神田明神下みやび 本店

秋葉原の市街地から神田明神方面へ。神田明神下の交差点から妻恋坂へと向かう途中で左に折れると、神田明神へと続く長い階段が見える。するとその階段の下に、黒い木の格子で囲まれた店があることに気づくはずだ。「みやび」と暖簾に掲げたこの店の名は「神田明神下みやび本店」。

黒塗りがシックな外観
黒塗りがシックな外観

長い一枚板のカウンター
長い一枚板のカウンター

カウンター
カウンター

実は、かつてこの場所には「みやび」の弁当を製造する厨房があり、そこで製造された弁当は都内の百貨店や歌舞伎座などに卸されていた。厨房機能は十数年前に両国へと移されたが、跡地の建物は「みやび本店」という実店舗に生まれ変わった。今でも都内のあちこちで「みやび」の弁当に出会えるが、ここ本店では弁当作りの基礎となっている、本物の和食を頂くことができる。

「みやび本店」は2012(平成24)年のオープンののちに一度改装を経て、現在は2階建ての立派な建物になっている。メインとなる1階には長い一枚板のカウンターがあり、その半分では天ぷらを、もう半分では寿司を目の前で仕上げてくれる。「みやび」の代名詞でもある天ぷらは弁当でも十分に楽しめるが、本店でいただく揚げたてがやはり格別。弁当で食べた美味しさのルーツを求めて、この店を訪れる人も多いそうだ。

カウンター
カウンター

いちおしの天ぷら
いちおしの天ぷら

軽やかに色白に揚げられた天ぷらは、「太白胡麻油」を100%使用。搾れる量が少なく高価なため、よほどの高級店でなければ使用していないという油だが、この店ではそれを5,000円のコースから味わえる。「弊店の天ぷらは、いくら食べても胃がもたれないという評判を頂いています。ですから、女性やご年配のお客様も多いんですよ」と、店主の杉山幸益さんは言う。この店を初めて訪れたならば、まずは天ぷらを組み込んだメニューをオーダーしたいところだ。

カウンター以外にも多彩な席があり、1階にはテーブル席と小上がりが、2階にはサイズの異なるいくつかの個室がある。そのため、企業の接待や親戚同士の会食などでも重宝されている。いずれも落ち着いた雰囲気の部屋なので、大切なゲストをもてなしたい時にも安心して使うことができる。

料理はコース仕立てのものが5,000円から10,000円程度で用意されており、ほとんどのお客さんはこれらのコースを注文する。天ぷらだけを楽しんだり、天ぷらと寿司を楽しんだり、旬の食材をとびきり贅沢に楽しんだりと多彩な顔ぶれがあるので、いつ来ても新しい味に出会うことができる。

掘りごたつの小上がり
掘りごたつの小上がり

店主の杉山幸益(ゆきやす)さん
店主の杉山幸益(ゆきやす)さん

新鮮な魚介をお刺身で
新鮮な魚介をお刺身で

旬の食材次第で料理を変えるため、素材の吟味には時間をかけるのもこのお店の特徴。食材は生産地まで赴き、直接取引したものも多く、旬ごとに全国から直送されてくるという。魚は豊洲市場に出向いて目利きをし、中には店内の水槽に泳いでいるものを注文後に調理し、提供する品もある。天ぷらの花形となる海老にも味が凝縮された「巻海老」を使うなど、食通を唸らせる趣向が凝らされている。

お酒は日本酒、焼酎、ビール、ワインなど定番はもちろん、杉村店主自身がワイン好きということもあり、ワインの品揃えにも力が入っている。「うちの天ぷらはすっきりしていますから、天ぷらというよりも“蒸し料理”と捉えて、それに合うようなワインを揃えています。西洋料理では『料理に負けないワイン』という認識ですが、うちのワインは『三歩下がって旦那を支える』という大和撫子タイプが多いですね」と杉村さんは語る。年に何回かは海外のワイナリーの方を招いて「メーカーズディナー」の会を開催し、好評を博しているそうだ。

ワインの品揃えが豊富
ワインの品揃えが豊富

おもてなしにぴったりの空間
おもてなしにぴったりの空間

黒い外観に映える真っ白なのれん
黒い外観に映える真っ白なのれん

さらに日本酒へも想いも尽きない。福井県の蔵元である「黒龍」は何度も現地の酒屋や酒蔵に足を運び、交流を重ねた上で提供しているという強い想いが込められた銘柄。他にも他店では味わえない稀少銘柄も置いているので、「黒龍」ファンはせひ訪れてみてほしい。

定評ある天ぷらを軸に、本格的な「江戸料理」を身近な雰囲気と価格帯で提供している「神田明神下みやび本店」。お弁当でこの味に初めて出会ったという人は、ぜひ本店まで足を運んでみてほしい。揚げたて、握りたてはこんなにも美味しいものかと感動するに違いない。板前の美しい仕事ぶり、モダンな雰囲気、ワインとのマリアージュなど、「みやび」ならではの楽しみもあり、和食に慣れた人を招いても喜ばれることだろう。こんな店が路地裏にあるのも、神田明神下という街の面白さだ。

神田明神下みやび 本店
所在地:東京都千代田区外神田2-8-9 
電話番号:03-3251-0155
営業時間:11:30~14:30(14:00L.O.)、17:30~22:00(21:00L.O.)
定休日:日曜日、祝日
http://myojinshita.edomiyabi.com/



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