小平市役所 子ども家庭部子育て支援課 係長 佐藤義章さんインタビュー

誰もが安心できる子育て環境を目指して。小平市子育て支援課の取り組み/小平市役所 子ども家庭部子育て支援課 係長 佐藤義章さん


小平市役所 外観
小平市役所 外観

小平市では、児童館や地域センター、子ども家庭支援センター、市立保育園など身近な施設に広場を設置することで、乳幼児と保護者が利用しやすい子育て支援事業を展開している。その要となるのが、親子の交流の場の提供や子育て相談を行う3つの広場だ。市の取組みの実際について、子育て支援課の佐藤義章さんにお話を伺った。

―小平市の子育て支援の方針や概要を教えてください

佐藤さん:2015(平成27)年4月に施行された「子ども・子育て支援新制度」に対応するため、小平市では2015(平成27)年度から2019(平成31)年度までの5年間を計画期間とする「小平市子ども・子育て支援事業計画」を策定し、計画に沿って各事業を進めています。「みんなですくすく 感動子育て あふれるまち こだいら」を基本理念として、「様々な子育て家庭を支える視点」、「安全・安心な子育てができる環境を作る視点」、「地域で子育てを支える視点」の3つの視点を大事にしています。それらの視点から、次代を担う一人ひとりの子どもが健やかに成長できる社会づくりや子育て家庭が、安心していきいきとした生活を送れる環境づくりを目指して子ども・子育て支援を推進しています。

様々な支援、イベントの資料
様々な支援、イベントの資料

事業計画の大きな柱のひとつが、幼児期の教育・保育です。新制度が目指す「幼保一元化」や待機児童解消をふまえ、特に1、2歳児を中心とした幼保連携型認定こども園と認可保育所の整備、0歳児から2歳児を保育する小規模保育事業と家庭的保育事業の整備を進め、2017(平成29年)度末まで待機児童を解消することを目指しています。

もうひとつの柱が、地域子ども・子育て支援事業です。子育て中の親子の交流や育児相談などを地域の身近な場所で実施する地域子育て支援拠点事業をはじめ、一時預かり事業や延長保育事業など、全13事業に取り組んでいます。

母子相談窓口
母子相談窓口

―小平市の子育ての現状についてご説明ください

佐藤さん:小平市の人口はゆるやかに増加し、0歳から11歳の子どもの人口についても、2012(平成24年)度以降は増加傾向にあります。合計特殊出生率は東京都平均より高く、こちらも上昇傾向です。
花小金井地区で大型マンションが建設されるなど大規模な開発が進んでいることもあり、実際に子育て世帯が増えているという実感がありますね。

幼児期の教育・保育施設の状況としては、私立幼稚園が15(認定子ども園4を含む)、市立認可保育園が9、私立認可保育園が26、東京都認証保育所が10あります。私立認可保育園はしばらく8園だけでしたが、希望者が増加したことと事業計画をふまえ、ここ数年は力を入れて毎年開設してきました。来年4月も開設の予定で準備を進めています。

子育て広場を行う御幸地域センター
子育て広場を行う御幸地域センター

―子育て世帯を対象にした子ども広場、子育てふれあい広場、子育て交流広場について教えてください

佐藤さん:小平市には西部に「小川町一丁目児童館」、中央部に「小川町二丁目児童館」、東部に「花小金井南児童館」という3つの児童館があります。このほかに、地域センターなど6ヵ所で、地域子育て支援拠点事業として実施しているのが子ども広場です。子育て中の保護者の交流及び集いの場の提供、子育てに関する相談及び援助、地域の子育て情報の提供、子育てに関する講習会等の実施、乳幼児から中学生までの子どもの遊び場の提供と遊びの指導を行っています。

市立認可保育園9園、児童館3館、地域センターなど8施設の計20ヵ所では、乳幼児と保護者を対象にした相談・交流ができる「子育てふれあい広場」を実施し、乳幼児とその保護者にご利用いただいています。保育園では子育て相談や園庭開放などを実施しており、夏はプールで水遊びもできます。一方、児童館や地域センターでは週に1回、午前10時から正午までの2時間、相談員が子育て相談に応じたり、乳幼児と保護者の交流の場を提供しています。
「子育てふれあい広場」の利用者数は年々増加し、2014(平成26)年度は10,000人以上となっています。

子育て広場の様子
子育て広場の様子

さらに、小川東町四丁目にある子ども家庭支援センターでは、祝日を除く火曜日から土曜日に「子育て交流広場」を常設し、子育て相談を行うほか、子育ての情報交換、仲間づくりができるように乳幼児と保護者の交流・遊び場の提供、季節の行事、年齢別の会、自主サークルやボランティアによる催しなどを実施しています。この子ども家庭支援センターと児童館では、定期的に地域への出張も行い、出張ひろばを開いたり、子育てふれあい広場に児童館の遊びを届けるなどしています。

子育て相談も行っている
子育て相談も行っている

―子育て関連の講座もたくさんあるそうですね

佐藤さん:児童館3館では、今年度から乳幼児を持つ保護者を対象に、保育つきの「子育て親育ち」の講座を始めました。子どもを育てるために必要な知識や技能を学んでもらおうという内容で、各館年間2回を予定しています。また、保護者の関心が高い離乳食、断乳については、栄養士による食育講座や個別相談も行っています。
また、子ども広場や家庭支援センターでも、定期的に講座を開いています。おもちゃの紹介や栄養士と作る簡単メニュー、しつけの方法など内容はさまざまで、単発講座から連続講座など形式もいろいろです。講座のほか、各児童館や市立保育園では、季節行事や季節遊び、映画会、体操、手遊び、読み聞かせ、ふれあいレク、ベビーマッサージ、産後ヨガ、工作など、多彩なプログラムを実施しています。

子育て支援情報
子育て支援情報

子育て中の親子を対象にした講座やイベントは、毎月、「小平市地域子育てカレンダー」として一覧にまとめ、市役所や児童館、地域センターなどで配布しています。小平市のHPで閲覧することも可能です。

―最後に、小平の子育て環境や街の魅力をお聞かせください

佐藤さん:ちょうどひし形をしている小平市は、玉川上水、野火止用水、狭山・境緑道を結ぶ、総延長21kmもの「グリーンロード」が、市をぐるりと一周しています。「グリーンロード」沿いは気持ちの良い緑道になっているので、散歩やサイクリング、ジョギングコースに事欠きません。このほか、広々とした「小金井公園」や歴史ある「小平霊園」もあるなど、緑が豊かな街です。
市内を東西に貫く青梅街道沿いは、昔、短冊形に南北に地割されたので、青梅街道から隣の街道まで人の土地を通らないで行き来できる農家さんもあると聞いています。今はだいぶ開発が進みましたが、そこかしこに昔ながらの風景が残っています。小平はブルーベリー栽培発祥の地でもあるので、ブルーベリー畑もたくさんあります。

島村ブルーベリー園
島村ブルーベリー園

小平市役所 外観
小平市役所 外観

今回、お話を伺った人

小平市役所 子育て支援課 係長 佐藤義章さん

所在地 :東京都小平市小川町2-1333
電話番号:042-346-9821(子育て支援担当)
http://www.city.kodaira.tokyo.jp/
※この情報は2016(平成28)年7月時点のものです。

誰もが安心できる子育て環境を目指して。小平市子育て支援課の取り組み/小平市役所 子ども家庭部子育て支援課 係長 佐藤義章さん
所在地:東京都小平市小川町2-1333 
電話番号:042-341-1211
開庁時間:8:30~17:00(一部窓口は土曜日8:30~12:15も開庁)
休庁日:土・日曜日、祝日、年末年始(12/29~1/3)
http://www.city.kodaira.tokyo.jp/