2020年、未来へと向けた大規模なまちづくりが動き出す「春日部」駅周辺エリア/春日部市役所(埼玉県)
埼玉県東部に位置し人口およそ24万人を擁する春日部市。日光街道の宿場町として栄えてきた歴史と、東武沿線の交通の利便性を活かして発展を遂げた県東部の中核都市で、理想的なライフスタイルが叶えられる場所としても近年注目を集めています。
令和元年(2019年)12月17日に事業認可が告示された、春日部駅周辺の鉄道高架化事業も、市民にとってはいま最も関心度の高い取り組みのひとつで、駅周辺のまちづくりを一体的に進めようとする機運が高まっています。 今回は、鉄道の高架化事業を担当する鉄道高架整備課を訪ね、事業の概要と今後の駅周辺のまちづくりについてお話を伺いました。
全長約2.9 kmにわたって東武伊勢崎線・野田線の線路を高架化
――まず、春日部駅周辺の鉄道高架化事業について、事業の概要を教えてください。
塚田さん:春日部駅周辺の鉄道高架化事業ですが、正式には『春日部駅付近連続立体交差事業』と言いまして、令和元年(2019年)12月17日に事業認可が告示されました。令和2年(2020年)1月号の市報でも大きく取り上げましたが、春日部駅を中心に鉄道を高架化することで、東西の行き来を円滑にして周辺のまちづくりを一体的に進めようという機運が高まっています。
塚田さん:事業の概要としては、東武伊勢崎線(スカイツリーライン)の内谷陸橋付近から古隅田川付近に至る約1.4kmと、東武野田線(アーバンパークライン)の内谷陸橋付近から、八木崎駅手前までの約1.5 km、合わせて約2.9 kmの線路を高架化いたします。 同時に区間内にある10カ所の踏切を除去することで、以前から地域の課題になっていた慢性的な交通渋滞が解消され、東西の行き来が円滑になると期待されています。
塚田さん:また、春日部駅周辺の都市計画道路の決定・変更も計画に盛り込まれており、用途地域や地区計画の見直しなども含めて未来に向けたまちづくりが大きく動き出します。なお事業期間は約12年で、令和14年(2032年)3月までの完成予定となっています。
鉄道高架化事業に合わせて「まちづくり計画」の改定に取り組む
――高架化事業に合わせて見直し・検討されている「春日部市中心市街地まちづくり計画」の現状について教えてください。
塚田さん:まちづくりの指針となる「春日部市中心市街地まちづくり計画」ですが、平成25年(2013年)6月に策定された後、今回の鉄道高架化事業に合わせて改定する必要性が生じたため、現在、審議・検討を進めているところです。
春日部駅周辺でまちづくり計画が策定された経緯としては、鉄道によって分断されている街の構造が地域の発展を抑止しているひとつの要因であるという見解から、鉄道の高架化とともに中心市街地のまちづくりが重要であるという議論によるものでした。
歴史的な背景もあるのかとは思いますが、東西の行き来のしにくさの課題や、西は西、東は東と分かれてしまっている状況があるので、今回の鉄道高架化事業によって一体的な街になっていくことを期待しています。東西それぞれの良いところ、特徴はもちろん残しつつ、ひとつの街として回遊できるようになると良いのかなと思います。
塚田さん:今後のまちづくりに関する動向については、市HPの「春日部駅付近連続立体交差事業を進めています」のページより「まちづくり瓦版」をご覧ください。また事業を推進するための取り組みとして、市役所の液晶モニターにPR広告を掲載したり、春日部駅前にPR看板を設置したりして情報を発信していますので合わせてご覧いただければと思います。
春日部市HP:「春日部駅付近連続立体交差事業を進めています」
年間を通じて様々なイベントや取り組みが行われている賑やかな「春日部」駅周辺エリア
――春日部駅周辺の街の魅力について教えてください。
塚田さん:春日部駅周辺のイベントで言えば、4月に行われる「藤まつり」、7月の「夏まつり」があります。また特色のあるものでは、4月と11月に行われる音楽イベントの「ジャズデイかすかべ」、5月下旬から6月上旬頃に行われる「粕壁エイサー」といった沖縄に関するイベントもあります。
塚田さん:他にも地元商店会が中心になって開催される「ブロンズ通りフェスティバル」といったイベントもあって、年間を通じて様々な取り組みが行われています。
街並みに関しては、西口の大通り沿いに約1kmにわたって整備されている藤棚は街のシンボルです。藤まつりが行われる4月下旬から5月の上旬にかけて見頃を迎えるのですが、およそ200本の藤がトンネルを作る光景は他には無いと思います。
あと個人的にオススメなのは、東口の大落古利根川(おおおとしふるとねがわ)沿いは遊歩道の整備が進んでいまして、平日、休日を問わずお散歩されている方が多いですね。古利根公園橋のたもとにはテラスもあるのですが、「桜咲くマルシェ@古利根公園橋」や「春日部夕涼みフェスタin公園橋」といった活用事例もありまして、市民の方の憩いの場として親しまれています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。国民的人気のアニメの舞台でもある春日部。その知名度の高さから興味を持つ方も多いです。埼玉県のなかでも西武ではなく東武鉄道沿線でもあり、日光街道沿いでもあることから、独自の雰囲気を持ち、スカイツリーからも一本という手軽さもあいまって、人気エリアとなりました。駅の高架化による東西の一体化など、今後の春日部の雰囲気もこの事業によって大きく変わりそうです。これから埼玉県春日部市への移住や、転居を考える際の参考にしていただければ幸いです。
春日部市役所
春日部市鉄道高架整備課
所在地 :埼玉県春日部市中央6-2
電話番号:048-736-1111
URL:http://www.city.kasukabe.lg.jp/
※この情報は2020(令和2)年3月時点のものです。
2020年、未来へと向けた大規模なまちづくりが動き出す「春日部」駅周辺エリア/春日部市役所(埼玉県)
所在地:埼玉県春日部市中央7-2-1
電話番号:048-736-1111
開庁時間:8:30~17:15 ※第2日曜日・第4土曜日の8:30~12:00に市民課休日窓口を開設
閉庁日:土・日曜日、祝日、年末年始(12/29~1/3)
https://www.city.kasukabe.lg.jp/