片瀬子どもの家 運営委員長 吉見美江さん

地域で子ども達を見守り育てる。まるで秘密基地のような「片瀬子どもの家」/片瀬子どもの家 運営委員長 吉見美江さん


「片瀬子どもの家」は地域の子ども達が身近な場所で自由にのびのびと遊べるようにという想いを込めて建てられた藤沢市の施設。現在は、公益財団「藤沢市みらい創造財団」が管理をし、アスレチックや滑り台、ネット階段、図書コーナーなどの遊具が設置されています。「地域の子どもは地域で見守り育てる」という理念のもとに、日常管理は地域の自治会やPTA、青少年育成団体の方々によって構成されている「片瀬子どもの家運営委員」。そんな「片瀬子どもの家」について運営委員長の吉見美江さんにお話を伺いました。

藤沢市に17ヵ所揃う「地域子どもの家」

木が基調の施設
木が基調の施設

――「片瀬子どもの家」の概要について教えてください。

吉見さん:「地域子どもの家」は、藤沢市が建てた子ども達が遊べる子育て支援施設で、「片瀬子どもの家」は2番目に古く2015(平成27)年で30周年を迎えました。藤沢市には現在、「地域子どもの家」が17ヶ所設置されています。対象者は未就園児から中学生までで、未就園児は保護者同伴で学校に入学と同時に一人で遊びに来られるシステムにしています。それぞれの「子どもの家」には地域の方々が担当している「見守る人」というボランティアの方々がいて、子ども達の安全を見守って下さり、時には子ども達と一緒にゲームをしたり、外で遊んだりして過ごしています。「片瀬子どもの家」は、基本17時まで運営していて、12月は16時、11月と1月は16時半まで開けていますが、子ども達は時間いっぱいまで遊んでいますね。

子ども達がのびのび遊べる充実した環境

天井が高いのびのびした室内
天井が高いのびのびした室内

――「片瀬子どもの家」に訪れる子ども達の年齢層や、ならではの遊具について教えてください。

吉見さん:「地域子どもの家」は、『自然な建物』ということでログハウスで運営が始まりました。人気の遊具は外にある大型の遊具ですね。特に、「浮橋」が人気で、子ども達は楽しそうに遊んでいます。また、室内にある卓球も人気がありますね。ロフトになっていてはしごを登って上がるのですが、秘密基地みたいで子ども達の大好きなスペースです。図書コーナーでは、宿題をやったり漫画を読んだり自由に遊んでいます。

本を読む子ども達
本を読む子ども達

遊びに来る子どもは低年齢化していて、午前中は未就園児がお母さんと一緒に来たり、幼稚園が終わった後に来たりしています。学校が終わると小学3年生くらいまでの子ども達が遊びに来ます。4年生になると習い事や塾を始める子ども達が多くなるので、高学年になるほど、少なくなりましたね。それでも、1日50名くらい、多い時は100名くらい来るときもあります。

地域一丸となって見守る子ども達の成長

30周年記念の作品
30周年記念の作品

――吉見さんが「片瀬子どもの家」でボランティアとして参加されるようになったきっかけについて教えてください。

吉見さん:片瀬地域に住んでいる方で運営委員として活動している方が20名います。私はその団体の委員長を務めています。また、運営委員とは別に、「見守る人」が11名おり、2人ペアになって日替わりで子ども達を見守っています。

私が始めたきっかけは、町内会の子ども会で運営委員の選出があり、そこで運営に携わることを決めました。実際、わが子もよく遊ばせてもらったので、「自分にできることがあれば」という気持ちで始めましたね。運営委員を始めて、あれよあれよという間に十数年が経っていました(笑)。

みんなの絵と木のはしご
みんなの絵と木のはしご

「片瀬子どもの家」は地域密着で、「藤沢市立片瀬小学校」の校長先生も運営委員になって下さっています。土日に行われる行事には、先生方も参加してくれるんです。クリスマスには「藤沢市立片瀬小学校」や「藤沢市立新林小学校」の先生がサンタに仮装したり、節分には鬼をやってくれます。学校の中ではなかなかお話する機会がない先生方とも話せて、子ども達はとても楽しそうです。そのような点も「片瀬子どもの家」の魅力ではないでしょうか。

否定ではなく、肯定の表現で子ども達に伝える

勉強をしている子ども達
勉強をしている子ども達

――日々、子ども達を見守る中で心がけていることはありますか。

吉見さん:どうしても運営側の立場から「~してはいけません」と注意しがちですが、出来る限り「肯定」でいようと心掛けています。例えば、「5時からは遊べません」ではなくて「5時まで遊べます」など、言葉遣いや伝え方も工夫しています。子ども達は繊細な所もあるので、接し方にも気をつけています。

長い机のある部屋
長い机のある部屋

――遊びに来る際に気をつけるべき点や持ち物などはありますか。

吉見さん:自転車で来るお子さんが多いので、事故に巻き込まれないように、気を付けてほしいと思っています。それと、自転車の鍵は必ず掛けるように、子ども達にも日頃から伝えています。このような環境でも鍵をかけないと盗難にあってしまうこともあるので十分に気をつけて頂きたいですね。持ち物は、夏場は特に水分をとった方が良いので、飲み物を持参するように伝えています。「地域子どもの家」は食べ物の持ち込みは禁止されているのですが、「片瀬子どもの家」では、時間と条件を満たせば昼食をとることを可能にしています。なので、幼児とお母さんは、お弁当を持ってきてご飯を食べたりしていますね。

「藤沢だから」安心して子ども達を育てられる環境

湘南のマリンレジャー
湘南のマリンレジャー

――周辺で子どもの家以外に親子で遊ぶオススメのスポットはありますか。

吉見さん:ここは海が近くて江の島までが学区に含まれるんです。なので、親子で遊ぶスポットは江ノ島や新江ノ島水族館など、やっぱり海がある環境ではないでしょうか。子ども達はよく釣りに出掛けているそうですよ。「新林公園」など、公園も点在しているので子育て環境にはピッタリですね。

仲良くお絵描きをしている子ども達
仲良くお絵描きをしている子ども達

――最後に、藤沢・片瀬周辺エリアの魅力について一言お願いします。

吉見さん:湘南は温暖で、海も山もあり自然に恵まれている街です。片瀬江ノ島は歴史もあって、江ノ島道など、神社仏閣もいっぱいあります。文化薫る環境ですね。片瀬は地域力があって子ども達を地域の皆で見守っているので、安心して暮らせる環境だとよく訪れたお母さん同士は話していますね。子ども達ものびのび育つことができると思います。

吉見さん
吉見さん

片瀬子どもの家

運営委員長 吉見美江さん
所在地 : 神奈川県藤沢市片瀬2-3-4
※駐車場はございません。
TEL : 0466-27-7409
URL:http://www.city.fujisawa.kanagawa.jp/shisetsu/annai/bunka/015.html
※この情報は2016(平成28)年1月時点のものです。

地域で子ども達を見守り育てる。まるで秘密基地のような「片瀬子どもの家」/片瀬子どもの家 運営委員長 吉見美江さん
所在地:神奈川県藤沢市片瀬2-3-4 
電話番号:0466-27-7409
開館時間:10:00~17:00(ただし、1月・11月は16:30、12月は16:00まで)
休館日:第3日曜日、年末年始
https://f-mirai.jp/youth/house-2/list/ka..