館長 島田隆さんインタビュー

アットホームな雰囲気と目が届く規模感が魅力。子育てに頼れる身近な施設/宮前児童館(東京都)


「久我山」駅から徒歩10分。閑静な住宅街にある「宮前児童館」は、杉並区立の施設だ。専用の庭ではドッヂボールなどの外遊びや焚き火もできる。毎年秋には、落ち葉を使って焼き芋をしたり、親子が参加できるイベントなども開催している。今回は、館長を務める島田隆さんに同館の活動内容や久我山エリアの魅力について伺った。

宮前児童館
宮前児童館

多い日は200人以上が利用する人気の児童館

――まずは、「宮前児童館」の概要と設備を教えてください。

島田館長:0~18歳まで利用できる杉並区立の児童館です。規模は大きくありませんが、区内では珍しく専用の庭があったり、学童クラブも併設されています。1階には乳幼児室、ボール遊びや卓球ができる遊戯室、ブロックやボードゲームで遊べる集会室があります。2階には、幼児から小学生向けの本が並ぶ図書室も備えています。乳幼児室には。流し台、電子レンジ、オムツ交換台、幼児用のトイレがそろっていますし、集会室にはピアノやおままごとセットもあります。図書室の本は一人5冊まで、2週間借りることができます。

集会室
集会室

――施設の利用方法や利用状況を教えてください。

島田館長:予約は必要ありません。来館時に氏名を記入すれば、そのまま自由に利用することができます。1日の利用者数は約80~90人くらいでしょうか。ただ、学校が早く終わって自由時間が長い日などは200人以上にもなるので、平均すると毎日100人以上は来ていると思います。

宮前児童館 館長 島田様
宮前児童館 館長 島田様

――どのような方が多く利用されていますか?

島田館長:午前中は乳幼児を連れたお母さんが多く、午後は学校を終えた小学生がメインになります。高学年になると授業時間も長くなったり、塾や習い事で忙しくなることもあって、3・4年生くらいまでの子が一番多いですね。また、隣に「西宮中学校」があるので、他の児童館に比べると中学生の利用も多い方だと思います。

平日は毎日、親子参加型の子育てひろば「ゆうキッズ」を開催

――子育ひろば「ゆうキッズ」について教えてください。

島田館長:杉並区で行っている、乳幼児親子のための子育てひろばです。当館では火曜日から木曜日の午前中に、月齢別のミニプログラムを実施。火曜日は1才後半~2・3才児向けの「すくすくタイム」、水曜日は8カ月~1才前半向けの「よちよちタイム」、木曜日は7カ月までの「ほやほやタイム」を行っています。毎回、10~20組の親子が参加し、手遊びやわらべうたなどを楽しんでいますよ。

必要なものがそろった、清潔な乳幼児室
必要なものがそろった、清潔な乳幼児室

――定例プログラムのない月曜日と金曜日はどんなことをやっているのでしょうか。

島田館長:月曜日は自由利用で、金曜日はイベントを行っています。イベント内容は、季節の行事にちなんだ工作や子どもの写真をアルバムにまとめる「アルバムカフェ」、身長・体重測定や誕生日祝いなど多岐に渡ります。リサイクル市や講師を招いての離乳食の話など、保護者向けの内容も充実させています。

木曜日に実施しているゆうキッズ「ほやほやタイム」の様子
木曜日に実施しているゆうキッズ「ほやほやタイム」の様子

――その他の取り組みや地域行事についても教えてください。

島田館長:障がい児と一緒に遊ぶ「なかよしわくわくタイム」を、年に6回ほど実施しています。「高井戸第二小学校」の障がい児クラス「久我山学級」の子どもたちと、仲良く遊んでいます。地域の大きなイベントは「秋まつり」でしょう。小学校やPTA、地域の人たちが実行委員会として活躍してくださっていて、児童館が事務局の役割を果たしています。

小規模だから些細なことにも目が届く

――「宮前児童館」ならではの良さについて教えてください。

島田館長:庭があって、焚き火などができる点が大きな特色だと思います。近隣の方々のご理解もあって、毎年焼き芋やホットドッグを参加者全員で楽しんでいます。それと、こぢんまりとしていて部屋数が少ない分、常に一部屋につき一人の職員を配置できています。中学生がいても、小学生の子どもたちが怖がらずに遊べるので、安心感があると思います。

事務室
事務室

――子どもたちと接する上で心がけていることはありますか。

島田館長:できるだけ自主性を尊重し、自由に遊べるよう心がけています。必要以上に禁止事項を増やすと、楽しい遊びもつまらなくなってしまうので。子どもたちにとって児童館は遊び場です。なのでやはり第一に子どもたちが楽しく過ごせることを考えています。

――他の保育施設や教育施設とはどのように連携されていますか。

島田館長:保育園・幼稚園・小中学校の代表、民生委員などで構成される子育てネットワークが学区ごとにあり、何かあったらすぐに適切な対応が取れるよう情報を共有しています。冬場はインフルエンザの流行状況なども共有して、免疫力の弱い子どもたちへの感染拡大に注意しています。

子育てひろばの利用者の皆様に聞きました!

――同館を利用されての感想を教えてください。

Aさん:現在、子どもは7カ月です。ワンオペ育児なので、気晴らしにと週一のペースで通っています。ここに来ると子どももすごく楽しそうですし、私もリラックスできます。

ミニプログラム終了後にくつろぐ保護者の方々
ミニプログラム終了後にくつろぐ保護者の方々

Bさん:この児童館は、知人に勧められて今日初めて来たんです。職員さんの対応といい、施設のアットホームな雰囲気といい、おすすめだけあってとても居心地が良いです。

Cさん:私もBさんと一緒に初めて来たんですけど、時間があっという間でした! 歌を歌ったりして、子どももご機嫌で。来て良かったです。

――久我山エリアの子育て環境はいかがですか?

Aさん:静かでな住宅街なので、安心して子育てができるところは大きいですね。

遊戯室のおもちゃ
遊戯室のおもちゃ

Cさん:急行が停まる井の頭線「久我山」駅を利用できるのが便利です。急行に乗れば渋谷まで15分弱で行けるので。休日のおでかけもスムーズです。

Dさん:やっぱり静かなところですね。それから、おしゃれな飲食店や商業施設の多い吉祥寺に近いことも大きな魅力ではないでしょうか。「井の頭恩賜公園」なら歩いて30分くらいで行けますよ。とても良いお散歩になっています。

「井の頭恩賜公園」
「井の頭恩賜公園」

――子ども連れで行けるおすすめのカフェなどあれば教えてください。

Aさん:この近くにある「mon’s(モンズ)」というカフェがおすすめです。子連れOKで、ヘルシーなお料理をのんびり食べられますよ。ぜひ、一度行ってみてください!

宮前児童館
宮前児童館

杉並区立宮前児童館

島田 館長
所在地 :東京都杉並区宮前4-15-13
電話番号:03-3332-0455
URL: http://www.city.suginami.tokyo.jp/shisetsu/kosodate/jidoukan/1006538.html
※この情報は2019(平成31)年2月時点のものです。

アットホームな雰囲気と目が届く規模感が魅力。子育てに頼れる身近な施設/宮前児童館(東京都)
所在地:東京都杉並区宮前4-15-13 
電話番号:03-3332-0455
利用時間:10:00~18:00(土・日曜日は17:00まで)
休館日:第2月曜日、こどもの日を除く祝日、年末年始(12/28~1/4)
https://www.city.suginami.tokyo.jp/shise..