独自の施策で手厚い子育てサポートを実施する/栗東市役所 太田課長 藤井係長
栗東市と言えば「馬のまち」として多くの人から知られている。また古くからの交通の要所でもあり、近代においても高速道路のインターチェンジ開通からは様々な会社の工場などが進出し、豊かな街の基盤ともなっている。住みやすさにおいても人気が高く、全国的にも高い出生率は街の豊かさを象徴している。そんな栗東市の子育て環境を、子ども・健康部・子育て応援課の太田課長と藤井係長にうかがった。
歴史・自然・文化・交通 すべてが詰まった“全部入り”の好環境
――栗東市の街の特徴や様子をお教えください
太田課長:栗東市は西側半分が平地で東側半分が山という特性があります。また東海道・中山道が通り、昔から交通の要所であったという側面もあります。さらに1991(平成3)年には「栗東」駅も完成し、新しい街の顔として整備されてきました。その結果、自然・交通・住環境というバランスの整った街へと発展してきました。
子育て環境も負けていない!小学校区単位の手厚い施設整備
――栗東市の子育て環境についてお教えください
太田課長:栗東市では、以前から子育てにも関連する街づくりのひとつの在り方として、ひとつの小学校の通学区域を「小学校区」という単位でまとめており、各小学校区に幼稚園、保育園、公民館、児童館、学童保育所をそれぞれ整備しています。現在9つの小学校区がありますが、それぞれの小学校区に児童館もあるというのが栗東市の特徴です。他の市町村などでは代表的な大きな児童館がどこかにあるというのが普通だと思いますが、栗東市のように各小学校区単位でそれぞれに児童館があるというのはなかなか珍しいケースだと言えます。また、児童館のなかに「子育て支援センター」の機能を持ち合わせた施設が公立で3か所、法人の保育園で1か所あります。土曜日にも開館しているのは、普段会社勤めのお父さんが子どもと触れ合う機会を作ってもらうということも狙っています。住みよい街の環境と子育てしやすい環境が合わさった結果が、近年栗東市が人気の街として注目を浴びるようになった要因かと考えています。栗東市の出生率は“2.16”という数字が出ておりまして、これは全国的に見ても特に高いものになります。
――その理由として考えられるのはなんでしょうか?
太田課長:増加施策のようなものを特に行っているわけではありませんが、お手頃な価格でマイホームが持ちやすいこと、新しい賃貸住宅なども多いことなど、居住地としての魅力が高いことに加えて、先ほど申したような、交通の便の良さ、自然の豊かさなどが影響しているのかなと思います。
――最近よく言われる、いい意味での“トカイナカ”を実践しているということですね?
太田課長:栗東市に住んでいて何が不便か、と考えても特にこれが不便という要素が見当たらないんです。栗東というと大阪などにお住まいの方は遠いところというイメージをお持ちの方が多いですが、車で高速を使えば約1時間ですし、JRの在来線だと京都まで約28分でアクセスできてしまいます。
国に先駆けて行ってきた幼保連携の「幼児園」
――出生率の増加に伴って教育環境や保育環境に変化はありましたか?
太田課長:人口の増加に伴って小学校や保育施設の整備は順次行ってきました。例えば小学校の増築などもそうですね。
――栗東市独自の子育て支援施策にはどういったことがありますか?
太田課長:栗東市では、もともと小学校区単位で幼稚園や児童館の整備を行ってきたという他の市町になかったところを推し進めてきましたので、そうした部分が現況ともマッチしていますので、引き続き推進しているところです。また、現在、国の施策として認定こども園も奨励されていますが、栗東市では2003(平成15)年度より「幼児園」という形で、実質的に現在の認定こども園と同じ考え方を、国の施策に先駆けて独自で行ってきました。
――国に先駆けて実行されたというのは大変な事だったのではないですか?
太田課長:開始した当時の担当からはいろいろ大変だったと聞いておりますし、準備にも何年も掛かっていたようです。幼稚園と保育園で担当する課も違いましたから、どういう指示系統で物事を進めていくか、という壁もあったようです。そこで栗東市では幼児課という課を作り、幼児課を中心として幼児園の業務を進めるようにしました。現在でも幼児課は継続しています。
――幼児園と認定こども園の違いはあるのでしょうか?
藤井係長:認定こども園の指定を受けるには取り組まなければいけない要素があるのですが、幼児園をそのままですと、この指定を受けることができません。今後は認定こども園の指定に向けて取り組んでいくことが課題になるかと思います。
――その他で栗東市が子育てで力をいれていることはありますか?
太田課長:市民憲章で「緑と文化の街」とうたっており、市民の文化的な活動を応援しています。栗東芸術文化会館「SAKIRA」は全国的に見ても立派な設備を整えたホールですし、子どもたちが参加できる様々な文化・芸術のイベントも活発に行われています。舞台に出演するだけでなく舞台裏や演出を学べる「スタッフコース」のイベントなど、なかなか体験できないユニークな催し物も多く、すぐに定員枠が埋まってしまうほどの人気があります。市民憲章に恥じないハードとソフト、両面の充実も栗東市の特徴のひとつといえるかと思います。
――最後に、栗東エリアの魅力について教えてください
太田課長:いわゆるニュータウンのような新しい人だけの新しい街ではなく、東海道・中山道と歴史と文化の遺産や雰囲気も残した街であり、自然と触れ合ったり文化と触れ合うことが、近くで体験できるバランスの取れた住みよい街であると思っています。
藤井係長:栗東市周辺でお住まいの方は京都や大阪に通勤される方も多くいらっしゃいますが、そうしたところへも車や電車で一時間圏内で行けるということが魅力かなと思います。近畿地方の端っこというイメージも強いかと思いますが、不便なところではなく魅力の詰まった街なんだということを知ってもらえたら嬉しいです。
栗東市役所 子ども・健康部・子育て応援課
太田課長
藤井係長
所在地:滋賀県栗東市安養寺一丁目13番33号
電話番号:077-553-1234
URL:http://www.city.ritto.lg.jp/index.html
※この情報は2017(平成29)年11月時点のものです。
独自の施策で手厚い子育てサポートを実施する/栗東市役所 太田課長 藤井係長
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