地域文化や一流スポーツの体験を通じて、 「夢を持ち豊かに生きる子」を育てる/杉並区立高井戸東小学校 校長 沼田 操先生

杉並区立高井戸東小学校
校長 沼田 操先生

地域文化や一流スポーツの体験を通じて、
「夢を持ち豊かに生きる子」を育てる

「杉並区立高井戸東小学校」は、京王井の頭線の「高井戸」駅の南側、神田川や「三井の森公園」の緑に囲まれた、おだかやな環境に立地しています。この小学校は地域文化の体験や一流スポーツ選手による指導など、ユニークな授業を行っていることでも注目を集めているとか。そこで、校長を務める沼田 操先生に学校の特色や地域の魅力についてお話を伺いました。

まず、「高井戸東小学校」の概要を教えてください。

祝40周年
祝40周年

本校は1973(昭和48)年に開校し、2013(平成25)年に40周年を迎えました。現在(2014年度)は各学年3クラスずつあり、合計562名の児童が在籍しています。本校ができる前、高井戸エリアには「高井戸小学校」、「浜田山小学校」、「高井戸第三小学校」がありましたが、これらの学校では児童数が急激に増えてきました。本校周辺からこれらの学校に通う場合、大きな道路を横断しなくてはならなかったため、子どもたちの安全のためにもということで地域の方々の熱心な陳情により本校が誕生しました。こうした経緯から、今も地域の方々は自分たちで作った学校として本校に深い愛着をお持ちです。私たちもこうした思いを大事にして、日々の教育に携わっていきたいと思います。

2014(平成26)年度から地域運営学校になったそうですが、
何か変化はありましたか。

本棚
本棚

本校では以前から学校支援本部があり、土曜日の体験教育の主催や図書館の整理のボランティアなどさまざまな支援をしていただいています。これまで長い間、地域と一体になって教育に取り組んできた経緯がありますし、地域運営学校としての取り組みはまだ始まったばかりですから、今のところ大きな変化はありません。ただ今後は、地域運営学校の仕組みを生かし地域のご意見をより深く伺って、さらによい学校にしていきたいと考えています。

教育面で重視していることを教えてください。

知のトライアスロン
知のトライアスロン

本校では教育目標を「夢を持ち豊かに生きる子」とし、その柱として「かかわる」「あらわす」「やりぬく」というテーマを掲げていますが、2014(平成26)年度は「かかわる」という分野に重点的に取り組むことにしました。 これからの国際社会ではコミュニケーション能力が非常に大切になります。地域の方と関わるときもコミュニケーションが必要でしょう。子どもたちには本校の教育の中でコミュニケーション能力を身に付けてもらい、どんな場所でもみんなで協力し、よりよく生きることができるようになってほしいと思います。 東京都の言語能力向上拠点校として、辞書の活用や古典の暗誦、読書などにも力を入れているのもその一環です。特に読書ではただ読むだけではなく、読んだ本を紹介したり、感想を話し合ったりする機会を設け、読書を通じてコミュニケーションできる場づくりも行っています。

少人数制教育はどのように活用していますか。

門

子どもたちはそれぞれ個性がありますし、抱えているものもいろいろあると思います。ですから、本校の先生にはいつもひとりひとりを丁寧に見てほしいと伝えています。その取り組みのひとつとして、少人数制教育を活用しています。例えば、算数ではチームティーチングを行い、少人数で指導しています。できるだけきめ細やかな指導を心がけることで、子どもたちに“分かる喜び”を伝えていきたいと思います。

地域文化を知る取り組みにも力を入れているそうですね。

和室
和室

2020(平成32)年にはオリンピックが開催されますし、日本にいらした方をおもてなしする機会も増えるでしょう。そのためには、まず日本の文化や地域の文化を理解したうえで、他国の文化を理解することが必要です。
本校がある地域には「高井戸囃子」という古くから伝わるお囃子があります。そこで、地域の方のご協力もいただいて、こうした文化に触れる機会を設けました。また、本校には「郷土資料室」があるのですが、昨年、この部屋に畳が入りましたので、全学年で茶道を体験する時間を設けました。音楽の時間では、箏の演奏体験も取り入れています。これらの指導にも地域の方々のお力添えをいただいています。
地域の文化とはいえ、普段の生活の中では体験できないことばかりですから、子どもたちも興味深い様子です。茶道の時間も、お菓子につられてということもあるでしょうが、静かに正座して楽しんでいますね。

和太鼓クラブの活動も盛んと伺いました。

高井戸地域区民センター
高井戸地域区民センター

本校には和太鼓がたくさんありますので、クラブ活動にも和太鼓を取り入れています。本校の児童が進学する「高井戸中学校」にも和太鼓部があり、今年は「高井戸地域区民センター」で開催されるお祭りで、「高井戸中学校」の和太鼓部と本校の和太鼓クラブが合同で演奏を披露しました。
杉並区は小中一貫教育を推進していますが、地域の方々にはその実態がなかなか理解されにくいところがあると思います。こうした交流を地域の方にご覧いただくことで、小中一貫教育への理解も深まるのではと思っています。

小中一貫教育では、ほかにどのような取り組みをされているのでしょうか。

杉並区立高井戸中学校
杉並区立高井戸中学校

昨年(2014年)の9月にはあいさつ運動として、「高井戸中学校」の生徒会と本校の代表委員会が合同で、登校する児童に声掛けをしました。杉並区では中学生が参加する「いじめ防止サミット」という取り組みがあるのですが、ここに参加した「高井戸中学校」の生徒会のみなさんに、本校でも内容を発表してもらい、それをもとに本校の代表委員会でいじめ防止について考えるという取り組みも行っています。また、進学を控えた6年生は「高井戸中学校」を訪問し、学校見学や部活体験をさせてもらっています。

保育園との連携も行っているそうですね。

上水保育園
上水保育園

今年度(2014年度)は、「上水保育園」、「杉並の家保育園」、「高井戸東保育園」の3園との交流活動を行っています。1学期には保育園の子どもたちに本校に来ていただいて、校庭で2年生と遊ぶ会を行いました。2学期は、1年生が模擬店を開いて、そこに保育園の子どもたちを招待して一緒に遊ぶという催しをしています。3学期は園児たちの小学校入学が近づいていますから、保育園の子どもたちに学校を案内したり、授業を体験してもらうことを考えています。

一流スポーツ選手による指導や歯磨きの推進など、
ユニークな取り組みもあると伺いました。

校庭
校庭

女子サッカー選手の岩清水 梓さんや、柔道の鈴木 桂治さん、体操の水島 宏一さんに来ていただいて、お話を伺ったり実際に指導をしていただきました。やはり一流の選手の方のポイントの押さえ方は違います。子どもたちの意欲の持ち方が変わってきますし、種目に対する関心も高まっているようです。

健康教育では、以前に本校が杉並区の歯磨き推進校になったことがあり、今も引き続き歯磨きを推進しています。給食の後に歯磨きをするのですが、今年からは生活時程の中に歯磨きの時間を確保しました。歯科校医さんにも歯磨きの様子を見にきていただいたり、歯科医院を開業していらっしゃる保護者の方に、噛むことの大切さについてお話していただいたりもしています。

最後に、子育ての場としての「高井戸東小学校」周辺の魅力について
お聞かせください。

柏の宮公園
柏の宮公園

落ち着いた住宅街で静かな環境ですし、「柏の宮公園」や「三井の森公園」といった子どもたちが遊べるような公園や緑が多い場所です。親切な方も多く、子育ての環境として恵まれている地域だと感じます。

今回、話を聞いた人

校長先生
校長先生

杉並区立高井戸東小学校

校長 沼田 操先生

「子どもたちが何かに挑戦してできたときの輝く顔を見ることができるのがしあわせです」と話す、やさしい笑顔が印象的な先生でした。

杉並区立高井戸東小学校
所在地:東京都杉並区高井戸東1-12-1
電話番号:03-3304-5711
URL:http://www.suginami-school.ed.jp/takaidohigashishou/

※記事内容は2015(平成27)年1月時点の情報です。

地域文化や一流スポーツの体験を通じて、 「夢を持ち豊かに生きる子」を育てる/杉並区立高井戸東小学校 校長 沼田 操先生
所在地:東京都杉並区高井戸東1-12-1 
電話番号:03-3304-5711
http://www.suginami-school.ed.jp/takaido..