小金井市立緑中学校 校長先生インタビュー

地域力を活かした教育を行う「小金井市立緑中学校」

小金井市立緑中学校 校長先生インタビュー

住宅街のなかに佇む「小金井市立緑中学校」は、1972(昭和47)年4月に開校した中学校。全国学力・学習状況調査では、全国平均よりも勉強時間が際立って長いという結果が出ている。今回は校長の神田正美先生に生徒の学習の様子や、学校行事、地域性についてお話を伺った。

学校の概要をお教えください

校長先生:本校が開校したのは、1972(昭和47)年4月のことです。第1回の入学式では、6学級243名の新入生を、3学級106名の2年生が祝いました。開校時より生徒数の多い学校として知られ、現在の生徒数は、1学年170名、2学年182名、3学年177名の合計529名です(2019(令和元)年5月時点)。教育目標は“すすんで学び、高い知性を身につけよう”“社会の一員として、思いやりのある人になろう”“希望をもって、ねばり強くやりぬく人になろう”“からだをきたえ、健康な人になろう”の4つです。

学校の外観
学校の外観

特徴的な教育活動や学校行事などありましたらお教えください

校長先生:本校では「体育会」と「文化発表会」を二大行事として位置付けています。「文化発表会」の中心となっている「合唱発表の部」は、毎年地域の方々が楽しみにしてくれているほどの盛り上がりを見せます。学級単位で歌を披露するだけでなく、最後に全校合唱で締めくくるのですが、美しいハーモニーを追求し、上級生による下級生への指導や、夏休みを使った練習などで少しずつ仕上げていきます。選曲についても自主的に高校生向けの曲を選ぶなど、生徒の行事に対する想いが伝わってきます。

本校ならではということでは、「BIG貼り絵」というものがあります。全校生徒がひとつの作品を手がけるのですが、統一のスローガンを掲げ、それに即したイメージ画を生徒から募集します。いくつかのイメージ画を組み合わせ、教員が調整しながら下絵を完成させた後は、割り振られた場所を各学級が仕上げていき、最後にそれぞれのパネルをつなぎ合わせ、大きな1枚の貼り絵にします。

合唱コンクールの様子
合唱コンクールの様子

BIG貼り絵
BIG貼り絵

「緑中学校」の自慢を聞かせてください

校長先生:いくつもありますが、やはり一番は生徒の行事に対する姿勢です。準備の段階から一生懸命に取り組んでいる姿を見ると、どういったものに仕上がるのかがとても楽しみになります。勉強だけでなく、それ以外のことにも手を抜かないのが本校の生徒の最大の特徴かと思います。

何事にも一生懸命
何事にも一生懸命

生徒さんや保護者の方に対する印象はいかがでしょうか

校長先生:コツコツと努力する生徒が多い印象です。社会に出た時のことを考えて、失敗を恐れずに果敢に挑戦する姿勢を身につけていってほしいと思っています。保護者の皆さまは、教育への関心が高い方が多いと思います。

学力向上のための取り組みや、進学指導について聞かせてください

校長先生:本校に限ったことではありませんが、文部科学省の方針に基づき、知識だけでなく思考力・判断力・表現力を伸ばすことに注力しています。それぞれが発言しながら議論を深め、より高次の思考を獲得してもらえればと考えています。それに対応すべく教員も、新しい授業のスタイルを追求しながら、研究・実践をしています。

学力の底上げということでは、放課後の学習教室や、数学・英語の基礎を徹底するために基礎学習会も開催しています。また、学力と相関関係があるとされる読書についても力を入れており、蔵書を充実させるだけでなく、読書のきっかけづくりとして、推薦図書を記した“100冊への扉”という冊子も制作しています。生徒がこの冊子に読書記録を書き込んでいきます。他校と比べても、本校の読書指導は充実していると思います。

図書館の様子
図書館の様子

100冊への扉
100冊への扉

部活動はいかがですか?

校長先生:最多の部員数を誇るのが弦楽部です。部員が演奏する入学式・卒業式は、本校の良き伝統になっています。これまでに何回も「TBSラジオ」主催の「こども音楽コンクール 東日本優秀演奏発表会」に東京代表として出場しています。私もその演奏を聴きましたが、大人顔負けのとても立派なものでした。

グラウンド
グラウンド

地域との関わりや連携についてお教えください

校長先生:教育への理解があり、協力的な方が多いというのがこの街の特徴です。英検・漢検・数検の試験監督や、試験前の事前学習で指導者を買って出てくれる方もたくさんいます。学校としては本当にありがたいことです。

校庭の葉牡丹
校庭の葉牡丹

中1プロブレムの対策はされていますか?

校長先生:“中学校で最初に躓くのは英語”ということを言われていますが、そうならないための対策として、「小金井市立緑小学校」と「小金井市立第三小学校」では統一されたカリキュラムで英語の授業が行なわれています。フォニックス(綴り字と発音との間に規則性を明示し、正しい読み方の学習を容易にさせる方法の一つ)の研修を受けた保護者が英語の授業に協力して、フォニックスを理解した状態にしてから本校に生徒を送り出してくれますので、授業の躓きを減らせているかと思います。

授業に関してですが、他校との連携はありますか?

校長先生:小学校へは、本校の教員が出前授業という形で訪問して授業をしたりしています。また、近くの「東京学芸大学」、「東京農工大学」、「法政大学」の教員を目指している学生さんに、補習や小テストの採点を手伝ってもらったりもしています。学生の皆さんには色々と協力してもらっていますので、本校としても、授業を見学したいといった要望については、積極的に協力するようにしています。

廊下
廊下

いわゆる“都立御三家”に進学される生徒さんが多いそうですね

校長先生:全国学力・学習状況調査によると、本校の生徒の勉強時間は全国平均より長く、そのことも大きく関係していると思います。また、入学した時点で、志望校を決めている生徒も他の中学校よりは多いかもしれません。

最後になりますが、学校周辺の魅力について聞かせてください

校長先生:“教育”というテーマに絞ると、地域の理解に加え、落ち着きもある街なので、子どもに教育を施すという意味では申し分ない環境だと思います。勉学に集中できる環境は、同時に行事にも全力で打ち込める環境と言えるのではないでしょうか。

※記事内容は2020(令和2)年2月時点の情報です。

地域力を活かした教育を行う「小金井市立緑中学校」
所在地:東京都小金井市緑町2-11-47 
電話番号:042-383-1164
http://www.koganei.ed.jp/~midorijs/