勉強や部活動、地域交流に意欲的に取り組める環境づくりに励む/川崎市立宮崎中学校 校長 田中真理子先生
東急田園都市線「梶が谷」駅と「宮崎台」駅の間の高台に建つ「川崎市立宮崎中学校」は、緑豊かで良好な学習環境に恵まれた中学校だ。1947(昭和22)年開校という伝統校としても知られ、長い間地域の人々に愛されてきた。校長を務める田中真理子先生に学校の概要と特色についてお話を伺った。
川崎市内有数の大規模校で70周年という歴史を誇る
―川崎市内でも規模が大きい中学校だそうですね。
今年度、本校では各学年8クラスずつになりました。「川崎市立宮前平中学校」のように1学年で10クラスある学校もありますが、川崎市立の中学校でも大規模校といえるでしょう。
これだけ多くの生徒が通っていますから、生徒同士、よい刺激になると思いますし、友人関係を築くにしても、適度な距離感を保てる規模だと思います。
―長い歴史がある学校と聞きました。
本校は今年で70周年目を迎え、川崎市内では他に15校が今年70周年目を迎えます。これだけの歴史がある学校ですから、「宮崎中学校」に通っていた生徒が親となり、今は孫が通っているという方もいらっしゃいます。地域の方の学校への愛着も強く、70周年の祝賀会は地域の方々の協力を得て開くことになりました。
―校舎のデザインも特徴がありますね。
本校は全面改築の設計がされたのが、ちょうどバブル期で、全体的に余裕がある構造になっています。正面玄関は曲線のデザインになっていますし、吹き抜けの横には「語らいの広場」というオープンスペースがあります。ここは文化祭の時に展示スペースとしても活用しています。廊下も広く、2階が3年、3階が2年、4階が1年と学年ごとにワンフロアにまとまっていますので使いやすいのです。教室の横にも多目的に使えるスペースがあり、学年集会などで利用しています。
3年間通ってよかったという教育を心がけたい
―どのような教育を目指しているのでしょうか。
本校の「理想を高め、自主自律ある人間の育成」、「勤労を尊び、実践力のある人間の育成」、「豊かな情操を身につけた人間の育成」、「互いの人権を尊重し合える民主的人間の育成」、「国際的な視野に立ち、互いの文化を尊重できる人間の育成」という教育方針は開校時から掲げている伝統のものです。
現在は、この教育方針を実現するため、「授業力の向上を目指す」、「心を育てる教育の実践」、「安全・危機管理意識の向上」を長期目標として、毎日の教育に磨きをかけています。
本校は家庭の勉強に対する意識が高いエリアにあり、自分から学びたいという意欲がある生徒が通ってくるという特徴があります。私も授業中に校内を巡回していますが、どのクラスでも熱心に勉強しています。ですから、先生方には「生徒の熱意に応えられる授業を心がけてください」といつも伝えています。基礎・基本をしっかり学び、3年間を「宮崎中学校」で過ごせてよかったと思ってほしいですね。
―心を育てる教育について教えてください。
“教育は人”と言います。教師が思いやりを持ってやさしい言葉かけをしていくことが重要だと考えています。子どもに寄り添い、やさしい言葉をかけるためには、教師自身が幸せを感じ、気持ちを安定させていなくてはいけません。私も校長として、校内にいるときはなるべく職員室にいて、やさしい言葉で先生方に声掛けをするよう心掛けています。教師一丸となって、「チーム宮崎」として、子どもたちに接しています。
―学校に伺って、明るい生徒が多いという印象を受けました。
そうですね。本校は素直で明るい生徒が多いです。生徒と教師の関係も良好だと思います。生徒は笑顔であいさつしてくれますし、一生懸命勉強していますから、そのような姿を見る度に感動します。地域の方々にお褒めの言葉をいただくこともあり、宮崎中学校の校長に就いていて誇らしいと感じます。
部活動や行事も盛ん
―実績を誇る部活動も多いようですね。
本校ではどの部も活動が盛んで、成果を出しています。例えば、水泳部は今年も全国大会に出場しますし、卓球部は関東大会、吹奏楽部は県大会に出ます。
ただ、時代の流れもありますし、生徒には学校だけでなく地域に目を向けてほしいという思いもあります。そのため、本校では大会前を除いて、土日どちらかはできる限り部活動を休みにして、家庭で過ごして欲しいと思います。
―体育祭も盛り上がると聞きました。
本校の体育祭は8クラスが各学年2クラスずつ4色に分かれて競い合います。6クラスの生徒をまとめる3年生はかなり大変だと思いますが、毎年よく頑張っています。
体育祭ではひまわりの種を入れた風船を飛ばすことも長年の伝統になっています。相模原や横須賀など遠方からも「種を植えたらきれいな花が咲きました」、「ひまわり畑になりました」といったお手紙をいただいています。
―地域の方とのイベントもあるそうですね。
毎年11月3日に「宮中フェスタ・あったか祭」という行事があります。これは地域の方々が主体となって企画するイベントで、本校は場所を提供する形になります。出店があったり、体育館ではダンスなどの発表があったり、内容はかなり幅広く、毎年大いに盛り上がります。この日は生徒たちも私服で学校に来て、ボランティアとして運営に当たったり、催しを楽しんだりしています。
緑豊かで暮らしやすい街
―宮前平~宮崎台エリアの魅力について教えてください。
ここは緑が多く、環境も穏やかで過ごしやすいですね。また、治安もよく、スーパーマーケットも揃っていて買い物も便利です。坂道があるのは事実ですが、宮前区は長寿の街として知られているように、これが健康によいのではないかと思います。
今回、話を聞いた人
川崎市立宮崎中学校
校長 田中 真理子 先生
住所:神奈川県川崎市宮前区宮崎107
電話番号:044-866-3372
URL:http://www.keins.city.kawasaki.jp/3/ke302901/
※この情報は2016(平成28)年8月時点のものです。
勉強や部活動、地域交流に意欲的に取り組める環境づくりに励む/川崎市立宮崎中学校 校長 田中真理子先生
所在地:神奈川県川崎市宮前区宮崎107
電話番号:044-866-3372
http://www.keins.city.kawasaki.jp/school..