広いお庭での外遊びが活動の基本/千葉市立真砂第三保育所 所長 原田留美子先生 


千葉市立真砂第三保育所
所長 原田留美子 先生

広いお庭での外遊びが活動の基本


食育やお散歩も充実した認可保育所

真砂五丁目周辺は、徒歩圏内に複数の認可保育所や幼稚園があり、子育て環境に恵まれたエリア。中でも「千葉市立真砂第三保育所」は広々とした所庭が特長の市立認可保育所で、子どもたちは1日の大半を屋外でのびのびと過ごしている。食育や地域活動などにも熱心というこちらの保育所で、今回は所長の原田留美子先生に地域の魅力も含めてお話を伺った。

「真砂第三保育所」とはどのような施設なのでしょうか。

千葉市立真砂第三保育所教室
千葉市立真砂第三保育所教室

開所は1975(昭和50)年で、美浜区では比較的古い公立保育所です。園舎は2階建てで、3歳未満児が4クラス、3歳以上児が3クラスあります。随時変更はありますが、今は135名のお子さんをお預かりしています。平常保育は7時から18時まで、延長保育は18時から19時までです。

保育方針についてお聞かせください。

千葉市立真砂第三保育所ひよこぐみ
千葉市立真砂第三保育所ひよこぐみ

千葉市の保育指標である「太陽の子を育てる」と、保育目標である「豊かな心と創造力を培い未来を拓くたくましい子どもを育てる」を基本に、地域性や実際の子どもたちの姿をふまえた重点施策を立てて取り組んでいます。施策の一つめは、まず子どもの気持ちを受け止めて情緒の安定を図ること。その際、子どもの生活を保育所だけで考えるのではなく、「早起きして寝不足なのかな」など、24時間を視野に入れて対応するように心がけています。

千葉市立真砂第三保育所 外遊び
千葉市立真砂第三保育所 外遊び

また、年齢や興味に合わせて、遊びの面でもできるだけいろいろな経験をさせてあげるようにしています。そのため、毎日クラスごとに職員がその日の保育活動を振り返り、気になる子どもや成長したなと思うことなどの情報を共有して次に生かしています。
3歳以上児のクラスはすべて縦割りなので、普段から3~5歳児が一緒に過ごしています。大きい子が小さい子の面倒を見て、小さい子は大きい子の遊んでいる姿を見て育つので、異年齢交流がお互いにいい作用をしているかなと思います。

毎日の食事にも力を入れていらっしゃるそうですね。

千葉市立真砂第三保育所 給食室
千葉市立真砂第三保育所 給食室

給食室を備えているので、食事とおやつは保育所内で作っています。長い時間お子さんをお預かりすることも多いので、ご飯ものなど腹持ちのいい食事、それから手作りゼリーやケーキなども出しています。栄養士とも密に話し合いをしながら、離乳食を月齢でどんどん進めるのではなく、食べ具合を見ながら進めるという風に、子どもの成長に合わせた内容にしています。

千葉市立真砂第三保育所 畑
千葉市立真砂第三保育所 畑

食育という面では、所庭の畑に子どもたちと野菜を植え、それを育てて収穫したものを一緒に給食室へ運んで調理してもらっています。つい最近もブロッコリーを収穫し、ジャガイモを植えたばかりです。この間は畑で育てたコーンを干して、「ポップコーンパーティ」を企画したんです。何種類も味が違うポップコーンを用意して、いつもと違う雰囲気を楽しみました。

所庭がとても広いですが、屋外活動についてはいかがですか?

千葉市立真砂第三保育所 外遊び
千葉市立真砂第三保育所 外遊び

午前中、そして夕方のおやつの後など、外遊びが活動の基本と言えるぐらい、子どもたちは本当によく外へ出ていますね。所庭がすごく広いので、すべての子どもが外に出て遊べますし、いろいろな遊びができます。自由に活動してもらったり、年齢や必要に応じて遊具を使ったりもしますが、基本的には一人ひとりの興味のある遊びを大事にしています。子どもは外で遊ぶことによって得るものがたくさんあると思います。特に小さい年齢の子どもたちには探索活動を大切にして、子どもの示す欲求に大人が適切に対応するようにしています。

千葉市立真砂第三保育所散歩
千葉市立真砂第三保育所散歩
 

周辺が公園に恵まれているので、散歩にもよく出かけます。この辺りは交通量が少なく、歩道もきちんと整備されているので散歩も行きやすいんです。4~5歳児は日常の活動で近くの海へも出かけます。少し距離があるので年に数回ほどですが、貝殻を拾ってきたりしますよ。

特長のある行事やカリキュラムはありますか?

千葉市立真砂第三保育所 パセリ
千葉市立真砂第三保育所 パセリ

3歳未満までは完全給食で、3歳以上になるとご飯だけ持ってきてもらっているのですが、年に2回ほど3歳以上の子どもたちにも完全給食の日を設けています。先日はカレーバイキング風にして、キーマカレーとチキンカレーの2種類から好きな方を選んで食べてもらいました。また、3歳以上の子どもが遠足に行く時は、お弁当を持っていきます。いつもの公園でも、お弁当を広げて食べるというだけで子どもたちの気持ちが全然違ってきますよ。先ほどのポップコーンパーティもそうですが、当保育所ではこうした楽しい行事に力を入れています。

「親子ふれあいデー」について教えてください。

千葉市立真砂第三保育所 教室
千葉市立真砂第三保育所 教室

保護者とお子さんが親子で一緒に遊んで楽しんでもらう日で、3歳未満児・3歳以上児それぞれ年に3回ずつ実施しています。毎日のお便りで知らせても、保護者には実際の保育の様子はイメージしにくいものです。そこで、手遊びなど保育所で普段行っている遊びを通して親子に触れ合ってもらい、保護者にここでの保育を知っていただこうという趣旨です。給食の時間には試食をしてもらい、給食の味を知っていただく機会にもなっています。参加率はほぼ100%で、保護者の皆さんにも喜んでいただけているのではないかと思います。

親御さんの子育ての悩みや相談事などに対しては、
どのようにフォローされていますか?

千葉市立真砂第三保育所 ベッド
千葉市立真砂第三保育所 ベッド

毎日お便り帳をやりとりし、日頃困っていることを書いてくださった親御さんとは、送り迎えの時などにできるだけ早く直接話をするようにしています。その際、一方的にこうした方がいいと言うのではなく、まずは保護者の思いや話を聞くことを大事にしています。働いている親御さんばかりですので、毎日は会えないのですが、会えた時にはその日あったことなどを一言添えるように心がけていますね。

地域との関わりや活動にも積極的に取り組まれているそうですね。

千葉市立真砂第三保育所外遊び
千葉市立真砂第三保育所外遊び

月1回程度、地域で暮らす親子に遊びに来てもらって一緒に遊ぶという活動をしています。特別に何かをするというのではなく、体操など日頃の保育活動に加わってもらい、栄養士の手づくりおやつを試食してもらうこともあります。保育所の子どもたちの保育や保護者の支援だけでなく、広く地域の方々の子育ても支援しようというのが目的です。ポスターでお知らせしていて、多い時で10組くらいの親子が参加されます。3歳未満の子どもとそのお母さんが多いですね。また、随時所庭開放もしていて、所庭で保育所の子どもたちと一緒に遊んでもらっています。

千葉市立真砂第三保育所 卒業
千葉市立真砂第三保育所 卒業

このほか、年長の子どもたちは近くの高齢者向け施設で歌や踊りを披露したりして、おじいちゃん・おばあちゃんと触れ合う機会も増えてきました。すごく喜ばれていて、子どもたちも嬉しそうに出かけていきますよ。

最後に、保育所周辺の環境の魅力を教えてください。

検見川浜ベイサイドモール フェリア
検見川浜ベイサイドモール フェリア

とても静かな環境で、すぐそばにはスーパーマーケットもあります。駅が近くて、「検見川浜」駅前にはPIAやイズミヤなどのショッピングセンターもあるので、とても便利で住みやすいところだと感じています。子育て環境としても、公園や小児科がたくさんあります。

花見川緑地交通公園
花見川緑地交通公園

保育所の隣も芝生の公園なので、暖かくなると、小さなお子さんを連れたお母さんたちがよくお昼にお弁当を食べたりしていますよ。すぐそばには幼稚園も2つあって、小学校や中学校も近いです。保育所は小学校との関わりが大きいので、年長組が小学校に招かれて一緒に遊んだりといった交流もありますよ。

千葉市立真砂第三保育所所長
千葉市立真砂第三保育所所長

今回、話を聞いた人

千葉市立真砂第三保育所

所長 原田留美子 先生

所在地:千葉県千葉市美浜区真砂5-44-1
電話番号:043-278-3993
URL:http://www.city.chiba.jp/kodomomirai/kodomomirai/unei/list_hoiku.html#mihama

※2015(平成27)年3月実施の取材にもとづいた内容です。 記載している情報については、今後変わる場合がございます。

広いお庭での外遊びが活動の基本/千葉市立真砂第三保育所 所長 原田留美子先生 
所在地:千葉県千葉市美浜区真砂5-44-1 
電話番号:043-278-3993
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