子どもたちが自然と集まり元気に遊ぶ児童館/国領児童館 館長 持田さん
調布市には、0歳から18歳までを対象とした児童の福祉施設である「児童館」が11館ある。「国領児童館」はその中で3番目にオープンした児童館で、今年でちょうど40年を迎えた。午前中は乳幼児、午後は小中高生を中心に、たくさんの子どもたちが訪れている。今回は、ずっと子どもたちを見守り続けている館長の持田さんに、概要や取り組み、国領の街の魅力についてお話を伺った。
乳幼児から小中高校生まで、子どもたちの集いの場
――まずは「国領児童館」の概要について教えてください。
持田さん:「国領児童館」は入口で名簿に記入すれば、どなたでも施設を利用することができます。午前中は乳幼児と親御さんたちを対象として、自由遊びを中心に、手遊びや工作をしています。また、子育てに関する相談を受けつける「子育てひろば」があるほか、利用者の自主サークルのサポートも行っています。午後になると小中高校生が遊びに来て、小学生は17時、中高生は18時まで、遊戯室や図書室、学習室で遊ぶことができます。
――小さい子どもが参加できるイベントはどんなものがありますか?
飯田さん:月曜日と水曜日の10時から12時まで、1歳くらいまでの赤ちゃんを対象とした「赤ちゃんたんぽぽ」を行っています。前半は子どもどうし遊ばせながら、親御さんの情報交換の場に、後半は職員がわらべうた遊びをしたり季節の歌を歌ったりしています。
月~木曜日の10時から12時までの「幼児たんぽぽ」は、もう少し広いスペースで遊具を出して遊びます。就学前の子どもが対象ですが、幼稚園に通う子も多いので、1~2歳が中心となります。職員と一緒に親御さんが遊具の片付けをしていると、子どもも自然と手伝いだすので、「子どもは親御さんの姿を見て成長するんだ」と、毎日のように実感しています。お片付けが終わると、みんなで手遊びしたり、本を読んだり、そして最後に体操をして、シールを配って終わります。シールは「赤ちゃんたんぽぽ」でも配っていて、シールを集めた方にはささやかなプレゼントを差し上げています。
――小学生以上の子どもたちはどのように利用していますか?
持田さん:「調布市立国領小学校」と「調布市立第二小学校」の子どもたちがよく遊びに来てくれます。中高生は部活動がお休みの日の利用が多く、学校が終わるとみんなで遊びに来てくれます。30人くらいまとまって遊びに来ることもあって、バスケットボールやドッジボール、バドミントンなどをして遊んでいます。学習室では工作やオセロなどのゲーム、カードゲームをやる男の子も多いですね。
――賑やかな声が聞こえますが、普段何人ぐらいの方が利用していますか?
持田さん:曜日によっても異なりますが、水曜日は中高生の部活動のお休みが多いこともあって一日に50人ほど、行事があると多くなりますが、平均すると20人ほどでしょうか。午前中は、お天気にもよりますが、だいたい15組くらいの乳幼児と親御さんが遊びにいらっしゃいます。クリスマス会などのイベントや講師の方をお呼びする講座がある時には80人ほど集まることもあります。
地域の皆さんに支えられているからこそできること
――毎月行っているイベントや、季節のイベントを教えてください。
持田さん:乳幼児向けに毎月行っているのがお誕生日会と計測です。「赤ちゃんたんぽぽ」の計測日には助産師さんに、お母さんたちの相談にのっていただいています。そのほか、講師をお呼びしての「折り紙の会」「おはなしの会」「わらべうたの会」「離乳食講座」「歯科講座」も行っています。
基本的に幼児向けの行事は午前中に行っていて、小学生は遊びに来たタイミングで「おはなしの会」や「将棋の日」、「囲碁の日」などの行事に自由に参加しています。児童館のご近所の方が「支援スタッフ」として優しく将棋や囲碁を教えてくださって、とても感謝しています。「児童館遠足」も年に2回行っていて、先日は「JALの工場見学」に行ってきました。人気があって抽選になってしまったのですが、参加した子どもたちには好評でした。
――サークルの方々も運営に参加されているとお聞きしました。
持田さん:ここで活動しているサークルは、「フラサークル」と「ひまライKids(児童メンバーズ)」の2つがあります。そのうち、「ひまライKids」は児童館運営の仲間という感じで、草刈りをしたり、夏のお化け屋敷の企画を考えたり、ポスターを描いたりもします。夏のお化け屋敷は3日間の開催期間中、子どもたちも職員もインターンシップの大学生も巻き込んで、みんなでお化けになりきります。近所の保育園からもお友達がたくさん来てくれる、夏の欠かせないイベントです。
――イベント盛りだくさんですが、中でも一番大きなイベントは何ですか?
持田さん:10月に行う児童館のお祭りです。地域団体の方もお手伝いに来てくださって、500人近くの方が関わる大きなイベントになります。児童館の中にゲームコーナーや工作、幼児用コーナーを設けるほか、前の広場には食べ物屋さんも出ます。ハロウィンの時期と重なるイベントなので、今年はハロウィンと、さらにはスポーツのゲームも増やそうかと考えています。40年の節目の年でもあるので、とにかく楽しく、子どもたちのアイディアも取り入れながら考えていきたいです。
――いろいろな場面で周囲の方に支えられているんですね。
持田さん:支援スタッフのみなさんには本当にいろいろなところで活躍していただいています。月に3,4回くらいいらっしゃる民生児童委員の方や「おはなしの会」の先生も支援スタッフの方です。そのほかにも、学童クラブの父母の方や近隣の健全育成推進委員会の方にもご協力いただいています。
国領エリアの魅力、それは”温かさ”
――国領エリアの街の雰囲気や魅力について教えてください。
持田さん:緑がとても豊かで暖かい人が多い、という印象です。この地域には、乳幼児施設やお年寄りの施設もたくさんあるので、「みんなで助け合いましょう」、「みんなで楽しく暮らしましょう」という意識の方が多いように感じます。また、大きなスーパーマーケットをはじめ、お買い物する場所が近くにあるのでとても便利です。それに公園もたくさんあって緑も多く、子どもたちも元気に遊んでいます。
この児童館でも「子育てひろば」を行っていますが、駅前にも乳幼児だけの施設「子ども家庭支援センターすこやか」があります。ふたつの施設が近くにあるので、「今日は児童館に行ってみよう」「今日は『すこやか』に行ってみよう」と、選択肢があることは魅力です。保育園でも園庭を一般開放してくれる日があるので、遊びに行くところが充実していると思います。
――これからこの街に住まわれる方へ、メッセージをお願いします。
持田さん:国領は温かいところです。国領の地域のお祭りをまわるスタンプラリーがあるくらい地域の行事もたくさんありますし、地域の運動会もいろんなところでやっていて、地域の結束力も強いですね。地域全体で子どもたちを育てよう、という温かい人たちが多いので、子育て家族には特に暮らしやすい街だと思いますよ。
国領児童館
館長 持田さん
所在地:東京都調布市国領町3-8-15
TEL:042-485-8423
URL:http://www.city.chofu.tokyo.jp/www/contents/1476170524647/index.html
※この情報は2017(平成29)年6月時点のものです。
子どもたちが自然と集まり元気に遊ぶ児童館/国領児童館 館長 持田さん
所在地:東京都調布市国領町3-8-15
電話番号:042-485-8423
学童クラブ利用時間:学校授業終了~17:00(学校休業日8:30~17:00)
休館日:日曜日、祝日、12/29~1/3
https://cosite.jp/town/facility/jidoukan..