クラブマネージャー 横山敏夫さん、理事 栗原浩次さんインタビュー

「この街に住むみんなが主役!」浦和美園×スポーツ・カルチャーのちからで、ずっとずっと住み続けたくなる“新しい故郷”づくり/浦和美園SCC(埼玉県)


「地域にこんなスポーツクラブがあったらいいな」。そんな想いで設立された「浦和美園SCC(スポーツカルチャークラブ)」は、地域の小・中学校や大学のスポーツ施設、「埼玉スタジアム2002」などを借りて活動する、地域のみんなが主役の総合型地域スポーツクラブである。今回は「浦和美園SCC」の活動の様子、そしてこれから未来へ大きく前進する「浦和美園」という街への想いをクラブマネージャーの横山敏夫さん、理事の栗原浩次さんに伺った。

「浦和美園SCC」とはどのようなクラブなのでしょうか?まず設立の経緯を教えてください。

「浦和美園SCC」インタビュー
「浦和美園SCC」インタビュー

設立準備を始めたのは2009(平成21)年です。きっかけは、生涯スポーツの場として全国各地で広まっていた総合型地域スポーツクラブをこの緑区にも創ろうということで、さいたま市のスポーツ振興課(当時は教育委員会)から地域のさまざまなスポーツ団体に声を掛けていただいたことです。「さいたま市立野田小学校」のサッカー少年団で指導者をしていた私も連絡をいただきました。もともと、スポーツを通じて街づくりを行えたらいいな、と考えていたので嬉しかったですね。

そこからみんなで集まって勉強会などを重ね、「地域にこんなスポーツクラブがあったらいいな」という想いやアイディアを出し合って、現在の地域住民主体のかたちになりました。正式に設立したのは2012(平成24)年です。このクラブの愛称「うらら」という名前は、“春うらら”という言葉が持つような“美しい園”というイメージからみんなで決めました。

「浦和美園SCC」の活動の目的を教えていただけますでしょうか。

「浦和美園SCC」インタビュー
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“誰もが、いつでも、どこでも、いつまでも”というのが「浦和美園SCC」の活動のスローガンです。各スポーツや文化活動の技術を向上させるということだけでなく 、レベルや興味・関心もさまざまな人たちが一緒になって楽しみ、そうした活動を通じて地域住民の交流やコミュ二ケーションを活発にしていくことをミッションとしています。

「浦和美園SCC」インタビュー
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【「浦和美園SCC」のクラブ理念】
1.誰もが、いつでも、どこでも、いつまでも、スポーツ文化活動を楽しみます。
2.会員・指導者・クラブスタッフが共に支えあい、育てあいます。
3.会員相互が夢や感動を与え合い、地域の活性化に貢献します。
4.幅広い世代の交流により、地域のコミュニケーション力を高めます。
5.地域の活動団体や小・中・高・大学との連携、調和を目指します。

現在のクラブ会員数や活動している種目を教えてください。
また、新しくクラブに参加する場合、どのようにしたら良いのでしょうか?

「浦和美園SCC」インタビュー
「浦和美園SCC」インタビュー

現在活動している種目はサッカー、ハンドボール、テニス、ママさんバレーボール、ファミリーバドミントン、ヨガ、フラダンス、カルチャー教室があります。

「浦和美園SCC」インタビュー
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現在、クラブ全体の会員数は約330人で、年齢層は幼稚園児から80歳くらいの方までと本当に幅広いです。 参加する方の在住エリアは特に制限を設けず、浦和美園地区を核として周辺地域の東浦和や東川口にお住まいの方も参加していただいています。なかでも浦和美園エリア、特に緑区の方が多いですね。

「浦和美園SCC」インタビュー
「浦和美園SCC」インタビュー

参加するきっかけは、ご家族やご友人の口コミという方が大半ですが、「浦和美園SCC」のホームページや電話でお問い合わせをいただくこともあります。いずれにせよ、一度体験されてから会員になる方が多いので、興味を持ったらまず気軽に体験に来てください。

活動場所などは、地域の施設と連携・協力をされているようですね。

「浦和美園SCC」インタビュー
「浦和美園SCC」インタビュー

平日の夜や週末に周辺の小・中学校や、「浦和大学」の体育館やスポーツ施設、「埼玉スタジアム2002」のクラブハウス、地域にあるダンススタジオなどを使用させていただいています。
年に1回は、「埼玉スタジアム2002」のサブグラウンドを借りて、小学生のサッカー大会を行います。通常は一般向けに貸すということはないそうですが、浦和美園の地域団体の活動ということで使わせていただいています。どの施設も私たちの活動に対して協力的で本当に助かっています。

「浦和美園SCC」インタビュー
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そのほかの関わりとしては、小学校で「土曜チャレンジスクール」の時間に「ファミリーバドミントン」の指導を行っています。「土曜チャレンジスクール」というのは、さいたま市の清水市長が提唱した事業で、地域の人が子どもたちに学習やスポーツ、昔の遊びなどを教えるというものです。PTAや地域の人で構成されている実行委員会が各小学校にあり、私は、「さいたま市立美園小学校」と「さいたま市立大門小学校」で、各学期に一度指導に行っています。

「浦和美園SCC」インタビュー
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ハンドボールも、「浦和美園SCC」と地域の学校が良い連携を築いている一例です。「浦和美園SCC」のハンドボールクラブは小学生だけが対象なので、せっかくハンドボールを好きになった子どもたちが中学生になっても続けられるようにと、中学校のご協力で、「さいたま市立美園中学校」の部活動でハンドボールができるようになりました。現在、「浦和美園SCC」のハンドボールクラブの指導者は、みんな美園中学校ハンドボール部のOBたちです。

実施する種目はどのように決まるのでしょうか。

もともと地域で活動していたスポーツ少年団やサークルが母体となっているものが多いですね。「浦和美園SCC」として活動することによって、練習場所を確保できたり、助成金を申請して道具を買うことができたりとメリットがありますし、なによりも“総合型”のクラブだからこその盛り上がりや活気があると思います。

「浦和美園SCC」インタビュー
「浦和美園SCC」インタビュー

ニュースポーツである「ファミリーバドミントン」の例で言うと、さいたま市のスポーツ推進委員の方の提案で、まず“お試し”としてみんなで実践してみました。その後、理事会で参加人数などの話し合いを行い、正式に実施種目になりました。

指導者に関しては、外部の方を専任で呼んでいたり、市のスポーツ推進委員の方が指導してくれていたりとさまざまです。

カルチャー教室も新設されたようですね。

「カルチャー教室」ができたきっかけは、理事の中に折り紙などのカルチャーに興味がある方がいたことです。試しに2012(平成24)年の夏休みに開催してみて、それが好評だったので2013(平成25)年の1~3月の準備期間を経て4月から正式に立ち上げました。 フラワーアレンジ、折り紙、ビーズアクセサリー、トールペイントなどをやっています。1回の教室に集まるのは約20人で、そのうち会員になったのが13人です。

課題としては、折り紙などは好きなときに気ままにやるものという感覚だと思うので、スポーツ種目と同じように継続的に活動する会員制度がふさわしいかどうかなど、「カルチャー教室」にとって適切な運営方法を見出せるよう今後見直しをしていく予定です。

普段の練習以外に、大会やイベントなどは開催されているのでしょうか?

「浦和美園SCC」インタビュー
「浦和美園SCC」インタビュー

「浦和美園SCC」が主催している大会としては、近隣のジュニアサッカーチームを招いて「埼玉スタジアム2002」で大会を開催しています。ほかにも「埼玉県立浦和東高等学校」の体育館で全9チームが参加する「浦和美園SCCカップ ジュニアハンドボール大会」というリーグ戦を行っています。

「浦和美園SCC」インタビュー
「浦和美園SCC」インタビュー

ファミリーバドミントンについては、2014(平成26)年6月に「第1回 浦和美園SCC ファミリーバドミントン大会」を開催しました。こちらの大会も毎年続けていきたいと考えています。

今後の「浦和美園SCC」の課題や目標をお聞かせいただけますでしょうか。

「浦和美園SCC」インタビュー
「浦和美園SCC」インタビュー

現状2つ、3つの種目に挑戦している人は少ないです。ゆくゆくは総合型の良さを活かして、幅広く興味をもって、バレーボールをやっている方がテニスに参加したり、サッカーの子がファミリーバドミントンに参加したりと、複数のスポーツを楽しむ人が増えたらいいですね。私も専門はサッカーですが、今最もはまっている種目はテニスなんですよ(笑)。

「浦和美園SCC」インタビュー
「浦和美園SCC」インタビュー

また今後の目標としては、昨年(2014年)初めて、「浦和美園SCC」の会員や保護者などみんなに声を掛けて開催した「チャレンジ・ザ・ゲーム教室」を継続して開催することです。大縄跳びやムカデ競争など、全員参加のレクリエーションゲームを5種類行ったのですが、みんなとても楽しんでくれて大成功でした。来年も再来年もぜひ開催したいですね。

横山さんが「浦和美園SCC」を通じて実現したい「浦和美園」の姿を教えてください。

見沼代用水の桜並木
見沼代用水の桜並木

かつてこの辺りには野田村、大門村、戸塚村の3つの村があり、それが一つのくくりで「三園(みその)」と呼ばれていました。その後、野田村と大門村は旧浦和市に、戸塚村は川口市に合併し、旧浦和市は野田村と大門村のあたりを「美園」と名付けました。これが「美園」という街が生まれたきっかけです。

私の思いとしては、のどかな田園風景が残る野田地区も、「浦和美園」駅周辺の区画整理が進むエリアも一体となり、「浦和美園SCC」のような団体を通じて、さらに住みやすい街にしたいと考えています。

埼玉スタジアム2002
埼玉スタジアム2002

まずは、街にスポーツやカルチャーをプラスアルファとして加えて、ポテンシャルを高めていきたいです。浦和美園には「埼玉スタジアム2002」があり、「浦和レッズ」があり、小・中・高が近くに揃っていて、今後大学病院ができる予定もあって・・・と、いろいろな仕掛けができる“素材”がたくさんあります。

そのような素材を活かして、今後「浦和レッズ」などの組織ともっと連携し、スポーツを街の魅力のひとつとして、外に向けても発信していきたいですね。浦和美園に行くといろいろなスポーツができるということを伝えて、外に住んでいる人達にも「この街に住みたい」と思ってもらえると嬉しいです。

最後に、これから浦和美園に住む人にメッセージをお願いします!

一緒に街をつくって、“新しい故郷”づくりをしませんか?
新しく住む方々は、大人にとって浦和美園は故郷ではないかもしれませんが、子どもにとってはこの街が故郷になります。その子ども達の“新しい故郷”づくりをしたい。子どもたちが成長した後も、またその子どもたちも「ずっとここに住みたい」と思ってもらえるような魅力的な地域を、みんなでつくっていきましょう!

今回は実際に、毎週土曜日の夜に「さいたま市立美園小学校」と「さいたま市立大門小学校」で活動をしている「ファミリーバドミントン教室」にお邪魔して、「浦和美園SCC」の理事であり、競技指導も行っている栗原さんにお話を伺ってきました!

子どもも大人も、皆さんとても楽しそうに活動されていますね!
ファミリーバドミントン教室の活動について詳しく教えていただけますでしょうか?

「浦和美園SCC」インタビュー
「浦和美園SCC」インタビュー

ファミリーバドミントンは家族で楽しめるスポーツとして、さいたま市でも推奨している新しいスポーツです。
バドミントンのルールや用具をわかりやすく親しみやすくアレンジして、三世代で楽しむことができるスポーツなんですよ。実際に、この教室にも5歳~70代の方まで参加していただいており、ご家族での参加も多いです。

最初に一度見学に来ていただいて、「楽しかった」といって会員になってくださる方も多く、人数もどんどん増えています。小学校の「土曜チャレンジスクール」で体験したことをきっかけに、参加してくれる子ども達もたくさんいます。
始めた当初は、ラケットにシャトルを当てることも難しかった子どもたちが、大人に交じって試合ができるくらい上手になります。

「浦和美園SCC」インタビュー
「浦和美園SCC」インタビュー

上達すると、チームを組んで大会にも出場できます。昨年(2014年)6月には「浦和美園SCC」が大会を開いて「浦和美園SCC」からも3チーム出場しましたし、毎年11月と2月には「さいたま市ファミリーバドミントン協会」主催の大会があり、そちらには6チーム・25名が出場しました。普段の練習はもちろん、大会があることで“今度は私も出てみたい”、“もっとうまくなりたい”というモチベーションも自然と高まります。そうして技術が向上すると、活動自体もさらに面白くなると思いますよ。

なかには、みんなで自前のラケットを購入するほど気合いの入ったご家族もいるんですよ。そんな風に同じ趣味をもつと、家族のなかで「今日はあそこがダメだったね」「もう少しこうしようね」などと自然とコミュニケーションが生まれますよね。ファミリーバドミントンが広まっていくことはもちろん、そのような競技だけに留まらない可能性も、このスポーツの大きな魅力だと思います。

「浦和美園SCC」インタビュー
「浦和美園SCC」インタビュー

「浦和美園SCC」全体の活動も同じように総合型のクラブとして、世代を越えて、みんなで楽しみながらこの地域を一緒につくっていきたいですね。

この日も、友人、家族、兄弟、クラブを通じて知り合った仲間と……皆さんが終始笑顔で、ときには真剣な表情でスポーツを楽しむ姿が印象的でした!ありがとうございました!

今回、話を聞いた人

浦和美園SCC クラブマネージャー(理事)
横山敏夫さん 
浦和美園SCC 理事
栗原浩次さん

■「浦和美園SCC」HP:http://urawamisono-scc.com/

※2015(平成27)年1月実施の取材にもとづいた内容です。 記載している情報については、今後変わる場合がございます。

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所在地:埼玉県さいたま市緑区中野田1021 
電話番号:080-4682-3830
http://urawamisono-scc.com/