「市川どろんこ保育園」末永園長先生インタビュー

子どもたちの「やってみたい!」に寄り添う「市川どろんこ保育園」/園長 末永先生


「市川どろんこ保育園」は、首都圏に多くの園を展開する「社会福祉法人どろんこ会」が運営する認可保育園だ。総武線の「本八幡」駅と「下総中山」駅の間の高架下にあり、雨の日も子どもたちが園庭で泥だらけになって遊ぶ姿が見られる。園長を務める末永先生に、園の概要や街の魅力について伺った。

高架下だと雨の日も外遊びを楽しめる

高架下の園庭は、意外にも広々として明るい
高架下の園庭は、意外にも広々として明るい

――まずは園の概要を教えてください。

2014(平成26)年にできて、今年で5年目になります。対象は0歳児から5歳児まで。定員数は120名と比較的大きな園といえるでしょう。保育時間は7時~20時となっています。

自分の好きなおままごとグッズを選ぶ子どもたち
自分の好きなおままごとグッズを選ぶ子どもたち

――各地にある「どろんこ保育園」の中でも、初めて高架下に開設された園とのことですね。そのメリットをお聞かせください。

なんといっても、雨の日でも外遊びができることですね。屋根があるおかげで、梅雨の時期でも天気を気にせず毎日体を動かして遊べます。日差しの強い夏場は、直射日光が当たらないのもありがたいですね。長時間の外遊びは、熱中症が心配ですから。

先生と一緒にトンネル作りに熱中
先生と一緒にトンネル作りに熱中

地域住民とのふれあいを重視

――どんな活動やイベントがありますか。

地域に根を張るという考えから「どろんこ会」全体で取り組んでいることですが、毎週「商店街ツアー」を実施しています。近くの種苗店やコルトンプラザへ行って仕事の様子を見て、お店の人と話し、物を買うんです。子どもたちはこの体験を通して、自分の生活と地域社会とのつながりを感じ取っているようです。他にも毎月、老人ホームへの訪問と銭湯体験を行っています。

老人ホームに行くため整列する4才児クラス
老人ホームに行くため整列する4才児クラス

――地域の人々とのふれあいを大切にされているのですね。

定期的な活動だけでなく、地域の方々には日々お世話になっています。目の前にショッピングモール「ニッケコルトンプラザ」があって、人通りが多いせいでしょうね。縁側に机を並べて給食を食べている子どもたちを見て、「おいしい?」とか「外で食べるの楽しいね」など、園庭に面した歩道から声をかけていただいたりします。

目の前には「ニッケコルトンプラザ」が
目の前には「ニッケコルトンプラザ」が

園庭で飼っているヤギに会いに来る方も多いです。歩道から見えて、金網越しにえさをやることもできるので。犬の散歩コースにして毎日立ち寄ってくさる老夫婦もいらっしゃるんですよ。癒されるみたいで。熱心に眺めている小学生に「中に入って見ていいよ」と声をかけることもあります。

園児だけでなく近隣住民にも人気のヤギ
園児だけでなく近隣住民にも人気のヤギ

園庭は朝から夕方まで開放しているので、親子でどろんこ遊びを楽しみに来る方々もたくさんいらっしゃいます。そうやって日々さまざまな方とふれあっているからでしょうか。うちの園児は人懐こい子ばかりで、全然人見知りしないんですよ。

ただの階段も、子どもには楽しい遊び場
ただの階段も、子どもには楽しい遊び場

一時預かりと子育て支援施設

――一時預かりも実施していらっしゃいますが、利用状況はいかがですか。

上限は10名ですが、今は0才児と1才児に希望が集中しているため、実際はそこまで預かれないこともあります。利用の流れとしては、まずwebで希望日を登録していただき、次に面談でアレルギーなどを確認してから預かりを決めています。

縁側にすわる園長先生と子どもたち
縁側にすわる園長先生と子どもたち

――併設の子育て支援施設「ちきんえっぐ」の概要や活動について教えてください。

「ちきんえっぐ」は、小さなお子さんを抱えて頑張る親御さんのための場所。予約不要で、誰でも気軽に利用していただけます。受付後は保育園の園庭で自由に遊べる他、ふれあい遊びやジュース作りなども楽しめます。

自分の世界に没頭する園児
自分の世界に没頭する園児

入園を検討している方やその他、様々な方たちが利用されています。

歩道から見る保育の様子
歩道から見る保育の様子

――どんなことに心がけて保育に当たっていますか。

子どもたちの挑戦する気持ちを尊重して、あれはダメ、これはダメとは極力言わないようにしています。やりたいことはやらせて、しっかり見守るというスタンスです。普段から子どもたちの話をよく聞いて、やりたがっていることを保育に取り入れるよう取り組んでいます。

裸足で駆けまわることで、足指で地面を捉える力を育てる
裸足で駆けまわることで、足指で地面を捉える力を育てる

この園庭にある遊具の中にも、そうやって生まれたものがあるんですよ。園庭と2階のテラスの間にひもを渡して、そこに筒が通したもの。「物を投げて遊びたい」という園児の話を聞いたスタッフが、腕を振って投げる動作が楽しめるようにと考案しました。園児はもちろん保護者の方にも好評で、お迎えに来たときなんかにトライされる方が結構いらっしゃいますよ。

ひもに通してある筒を握り、上に向かって滑らせる
ひもに通してある筒を握り、上に向かって滑らせる

――保護者の方も、やってみたい気持ちが旺盛なんですね。

そうですね。みなさん教育熱心で、相撲見学やプロバスケットボールチームの試合観戦に行くなど、多方面に興味を持っていらっしゃいます。うちでは課外活動として、「体操教室」「スイミング教室」「英会話教室」に通えるプログラムを用意していますが、実に多くの子が参加しています。

交通の便が良く、人のぬくもりに満ちた街

――最後に、園周辺、鬼越・下総中山エリアの特徴や魅力をお聞かせください。

この辺りは、いろんな駅や路線を使えるのが便利ですね。JR総武線はもちろん、「本八幡」駅には地下鉄新宿線も通っているし、「鬼越」駅からは京成線にも乗れます。どの駅も歩いて行ける距離にあるからラクですよね。

みんなでテーブルを囲んでのお絵描きタイム
みんなでテーブルを囲んでのお絵描きタイム

それに、親切な人が多いと思います。ヤギのえさは、ほとんど地域の方々の好意でまかなっているんですよ。スーパーの野菜売り場で捨てられるキャベツの外葉をまとめてもらって来てくださる他、雑草の少ない季節は大変でしょうと江戸川の河川敷で草を刈って持ってきてくれる人までいらして。居心地よく、快適に暮らせる街ですね。

友だちとおしゃべりしながらブロック遊び
友だちとおしゃべりしながらブロック遊び

市川どろんこ保育園
市川どろんこ保育園

市川どろんこ保育園

末永園長先生
所在地:千葉県市川市鬼越2-18-17
URL:http://www.doronko.biz/nursery/ichikawa.php
※この情報は2018(平成30)年7月時点のものです。

子どもたちの「やってみたい!」に寄り添う「市川どろんこ保育園」/園長 末永先生
所在地:千葉県市川市鬼越2-18-17 
電話番号:047-302-7333
延長保育:あり(7:00~9:00、17:01~20:00)
休園日:日曜日、祝日、年末年始(12月29日~1月3日)
http://www.doronko.biz/nursery/ichikawa…