこうということで,教育委員会は授業力・指導力の向上を目指すための学校訪問を行っています。今年度は学校訪問を充実させていくために,各校に「提案授業」の実施をお願いしています。
鈴木さん:具体的な例をあげますと、「守谷市立黒内小学校」のSkypeを使った授業は画期的でした。5年生がSkypeを用いて中学校1年生の教室と繋ぎ、英語で会話をする外国語の授業を行いました。自分たちが学んだ英語が通じるのか等、お互いの表情を見ながらリアルタイムに会話をして実践して学ぶことができていました。また、小学校2年生の生活科で「まち探検」という学習があるのですが、田園風景が広がる大野地区と駅前周辺の黒内地区では、同じ「まち探検」をしても気づくことが違うだろう、それを同じ学校区で共有するにはどうしたら良いか?ということでタブレット端末とSkypeを使って両地区を繋いで情報交換をした授業も素晴らしかったですね。市の環境整備を生かして学びの質を高める授業を展開していて、「提案授業」の大きな成果だったと思います。みんなが感動して、次もやってみたいと感じる授業づくりに先生も一生懸命でしたよ。授業が変わると先生も変わりますし子ども達も変わるんだなあと実感しました。先生も子どもたちもとてもいい表情で授業に取り組んでいるのが印象的でしたね。
地域全体で一体感のある教育環境づくりを進める
――保護者や住民の方々からの声はいかがですか。
鈴木さん:市では小学校入学時に、家庭学習の目安や方法が記載された「家庭学習のてびき」を配付しています。親御さんからもちゃんと学習しているかチェックしてコメントを書いていただくようにもなっていますので、学校と家庭との間での家庭学習についての連絡帳にもなっていて大変好評ですよ。また,御所ケ丘中学校区ではリオパラリンピックで活躍した辻沙絵さんを迎えての人権講演会を行いまして、一校ではなく中学校区全体で開催して児童生徒だけでなく,保護者や地域の方々もお招きしました。その他、小中学校の各種行事への相互参加を促して連携を深め、地域全体で一体感のある環境づくりを進めていることが、人と人とのつながりができて生活していく上での安心感につながります。保護者や地域の方々からも大変好評ですよ。
ひとの暖かさやつながりを感じられる住みやすい街
――最後に、守谷市に転入を考えている方にメッセージをお願い致します。
鈴木さん:守谷市は、学習や学校環境など全国に誇れるものがたくさんあります。新しく引っ越しなどで守谷市に住まわれる方には、地域住民の暖かさやつながりを感じることができる住みやすい街だと思います。子育て支援など行政の万全のサポートもありますので安心して住むことができます。公園や病院も多くあり子育て環境も素晴らしいと思います。住環境は、つくばエクスプレスの開業で都心へも約30分でアクセスできて通勤・通学にも便利です。都心に出なくても守谷市内はもちろん、つくば市、千葉県柏市など近隣にもショッピングを楽しめる施設が沢山あります。
鈴木さん:守谷市は生活に必要なものは何でも揃う便利な街です。中心地を少し離れると昔ながらの自然が多く残されていて、とても美しい街づくりですね。私は、アサヒビール茨城工場の屋上から見た、守谷市の風景が一番好きですね!近代的な街並も眺めつつ、手前には自然が色濃く残されている風景を一望できてオススメです。住みよい街づくりをすすめていることが分かります。ぜひ魅力あふれる守谷市へお越しください。お待ちしています。
今回、話を聞いた人
守谷市教育委員会指導室 指導主事 鈴木優子さん
所在地:茨城県守谷市大柏950-1(守谷市役所)
TEL :0297-45-1111(代表)
URL:http://www.city.moriya.ibaraki.jp/index.html
※この情報は2016(平成28)年12月時点のものです。
確かな学力と豊かな心を育む、守谷市の教育環境とは/守谷市教育委員会指導室 指導主事 鈴木優子さん
所在地:茨城県守谷市大柏950-1
電話番号:0297-45-1111
開庁時間:8:30~17:15(日曜日は諸証明発行業務のみで12:00~13:00に昼休みあり)
休庁日:土曜日、祝日、年末年始
https://www.city.moriya.ibaraki.jp/