いつか誇りに思える「横浜市立子安小学校」での時間/横浜市立子安小学校
「横浜市立子安小学校」は1873(明治6)年に開校し、親子2代、3代、4代と通ってくる子どももいる、歴史ある小学校。2018(平成30)年に竣工した新校舎の洗練された佇まいと、長年語り継がれ、愛されてきた歴史が自慢です。
地域からの温かい眼差しに育まれ、健やかに成長する子どもたち。そんな子どもたちを見守り、指導する大島宏二校長にお話を伺いました。
市内有数の歴史と規模を誇る
ーーまずは、「子安小学校」の沿革と概要から聞かせてください。
大島校長:本校の歴史は、1873(明治6)年に「子安学舎」として開校したところから始まります。校名は時代の変化にともなう変遷が見られ、学制改革後の1947(昭和22)年4月に現在の「子安小学校」になりました。
1973(昭和48)年に創立100周年、1993(平成5)年には120周年を迎えたわけですが、本校にとって特に大きな出来事というのは、2018(平成30)年の校舎移転です。近隣の住宅開発にともなう生徒数の増加に教室数の確保が追いつかず、「旧・日産グランド」の跡地に移転することになりました。
32クラスに特別支援学級6クラスを加えた全38クラス1,085名でのスタート。“自分が好き 友だちが好き 学校が好き まちが好き”を学校教育目標に掲げ、この真新しい校舎で教育活動をしています。
“光と風と緑の学校”がコンセプトの新校舎
ーー新校舎の特徴・設備の特徴について、ぜひ教えてください。
大島校長:新校舎は“光と風と緑の学校”がコンセプトです。設計を手掛けたのは世界で活躍されている山本理顕さんで、創立時の愛称“浜の学校”を彷彿とさせる爽やかな雰囲気を感じていただけるのではと思います。
教室の外にあるバルコニーは奥行4メートルもあり、夏には太陽光を遮り、反対に冬は、日差しを取り込むデザインになっています。波型の天井も特徴で、殺風景な照明器具を隠すだけでなく音を多方向に分散させ、反響音を防ぐという効果もあります。
また、大学の図書館で見られるようなメティアセンターや、一般的なものより2倍の規模がある体育館も特徴です。バスケットコートが2面も取れるため、区のバスケット大会で使用したいという要望もあったほどです。それ以外では、市民に開放しているプールや、「2020年東京オリンピック」のピクトグラムを手掛けた廣村正彰の手による校内サインもぜひ注目していただきたいですね。
1,000名を超える生徒と作る学校行事は大賑わい
ーー代表的な学校行事があれば、ぜひ教えてください。
大島校長:特に盛り上がるのは運動会とウインターコンサートですね。運動会では、保護者の方には、校舎2・3階のバルコニーで見ていただいています。
また、ウインターコンサートは、学年ごとに合唱・合奏を披露するもので、人数が多いため生徒だけの“プレ”を金曜日に実施。翌土曜日に前半と後半にわけ、保護者が見守るなかでの本番となります。
ーークラブ活動についてはいかがでしょうか。
大島校長:特別活動のなかで実施されるクラブ活動には、陸上競技、バドミントン、バスケットボール、ダンス、調理、手芸、和太鼓などのほか、特徴的なものとして、パソコンを使って簡単なゲームをつくるプログラミングクラブがあります。
また特別クラブとして、かなり熱心に活動している合唱クラブがあり、地域の敬老会に出向いて歌を披露したりしています。私が本校に着任して驚いたことのひとつに、歌が好きな子どもたちが多いというのがありますが、これも合唱クラブの活動が大きく関係しているように思います。
ーー「プログラミング教室」に力を入れているそうですね。
大島校長:他校と比べても、より多くの授業時間を確保しています。1・2年生は、プログラミングに親しんでもらうための学習用ロボット「PETS」を使い、本人たちは難しいことをしているという意識を持たないままプログラミングと触れ合います。3・4年生になると、次のステップとして「mBOT」を使い、5・6年生になると、実際にロボットをつくって動かすことまでします。
ーーこれから力を注いでこうと考えている活動を教えていただけますか?
大島校長:やはりプログラミングですね。2019(令和元)年度までは、情報専門学校の学生が授業のサポート役を担ってくれていたのですが、プログラミング教育の必修化により他校からも声が掛かるようになり、なかなかタイミングが合わなくなってきました。そこで、保護者による「こやすキラキラ応援隊」というボランティ団体が立ち上がり、こうした学習支援にも協力していただける体制になりました。
人と街に触れ合いながら育つ子どもたち
ーー進学先の「横浜市立浦島丘中学校」との連携について聞かせてください。
大島校長:年に1回ですが、「浦島丘中ブロック」を構成している本校を含めた各小学校の教員が「浦島丘中学校」で授業を見学したり、卒業生の様子を確認したりしています。また、「浦島丘中学校」に集まるのではなく、各小学校に分散し、合同授業研究会を実施しています。
ーー近隣の幼稚園・保育園との交流はありますか?
大島校長:幼保小の連携として交流会をしています。次年度に入学する子どもたちを招待し、現1年生が学校案内をしたり、また一緒にゲームをしたり、折り紙を折ったりして楽しんでいます。
ーー学童保育についても聞かせてください。
大島校長:周辺には数ヶ所ありますが、特に関わり合いが深いということでは、「第1子安とんぼ」と「第2子安とんぼ」があります。また、本校舎内に設置された「放課後キッズクラブ」にはかなりの方が登録されています。
ーー通学班の有無や通学経路や見守りなど、通学時の安全対策について聞かせてください。
大島校長:登校班はありますが、厳密なものではなく、保護者主体でつくっていただいています。また、地域の連合町内会長がリーダーを務める「子安ガーディアンズ」に保護者の方も入ってもらい、登校時に子どもたちの安全を見守ってもらっています。
ーー保護者・地域の方との関わりについてはいかがでしょうか。
大島校長:子どもたちへのけん玉の指導や、学校行事の誘導を担当してくれる「オヤジの会」。また、読み聞かせやパネルシアターを披露してくれる「すぎのこ」など、保護者によるボランティア組織があり、色々な場面で助けていただいています。
地域との交流ということでは、本校から少し歩いたところに「大口通商店街」があるのですが、そこの店舗に協力していただき、子どもたちが実際に仕事をさせてもらう体験学習があります。ベーカリー、フラワーショップなど、2~3名を1組として店舗に入って実務を体験します。これまでの赴任校では、店舗の経営者にインタビューするという形が多かったので、私にとってもこうした体験学習は新鮮ですね。
子どもの“挑戦したい”に応えられる街・新子安エリア
ーー最後に、周辺エリアにおける子育て環境の魅力を聞かせてください。
大島校長:生活圏にJR京浜東北線「新子安」駅、JR横浜線「大口」駅、京浜急行「子安」駅があるので、どこへ行くにもアクセスがよく、結果として子どもたちの習い事の選択肢も増えます。珍しいところではスケート教室です。これも区内にスケートリンクがあるからこその話でしょう。子どもの“これに挑戦したい”“これをやってみたい”という気持ちに応えられる街と言えるのではと思います。
横浜市立子安小学校
校長 大島宏二先生
所在地:神奈川県横浜市神奈川区新子安1-24-1
電話番号:045-421-0993
URL:https://www.edu.city.yokohama.lg.jp/school/es/koyasu/
いつか誇りに思える「横浜市立子安小学校」での時間/横浜市立子安小学校
所在地:神奈川県横浜市神奈川区新子安1-36-1
電話番号:045-421-0993
https://www.edu.city.yokohama.lg.jp/scho..