代表 橋本陽子さんインタビュー

様々な子育ての経験が注ぎ込まれた子育て支援施設/おでかけひろば FUKU*fuku

小田急線「喜多見」駅から徒歩5分ほど。一軒家を改修して、2017(平成29)年4月にオープンした乳幼児とその親の交流スペース「おでかけひろば FUKU*fuku」は、閑静な住宅街に佇んでいる。アットホームな雰囲気で、植栽豊かな庭もあり、小さな子どもとゆっくり過ごすには最適な環境だ。毎月第4土曜日には「ご近所サロン」として多世代が集まる場としても開かれている。今回は、代表の橋本陽子さんに、施設への思いや街の魅力についてお話を伺った。

経験を活かして、自然や季節を感じながら子育てできる場を

――まずは、「おでかけひろば FUKU*fuku」ができた経緯や、コンセプト・目的などを教えてください。

橋本さん:誰かの家というよりも、自宅の続きような場所になるよう目指しています。世田谷区では「一般財団法人世田谷トラストまちづくり」が、空き家と利用団体とのマッチングに取り組んでいるのですが、その事業を活用しました。子育て支援用に貸し出したいというオーナーさんから、こちらの一軒家をお借りし、ご近所や地域の方にご理解いただいて運営しています。

空き家だった一軒家を活用して誕生
空き家だった一軒家を活用して誕生

こちらはお庭があるので、私が開きたいと思っていた「おでかけひろば」(※世田谷区が整備する親子のつどいの場)のイメージにぴったりだと思いました。室内だけで過ごしていると子育てに煮詰まってしまいますし、乳幼児のうちに外で遊ぶ経験を親子でしてもらえると、大きくなってからも外に出て遊ぶことに結びつくのではと考えています。

かわいらしいタペストリーが目印
かわいらしいタペストリーが目印

――施設の空間やおもちゃなどで、こだわったところはありますか?

橋本さん:壁は珪藻土で、無垢のフローリングには床暖を備えています。節電のためにスイッチを切っているご家庭もあるかと思いますが、こちらはいつも暖かいのでぜひ遊びにきてください(笑)。また、家具やおもちゃも手作りです。家具は子どもの目線に合わせて、つかまり立ちをしやすい高さにしました。子どもは立って絵を描きたがるのですが、その欲求や好奇心を満たせる落書き可能なエリアもありますよ。

スタッフ手作りのおもちゃは子どもに大人気
スタッフ手作りのおもちゃは子どもに大人気

あとは、季節感も大切にしています。クリスマスツリーを飾ったり、干し柿を吊るしてみたり。「サンショウの実がなったね」など、お庭がないと感じにくい、その時期ならではの風景や話題をみんなでシェアすることで、子育てに追われているとあっという間に過ぎ去ってしまう季節の変化を感じるきっかけになればと思っています。

室内からも緑が見え、季節感がある空間
室内からも緑が見え、季節感がある空間

そして、食事に関して、場所は区切っていますが、時間を決めていないのも特徴かもしれません。子どもは決まった時間に食べてくれないものだと、自身の子育てで経験しているので(笑)。

気軽に悩みや不安を解消できる雰囲気作り

――どのように利用される方が多いのでしょうか?

橋本さん:1日あたり12~13組の親子がいらっしゃいます。最初に登録をしていただければどなたでも利用できるので、世田谷区以外の方もいらっしゃいます。駅から近いので電車に乗っていらっしゃる方もいますし、雨の日も利用が多いですよ。お母さんとだけでなく、ご夫婦でお越しになって後日お父さんが子どもを連れてくることもあります。お父さんが一人でお子さんの面倒を見るとなると不安なこともあるようですが、こちらならスタッフや他の親御さんがサポートしてくれるので安心して過ごせますよね。おじいちゃん・おばあちゃんがお孫さんを連れてくる場合もあり、利用の仕方は様々です。

――利用者の方にお話を伺ったところ、自主保育のような形で雰囲気がいいと仰っていました。つわりで体調が悪い時は、他のお母さんがお子さんの面倒をみてくれたこともあったそうで……。

橋本さん:誰がスタッフかわからないくらい(笑)、皆さんご自宅のように思い思いに過ごしていらっしゃいます。「どの病院がいいかな」という利用者の質問に、スタッフではなく他の利用者が地元情報を教えていたり、同じ月齢の子を持つ親同士、共感して自然と仲良くなったり。ちょっとした疑問や不安も畏まってではなく、お喋りの中で解決できるような雰囲気作りにも努めています。

掃き出し窓から出入りでき、オープンな雰囲気
掃き出し窓から出入りでき、オープンな雰囲気

季節感や身近な話題を盛り込んだイベントも開催

――さまざまなイベントも開催されているそうですが、これまで好評だったものや、ユニークな催しをご紹介ください。

橋本さん:「家ではちょっとできないこと」をコンセプトにイベントを企画しています。毎年人気なのが、みんなで梅ジュースを作る「うめ仕事」です。また、「助産師さん教えて!」と題した助産師さんへの相談会を月に1回開催しています。幼稚園はどんなところかという説明会や、最近ニュースになった多摩川の氾濫による浸水など防災についての話し合いも、行政の資料を踏まえて行ったりするなど、身近な話題にも触れています。ネットではなく、リアルな場で交流して疑問や不安を解消することで、寄り添える場所になればと思っています。

出張所や図書館が遠いため、行政の情報を提供したり絵本を揃えたりしてニーズに応えている
出張所や図書館が遠いため、行政の情報を提供したり絵本を揃えたりしてニーズに応えている

子育て世代に優しいおおらかな街

――一時預かり事業「ほっとステイ」について、利用方法や、どんな場合に利用される方が多いかなどを教えてください。

橋本さん:こちらの施設はどなたでも利用可能ですが、一時預かり事業「ほっとステイ」のみ世田谷区民限定となります。検診など兄弟の用事や美容院に行く際などに利用される方もいらっしゃいますし、利用の理由は問わないので、ぜひちょっとリフレッシュするのに使って欲しいですね。ちょっとお昼を食べに行くなど、2時間くらいだけでも自分だけの時間を持つことも大切です。実際に利用者の方からは、すっきりしたという声をいただいています。

――一最後に、喜多見周辺エリアの魅力はどのような点だと思われますか?

橋本さん:私も同じ世田谷区民なのですが、喜多見に来ると自然豊かで、空気が綺麗だと感じます。白鷺がいたり、ふれあい広場や大きめの公園も多いですし。駅の周りに様々な種類のスーパーがあり、病院も小児科をはじめ充実しているので便利ですよね。そのため暮らしやすいのか、子ども連れが多い印象です。街の造りがゆったりしているので、バギーで歩いても移動しやすいですし。街の中に“子育てをしている空気感”がありますね。地元の方が多く、皆さん優しいですよ。

広い庭では、夏はプール、冬は焼き芋など楽しみがいっぱい
広い庭では、夏はプール、冬は焼き芋など楽しみがいっぱい

 

おでかけひろば FUKU*fuku

一般社団法人よこいと 代表 橋本陽子さん
所在地:東京都世田谷区喜多見9-14-15
電話番号:03-5761-9748
URL:https://www.facebook.com/odekakehiroba.fukufuku/
*現在(2020年10月)新型コロナ感染拡大予防のため、短縮開室、来室人数の制限、飲食不可などの対策を行っております。
最新状況はお電話またはFacebook、インスタでご確認ください。
※この情報は2019(令和元)年12月時点のものです。

様々な子育ての経験が注ぎ込まれた子育て支援施設/おでかけひろば FUKU*fuku
所在地:東京都世田谷区喜多見9-14-15 
電話番号:03-5761-9748
営業時間:10:00~15:00
定休日:土曜日、日曜日、祝日、年末年始

https://www.facebook.com/odekakehiroba.f..