自然環境に恵まれ、都心へのアクセスにもすぐれた街で充実した支援を行う/小平市子育て支援課(東京都)
小平市には市内を1周(約21km)する緑道「小平グリーンロード」をはじめ、大小さまざまな公園もあり、豊かな自然があることで、子育て世代にとって魅力あるまちのひとつとして知られています。とくに近年は子育て世帯の転入が増加傾向にあり、保育所の受け入れ状況や子育て支援の取り組みが話題となっています。2023(令和5)年4月に待機児童数0人を達成したのもこれから子育てをするご家族にとっては嬉しい知らせで、今後ますます子育て世代の注目が集まりそうです。
今回は「小平市子育て支援課」を訪ね、そんな小平市の子育て支援の取り組みや子育て環境の魅力についてお話を伺いました。
市内に7つの駅があり、都心にもアクセスしやすい小平市
――まずは小平市の概要についてお聞かせください。
熊谷さん:小平市は東京都多摩地区の北東部にあって都心からおよそ26kmの距離に位置しています。面積は20.51平方キロメートルで、多摩26市のなかで10番目の広さです。小平市の特徴としては市内に7つの駅がありまして、JR武蔵野線、西武新宿線、西武国分寺線、西武多摩湖線、西武拝島線が利用できます。都心にもアクセスしやすいため子育て世代にも人気が高く、近年は子育て世帯の転入増加が小平市の特徴のひとつになっています。
人口はおよそ20万人。ここ数年は、子育て世帯の増加とともに保育所の待機児童数が本市の課題のひとつになっていました。
2023(令和5)年4月に保育所の待機児童数ゼロを実現
――待機児童の解消に向けた取り組みについて、教えてください。
熊谷さん:2020(令和2)年4月時点の待機児童数は159人、翌年の2021(令和3)年4月には86人に減ったものの、この年は都内でワースト1位になってしまいました。
小平市では2020(令和2)年9月に「待機児童解消に向けた緊急対策」を策定し、私立認可保育園の整備や定期利用保育事業の拡充をはかり待機児童対策を推進してきました。その結果、2023(令和5)年4月に待機児童数が0人になりました。
育児の援助を受けたい人と援助する人とを結ぶ「ファミリー・サポート・センター」
――子育て支援の取り組みで特に力を入れていることについてお聞かせください。
熊谷さん:子育て支援課では、学童クラブの管理・運営をはじめ、児童館や子育て広場に関すること、子育ての相談や児童手当等の支給など幅広い事業を行っています。本日は「ファミリー・サポート・センター」と「子ども家庭支援センター」を中心にご紹介させていただきます。
まず「ファミリー・サポート・センター」(通称「ファミサポ」)ですが、育児の援助を受けたい人(利用会員)と育児の援助を行う人(提供会員)とを結んで会員同士の相互援助を支援する制度のことを指します。
対象となる利用会員については市内に居住する生後57日から小学校6年生までの子どもの保護者の方で、一方、提供会員は市内に居住する20歳以上の方で、心身ともに健康で積極的に援助活動を行うことができる方を対象としています。
活動の内容としては、保育所・幼稚園・小学校・学童クラブの開始前後に子どもを預かってもらうことや保育施設までの送迎、冠婚葬祭や学校行事など子どもを連れて出かけることが難しいときなどに子どもを預かってもらうことができます。他にも保護者の方が病気で通院するときや買い物など外出の際にも子どもを預かってもらうことが可能です。
利用料金は平日午前7時〜午後8時まで、子ども1人あたり800円/時間、それ以外の時間帯と日曜、祝日、年末年始は1,000円/時間で利用することができます。利用会員の会員登録者数は2021(令和3)年度で3,587名と多くの方にご利用いただいているのを感じます。
「萩山」駅から徒歩4分の場所にある「子ども家庭支援センター」
――「子ども家庭支援センター」の概要について教えてください。
熊谷さん:「子ども家庭支援センター」は最寄りの西武拝島線「萩山」駅から徒歩4分の「小平元気村おがわ東」という施設の2階にあります。0歳から18歳までの子どもと家庭の相談窓口で、専門の相談員が子育てやご家庭に関するあらゆる相談をお受けしています。直接来館して面談するほか電話やメール、FAXでも相談することができます。
「子ども家庭支援センター」には常設の「子育て交流広場」もあり、乳幼児と保護者の遊び場としてまた保護者同士の仲間づくりの場として活用いただいています。「子育て交流広場」ではいろいろな遊びや育児講座、助産師さんによる相談会、ママさんボランティアや地域ボランティアさんの催しなどが行われています。講座・イベントの情報は「子ども家庭支援センター」のHPにある「小平市子ども家庭支援センターだより」でもご覧いただけます。
児童館や「子ども広場」など充実した子育て環境
――その他にも子育て世帯にとって利用しやすい施設はありますか?
熊谷さん:小平市には児童館も3館ありまして、西部に「小川町一丁目児童館」、中部に「小川町二丁目児童館」、東部に「花小金井南児童館」がそれぞれあります。ここでも定期的に講座やイベントが開催されていまして、子どもに人気のスポーツイベントをはじめ、はじめて子育てをするママのための講座やパパ向けのイベントなども行われています。
また児童館を補完するようなかたちで各地域の地域センターで「子ども広場」が開かれています。「子ども広場」には専門のスタッフがいて子育ての相談にのってくれたり、保護者同士の交流や子育て情報の提供、講習会などを開いて子育て支援を行っています。
「子ども広場」は児童館3館のほかに、市内6箇所で開設しています。月曜日から土曜日まで午前10時から午後6時まで利用することが可能です。また週1回、各地域センターの9施設において「出張子ども広場」というかたちで交流の場が設けられています。
去年まではコロナの感染対策として人数制限などが行われていたのですが、5類に引き下げられた後はマスクの着用などもなく制限を設けずに運営しています。
毎年8月に行われる「小平グリーンロード灯りまつり」
――地域の方々と連携して行っている事業やイベントなどがあれば教えてください。
熊谷さん:毎年8月に「小平グリーンロード灯りまつり」というイベントがあります。市民の皆さんが手作りした灯ろうを「小平グリーンロード」沿いの公園などに飾り、夏の夜を楽しむイベントです。子どもが作った灯ろうも多く飾られています。小平市ならではの取り組みだと思います。
2023(令和5)年から新たに始める「子ども広場」の利用者支援事業
――今後、注目すべき子育て支援の取り組みなどはございますか?
熊谷さん:2023(令和5)年から「子ども広場」で新たに利用者支援事業を始める予定です。東京都の研修を受けた専門の職員を配置して子育てに関する困りごとなどを相談できるようにします。お子さんの発達に関することや、子育てに関すること以外でも例えば生活が苦しいとか悩みを気軽にお話しいただいて、専門の窓口につなげるというものです。
小平市内を約21kmにわたって続く「小平グリーンロード」
――武蔵小金井エリア(小平市御幸町周辺)で子育て世帯におすすめのスポットや施設はございますか?
熊谷さん:御幸町に限った話ではないですが、小平市には「小平グリーンロード」という「美しい日本の歩きたくなるみち500選」に選ばれた散歩道がありまして、玉川上水緑道〜野火止用水〜狭山・境緑道〜都立小金井公園をぐるっと1周すると約21kmあります。御幸町の南側には玉川上水緑道があり、四季折々の自然環境を楽しみながらリラックスして過ごしてもらえるかなと思います。
それから、市内には大小様々な公園が充実しているので、子育て世帯にはそういうところも活用していただけるとよろしいかと思います。
自然や公園も多く交通アクセスにも恵まれたバランスの良いまち
――武蔵小金井エリア(小平市御幸町周辺)で子育てをする魅力についてお聞かせください。
熊谷さん:冒頭でもお話ししましたが、小平市は鉄道が充実していて都心にもアクセスしやすいのが特徴のひとつです。
御幸町は西武新宿線「花小金井」駅と小金井市にあるJR「武蔵小金井」駅のちょうど真ん中あたりにあるので、都心に行くのにも便利な場所かなと思います。また旧五日市街道沿いは路線バスも通っているので、駅や市内の移動にも便利だと思います。
あと小平市の施設ではないですが、御幸町は「都立小金井公園」も近く、子どもを連れてお出かけするのに良いんじゃないかと思います。公園内には小さな子ども向けの遊具があり、また公園北側には水遊びができる「ひょうたん池公園」もあります。野球場やサッカー場なども備えられていますので、大きくなってからも利用する機会が多くあると思います。 小平市は自然や公園もいっぱいあるし、交通も便利でバランスの良いまちだと思います。
小平市子育て支援課
熊谷さん
所在地:東京都小平市小川町2-1333
電話番号:042-346-9821
URL:https://www.city.kodaira.tokyo.jp/sections/kosodate/index.html
※この情報は2023(令和5)年8月時点のものです。
自然環境に恵まれ、都心へのアクセスにもすぐれた街で充実した支援を行う/小平市子育て支援課(東京都)
所在地:東京都小平市小川町2-1333
電話番号:042-341-1211
開庁時間:8:30~17:00(一部窓口は土曜日8:30~12:15も開庁)
休庁日:土・日曜日、祝日、年末年始(12/29~1/3)
http://www.city.kodaira.tokyo.jp/