鉄道延伸室 室長 森口さん、北急まちづくり推進室 室長 黒田さんインタビュー

箕面市から大阪都心部へ乗り換えなしでダイレクトアクセスが可能に!北大阪急行線の延伸で様変わりする「箕面船場阪大前」駅周辺のまちづくり/箕面市役所地域創造部(大阪府)


箕面船場阪大前駅の駅前イメージ
箕面船場阪大前駅の駅前イメージ

箕面市では、2023(令和5)年度の開業に向けて、北大阪急行線の延伸工事が進行中です。新たに「箕面船場阪大前」駅ができることにより、まちづくりも着実に進んでおり、図書館や生涯学習センター、劇場、駐車場が一体となった複合公共施設も2021(令和3)年5月にオープンしました。「文化芸能・国際交流拠点」「健康寿命の延伸・ヘルスケア拠点」となることを目指す、「箕面船場阪大前」駅周辺の現在の状況や魅力について、箕面市役所 地域創造部 北急まちづくり推進室の黒田達人室長と、鉄道延伸室の森口正志室長に話を伺いました。

鉄道延伸室 室長 森口さん(左)、北急まちづくり推進室 室長 黒田さん(右)
鉄道延伸室 室長 森口さん(左)、北急まちづくり推進室 室長 黒田さん(右)

――まず、箕面市の概要についてお聞かせください。

黒田さん:大阪の北に位置している箕面市は、人口が14万人弱で年々増加しており、子育て支援や教育環境が充実しているため、若い世代が特に増えています。面積は、47.90平方キロメートルで、南部を中心に住宅地が広がっています。また、大阪府の「住みよさランキング」では7年連続1位(2012年~2018年)になるなど、住みやすい街という評価も高いようです。都心からもそう遠くなく、田園風景も広がっているところが魅力です。

市街地に広がる田園風景
市街地に広がる田園風景

森口さん:もともと箕面市は「子育てしやすさ日本一」を掲げており、子どもの医療費を高校卒業年齢まで助成するなど、サポート体制が充実。ほかにも子育て世代にうれしい施策をたくさん打ち出しています。

黒田さん:さらに箕面市に14校区ある小学校のうちの2つ、とどろみの森学園と彩都の丘学園が公立の小中一貫校です。小中一貫校の開校とともに、一戸建てやマンションが増え、周辺のまちづくりも進みました。そこに多くの子育て世代が流入し、児童の数も急増している状況です。市内の通学路や公園などには防犯カメラが設置されており、その数は2,000台近くにもなります。それが、子どもが巻き込まれる犯罪の抑止力にもなっていますね。住民のみなさんが安心して住むことのできるまちづくりを目指しています。

北大阪急行線延伸の工事状況
北大阪急行線延伸の工事状況

――北大阪急行線延伸工事の経緯や背景について教えてください。

森口さん:最初に話が出たのはもう50年以上も前のことです。1970(昭和45)年に大阪万博があり、その前後から大阪の人口がどんどん増え始めました。箕面市もベッドタウンとして街が変わり始めたのがその頃です。人は増えましたが、当時と何も変わっていないのが鉄道です。箕面市の唯一の鉄道は、池田市の「石橋阪大前駅」からの阪急箕面線のみ。箕面市の鉄道は西側に片寄っており、中央部分はまさに空白でした。バスは、すべて千里中央に向かう路線のため、箕面市を東西に移動するにはとても不便。マイカーへの依存率は近隣市の1.5倍と言われています。公共交通機関が脆弱であるという点は、箕面市にとって大きな課題でした。開発までに時間がかかった大きな理由はお金です。国が全体の費用の半分を負担してくれることになり、計画は大きく動き始めました。

箕面市から大阪都心部へダイレクトアクセスが可能
箕面市から大阪都心部へダイレクトアクセスが可能

――北大阪急行線延伸工事と関連するまちづくりによって、期待される街・暮らしの変化についてどのようにお考えでしょうか。

黒田さん:今回の北大阪急行線延伸によって、交通の利便性が上がることは間違いありません。駅ができることによって、バス路線の再編も現在検討中です。インフラが充実することにより、さらに箕面市が住みやすい街になっていくでしょう。

森口さん:住宅地の多くのエリアからは、駅まで自転車で行けるようになります。これまでどこへ行くのも車を利用していた方が、自転車と電車でどこにでも行けるわけです。「箕面萱野」駅から「梅田」駅まで最短24分で行けるようになるメリットは大きいですね。より広いエリアの人が利便性を享受できるようになります。

複合公共施設2021(令和3)年5月オープン
複合公共施設2021(令和3)年5月オープン

文化芸能劇場大ホール
文化芸能劇場大ホール

船場図書館(2階にぎやかエリア)
船場図書館(2階にぎやかエリア)

――延伸工事の進行と合わせて、これから進めていきたい街づくりについて教えてください。

黒田さん:「箕面船場阪大前」駅の東側エリアには、すでに文化芸能劇場や図書館、生涯学習センター、駐車場からなる複合公共施設がオープンしています。鉄道開業は2023(令和5)年度の予定ですが、周辺の街づくりは先んじて進んでおり、大阪大学箕面キャンパスもこの春に開校しました。図書館と生涯学習センターは大阪大学が維持管理を行います。図書館には、大阪大学の蔵書60万冊と箕面市の蔵書11万冊があり、市民はそれらを借りることが可能です。また、駅前にある劇場ではさまざまなイベントが開催され、文化芸術の振興や駅前の賑わいが創出されることを期待しています。

「箕面船場阪大前」駅は地下駅で地下3階がプラットホーム。駅前広場や歩行者デッキなどは、駅の開業に向けて整備を進めていく予定です。また、2024(令和6)年度オープン予定の関西スポーツ科学・ヘルスケア総合センター(仮称)では、大阪大学の医科学研究科による予防医学研究を進め、健康寿命を延ばしていく取り組みを行い、健康寿命の延伸・ヘルスケア拠点にしていこうと考えています。

――箕面船場阪大前駅周辺エリアの魅力、おすすめスポットやおすすめの過ごし方などを教えてください。

黒田さん:全体の6割が山のため自然も多く、「明治の森箕面国定公園」の箕面大滝は人気の観光スポットです。日本の滝100選にも選ばれていることから、紅葉の時期などは多くの方が訪れます。まだ、ホタルが飛び交う川もたくさんあるんですよ。自然が身近にあるところが大きな魅力ですね。

森口さん:終点の「箕面萱野」駅の北側には、複合型ショッピングセンター「みのおキューズモール」や「イオンスタイル 箕面」があります。ですが、鉄道延伸後も萱野地域は市街地でありながら貴重な田園風景が残っています。あえて、宅地にはせず、「便利だけれども田舎」な環境を守り育てていこうと思っています。

日本の滝百選に選ばれている箕面大滝
日本の滝百選に選ばれている箕面大滝

――新駅周辺にこれから暮らす方に向けて一言お願いします。

黒田さん:箕面市は、美しい山並みやのどかな田園風景が広がり、四季折々に変化する豊かな自然とともに暮らすことができます。北大阪急行線の延伸により、「箕面萱野」駅から大阪の中心地である梅田へ最短24分と便利になり、「都市部で働き、週末は自然の中でのんびりと休む」そんな暮らしが実現可能です。また、安心して仕事と子育てが両立できるよう「子育て・教育日本一」を掲げ、保育所の増設や医療費の助成など子育ても全力でサポート。箕面市立小・中学校では、毎日の英語教育やデジタル教材の導入など最新の学校教育を進めています。ぜひ子育てを考えるご家庭には選んでいただきたい街です。

梅田まで乗り換えなしで24分!北大阪急行線の延伸で様変わりする「箕面船場阪大前」駅周辺のまちづくり
梅田まで乗り換えなしで24分!北大阪急行線の延伸で様変わりする「箕面船場阪大前」駅周辺のまちづくり

箕面市役所地域創造部

鉄道延伸室 室長 森口さん(左)、北急まちづくり推進室 室長 黒田さん(右)
所在地 :大阪府箕面市西小路4丁目6番1号
電話番号:072-723-2121(代表)
URL:https://www.city.minoh.lg.jp/shisei/kakukaannai/tiikisouzou.html
※この情報は2021(令和3)年8月時点のものです。

箕面市から大阪都心部へ乗り換えなしでダイレクトアクセスが可能に!北大阪急行線の延伸で様変わりする「箕面船場阪大前」駅周辺のまちづくり/箕面市役所地域創造部(大阪府)
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電話番号:072-723-2121
業務時間:8:45~17:15 ※一部窓口は土曜日も開庁
休庁日:土・日曜日、祝日、年末年始(12/29~1/3)
https://www.city.minoh.lg.jp/